牛ひき肉と夏野菜の素麺(からいししとうも美味しく食べるにはPart 8)
こんにちは。園芸家のジャックラビットのほっぴです。ぼくは、からい食べ物が苦手なんですが、庭ではからいものがとてもよく育ってしまいます。赤唐辛子も、青唐辛子も。

ここ数年、園芸家仲間のあらいぐまのらくーんと、唐辛子の遠い親戚のようなししとうを育てていて、ししとうの当たり年を更新しています。
ししとうは米国のスーパーにも売っていますが、まだ知らない人も多いのか、袋に説明が書いてあります。「10個に1個からい、エキサイティングで美味しいペッパー(ピーマンの類)」などと。
数年前にそれを買った時、種を取っておいて蒔いたら、とてもよく育ちました。ところが、一昨年にできたものは秋にはどんどんからくなって、食べることがつらかった。
去年できたものは、夏のうちからからくて、とてもそのままでは料理に使えません。そこで、一つ一つ割いて、中のワタと種を掻き取って、からさを和らげて使っていたのです。煮浸し、焼き浸し、炒め合わせなどトライして。この記事はからいししとうも美味しく食べる試みのPart 8になります。最初の方のナンバーはSnapdishへの投稿に埋もれていますが、おいおいnoteでご紹介できたらと思います。
さて、今年も去年の実の種を蒔いたら、大きな鉢に幾つかの株が青々と繁り、暑い中でも全然めげずにぴかぴかの実をたくさんつけています。立派に育ってくれたのはうれしいけど、ちょっと複雑。またからいのなら、面倒だなあ。手をかけないと食べられない、と、放っておきました。
そうしたら、半分以上のししとうが真っ赤になってしまいました!太った赤唐辛子みたいでとてもコワいです。収穫したら食べなければいけないけど、食べられないと思う。でもこのままではいつか腐ってしまいます。
意を決して何か作ろうと考え、スーパーへ行ったら、めずらしい妖精なすというなすが売っていました。とても小さくて可愛いので、これをししとうと牛肉と合わせて素麺の肉味噌にしてみようと思いつきました。
からいししとうとからくないししとうの調査
庭の作物がからいか、からくないか、よく分からないのは、育てている者にとってちょっと負担です。だって、植物はこちらのお世話に応えて頑張って、実をつけてくれたんです。おいしく食べてやるのは約束を果たすようなもの。でも、どうやって?
ともあれ、今日こそこれくらいはどうしても使わなければ、と4株のししとうからまんべんなく40個獲りました。
まず、からいものとそうでないものの割合を調べなければなりません。
そして、調べるには、計量秤も、温度計も役に立ちません。道具はただ、自分の舌しかないのです。
とても不安でしたが、せっかく育ってくれたししとうたちをむざむざ食べずにおくわけにはいかない。
勇気を出して、水のグラスを用意して、最初のししとうの尻尾を前足でむしって、口に入れてみました。
意外!からくない。
また一つ。
からくない。
また一つ。
あれ!これもからくない。
息を詰めていたぼくは、ここで息をつきました。
いくつ食べても、からくない。信じられません。去年も一昨年も、セラーノ・チリを食べているようなものだったのに。
ところが、15個ぐらいかじった後、一つだけからいのがありました。
「うおっ」
思わず口から吐き出してしまい、水をがぶがぶ飲みました。口が熱くなってて、痛くて、感覚が麻痺してしまった。味のチェックができなくなったので、この記事を書き始めた次第です。
舌の感覚が戻ってきたところで、また味見へ戻ります。
結局、40個のうち、からかったのは1個だけでした。
『心配事の9割は起こらない』ってあるお坊さんが書いた本を思い出しました。その通り、今日はからいししとうがほとんどなかったのです。
肉味噌を作っても、本当にリラックスして食べられて、そうめんがひときわおいしかったです。

牛ひき肉と夏野菜の素麺のレシピ
材料と下ごしらえ
牛ひき肉 225g
妖精なす 300g 形の良いものは縦に二つ切り、大きいものはさらに横にも二つに切る
ししとう 40個(150g)小口切りにする。バラバラ出てきた種は取り除く
赤唐辛子 ひとつまみ(ししとうがからくない場合に限る!)
生姜 すりおろし 小さじ1
ニンニク すりおろし 小さじ1
味噌だれ(混ぜておく。ちょっとなめてみて好みの味に調整。実は作っている間に多くなったので、最終的にはこのくらいの分量だったと思います)
・味噌 大さじ2半
・醤油 大さじ1
・砂糖 大さじ1
・酒 大さじ2
・水 大さじ4前後
植物油(ぼくはごま油と香りの穏やかな油を半々) 大さじ2、3
とろみづけ
・片栗粉 大さじ1
・水 大さじ2
そうめん 100g〜200g

作り方
フライパンに油を大さじ2ほど入れ、なすを皮目を下にして焼く。焼き色が付いたらひっくり返して、全体に柔らかくなるまで炒める。取り出す。
同じフライパンで牛挽肉を炒める。
肉に火が通ったら、ししとうを加えて炒める。
なすを戻し、味噌だれを加えて2、3分炒める。
水溶き片栗粉を少量ずつ加え、軽くとろみをつける。
そうめんは冷たく締めて、よく水を切る。
その上に肉味噌をどん、と載せる。




ほっぴの反省会
いくらぼくでも、少しの辛味はお楽しみです。材料に、使い慣れた乾燥唐辛子をひとつまみ加えました。これならからさがコントロールできます。それから、あのたった一つのからいししとうの切れ端を、刻んで肉だねに混ぜておきました。
その結果、この肉だねには明らかに意外なキックがありました。あのからいししとうだと思います。ししとうの株が、一つの実だけに死に物狂いで辛味成分を詰め込んだような。元々少量だったので、鼻をかんだ程度ですみましたが、それでもすごいパワーでした。
それから、ししとうは、次回はもっと小さく切ってみたい。今回の1cm幅輪切りと比べようと思っています。
さて、妖精なすは形が可愛いだけでなく、種がほとんどなく、早くとろりと火が通って、とてもおいしかった。値段は少し高いけど、姿も楽しめる料理にまた使ってみたいです。
なお、わが家には牛肉を食べられない仲間がいます。テキサス・ロングホーン(長角牛)のラリーです。次回は肉なしで作って、生姜をもう少し加えようと思いました。

最後に味噌だれですが、最初に作った分は野菜が多すぎて足りませんでした。後で適当に足していって、最終的にレシピのような感じに落ち着いたのです。たれは、足りなくなるとかなりさびしいし、合わせ調味料ってちゃん混ぜるのに少し時間がかかってばたばたしてしまうので、多めに作っておくのがいいと思いました。でも、その場合はきちんと塩分を計算しようと思います。
ほっぴの余談:ししとうは売れるか?
ここから先は、園芸家としてのぼくの余談です。
庭でししとうができてしまって困るくらいだって話すと、知り合いによく言われるんです。そんなにあるなら、近くの青空市場で売ったら?って。
らくーんとぼくは、顔を見合わせてため息をつきます。
「ししとうって、ちょっとからいって知ってた?」
皆はうなずきます。
「うん。少しでしょ?」
「でも、全部がほんのりからいんじゃないんだ。ところどころからい実が混じってるんだよ」
「10個に1、2個からいのが混じってるんだっけ?」
「それがねえ。うちのししとうは、去年は10個中10個からかったんだよ」
「10個中10個?!ししとうはロシアン・ルーレットみたいな野菜だって聞くけど、それじゃもう10発必殺じゃない」
「そう。お客さんが何を買うことになるのか分からないから、お金をもらえないんだよ」
「そうだねえ……」
ししとうはどうしてからい?どうしてからくない?
ししとうはなぜこんなにからさに違いがあるんだろう?
2年前、とても悩んだ時に、調べたことがあります。
ししとうのからさは、もともとの品種や遺伝的な性質も関係しているけれど、育つ環境によって、カプサイシン(辛味成分)の生成具合ががらりと変わるんだそうです。
特に、強い日光や熱波、水不足などのストレスにさらされたり、長い間枝に残っていたりすると、身を守るために「なんかツライぞ。がんばらんば(うちのししとうは長崎弁)」とカプサイシンをいっぱい作って、からくなるのだとか。
環境の変化に敏感で、かわいい植物ですね。
このところ毎年酷暑が続き、カプサイシンがたくさんできたようです。今年ときたらここ数週間、この3年で一番暑い。最高気温35度前後が続いています。だから、ストレスと戦うためにカプサイシンが出まくっているはずと思ったのに、今日は40個のうち1個しか辛くないってどういうことだろう?
実は、ししとうも連日の猛暑があまりに激しいと、バテてしまってカプサイシンを作るパワーすらなくなっちゃう(難しい言葉でいうと過度のストレスで生合成が抑制される)ことがあるそうですが、それでしょうか。
一方、雷雨がよく起こるので、水不足のストレスを感じずに済んでいたのかもしれないけれど、それは今年に限ったことではないので、答えにはなりませんね。
最後に、これが「ぼくたちのししとう」の特別な条件かとも思いました。
うちの庭ではスーパーで買った野菜の種や根を育てて、「お店から食卓へ、食卓からぼくたちの農園へ、農園で育てて食卓へ、食卓から農園へ」というサイクルを作ることが多い。スーパーで売っている野菜は、F1(一代交配)という異なる親どうしを掛け合わせて作られた種であることが多く、その種を蒔いて育った次の世代は、親世代と同じ特徴が出ないことがあります。
このししとうも、最初はだいたい10個に1個のロシアンルーレット的なからみになるようそろえられていたけれど、2年目、3年目、と種を取ってつないでいくにつれて、隠れていた別の遺伝子の特徴が出てきたのかもしれません。
園芸って、毎年違うことが起こるので、不思議がいっぱい、楽しみもたくさんあります。
庭ではまたししとうの白い花が咲き始めました。真っ赤なししとうも、緑のししとうも、赤ちゃんししとうもたくさんなっています。
残暑はまだまだ厳しいので、水をたっぷりやって見守ろうと思います。
らくーんは、さっきのからい1個の種を掻き取っていました。来年また蒔こうねって。
(ほっぴ談)

この記事は英語になっています。AI三社に順繰りに見てもらいましたので、きっと大丈夫です。
辛いししとうのほかの食べ方については、以下のリンクをご覧ください。
このシリーズの番号は、Snapdishへの投稿を基準にしていますので、欠番がいくつもあります。なお、ぼくたちのSnapdishでのハンドルネームは 21 Boys & 野鳥。ししとうシリーズには #PicayunePlace も付けることにしました。これで、出てくることを願って。
もしおいしそうだと思ったら、「もぐもぐ」をくださいね!
