【プレビュー】第5節 いわきFC VS RB大宮アルディージャ
前節のいわき (VS藤枝MYFC)
いわきFCの試合は、第1節のコンサドーレ札幌戦、第2節の福島ユナイテッド戦に続き、早くも今シーズン3試合目の視聴となった。

藤枝戦のメンバーはこんな感じ。ベースの3-1-4-2は変わらないながらも、前節から5人も交代していて、メンガーがガラッと変わってしまった印象。
GKは昨季から引き続き佐々木が入り、前大宮の加藤は第2GKとして出場に備える。中央CBには昨年の大怪我から8ヶ月ぶり出場の遠藤が入り、堂鼻が右CBに移った。
昨季から引き続きアンカーで絶対的な存在であった柴田が何故かベンチ入りもしていなく、代わりに村上がアンカーの位置に入った。
左WBは今シーズンのいわきのストロングとなっている、正確な左足からのクロスを持っている山中が鎮座し、右WBには柏から移籍してきた中島が初出場を飾った。
これまで2トップは長身のオウイエと、運動量が多い西谷が組んでいたが、今日は大卒ルーキーの田中と加藤のコンビに。2トップは共に180 cm超えで、ポストプレーも得意そうだった。西谷は1列下がってIHに。
FW熊田が怪我離脱してるってことと、高卒ルーキーながらスタメンを続けていた右CB中野と、福島戦の途中出場で切れのあるドリブルを見せていたMF荒木が、神村学園の行事で不在だってことは知ってたんだけど、それにしても主力メンバーの不在が目につくいわき。
アンカーの柴田を始め、左WBの今野、CB深港、MF永木等々、主力級の選手が見当たらないのが気にかかる。ベンチ入りも上限より少ない人数しか入れてないんで、怪我人が重なってベストメンバーが組めないのかもしれないですね。
第1節では、攻撃時に4バックの両SBをボランチに位置させる、W偽SBをやったりしていたいわき。第2節からは、左CBの高橋(左利き)をボランチの位置に上げてビルドアップを図ることが多かった。
ただこの藤枝戦では高橋のボランチ化はあまり見られず、結構後ろ3枚で回す事が多かった。
また藤枝戦に限らず今年は、昨年ほどロングボールに依存しておらず、後ろからの細かいパスで前進する狙いも増えていた印象。その証拠に、この藤枝戦の最終的な保持率は60%となり、ポゼッション志向だった去年の藤枝と、去年のいわきのやり方を見てた身からすると、想像していなかった展開となった。
一方の藤枝。
独特なビルドアップ法をやってた去年の須藤監督から、槙野監督に代わって、どんなサッカーをしているのかが非常に気になっていたチーム。
陣形は昨年と同じ3-4-2-1で、IHには浅倉と菊井という中々面白い技巧派コンビに。トップには大卒ルーキーの真鍋が入ってたけど、矢村はどうしたんだろ?
GKには北村、左CBには19歳ながらU-23代表でもある期待の永野が入る。
去年はGK北村が積極的に最終ラインに入るビルドアップをしていたけど、この試合では去年ほど積極的に最終ラインに入ってくることはしていなかったのが、何より最初に目が行った。
ただ右CB森を上げて、右肩上がりでのビルドアップは顕在で、その際にDMF岡澤が落ちて最終ラインに加わることも多かった。
槙野監督もインタビューで言及していたが、球際のインテンシティには結構こだわってる感じの藤枝。この試合でも守備時にミドルサードで密集を作っていわきに強度勝負を挑み、結果、前半は藤枝が中盤を支配していた。
去年は密集を作っても強度で負けて奪う事ができず、カウンターでやられる事もあった印象の藤枝だったが、この試合を見た感じ、とにかくこのインテンシティの部分が一番パワーアップしている印象を受けた。
さていわきといえば、変幻自在な可変戦術で、相手の陣形に合わせてマンマークプレス守備をするのが得意技。
今日も右肩上がりで可変する藤枝に対し、左右のWBの高さをアシンメトリーにさせ、マンマーク守備で撃墜を図る。
特にIH菊井に対しては右CB堂鼻がしつこくついていて、ボールを受けに下がる事が多かった菊井に対して、相手ペナ前までマークでついて行くなんてことも散見された。
ただ前半はこのマンマークプレス守備がそこまで機能せず。
これまで見たいわきの試合と比べても、ボールホルダーへの寄せが1テンポ遅くなっていた印象があり、中々藤枝を潰し切るまでいけてなかった。
陣形的には噛み合ってるにも関わらず、プレスがイマイチだったのは、槙野監督が言うミラージオ(相手に捕まえられない、変幻自在な攻撃)もあったのかな?ただそれより、要の柴田を始めこれだけ主力がいない中、普段のプレス連動ができていなかったのでは?というのが、自分の印象。
という事で前半は、中盤の強度やセカンドボール争いでの勝率が高かった藤枝がいい流れで進む。
11分にはCK崩れから右サイドの角度のない所から、IH菊井がシュートをぶち込み藤枝が先制。これで菊井は今季3得点目。松本山雅の頃からもだけど、やっぱり菊井はうまいよねー。
菊井はこの試合でも2列目から落ちてきて、DFラインからの縦パスを受けたりして、いわきのハイプレス回避に貢献しまくっていた。
いわきは30分、高橋の縦に刺す素晴らしいパスにより、ゴール前で混乱を生み出し、何回かシュートミスやトラップミスがありながらも、最後は山中が得意の左足でドライブ気味のミドルを決めて、同点に追いついた。
前半の途中から上記の菊井の動きに対し、堂鼻のマークを厳しくしてきた印象。36分には落ちていく菊井に執拗に堂鼻がついてってボールを奪取し、ショートカウンターに繋げるなど、いわきのやりたかった事ができるようになっていく。
堂鼻VS菊井のみならず、前半終盤はマンマークもハマるようになり、徐々に藤枝の攻撃を封じられるようになっていた。
前半は1-1で終了。
全体的には藤枝のペースだったが、最終盤はいわきが盛り返したような内容だった。
そして前半の最後のいい流れから引き続き、後半はいわきがペースを握る。
セカンド争いにも勝てるようになり、ゲーゲンプレスからの得意のポジトラカウンターも放てるように。
特に左サイドの山中が何度も高い位置を取り、得意の左足からのクロスでチャンスを構築。山中はロングスローでもいわきの押し込みに貢献していた。
しかし74分、風上からのロングスローをFW真鍋に決められて、藤枝にリードを許してしまう。藤枝は少ない後半のチャンスの中、セットプレーを最大限に活かした。
リード後は5-4-1ローブロックを使って守備を固める藤枝。
いわきも木吹とオウイエという長身の選手を送り、後方からのロングボールや山中からのアーリークロスでパワープレイを仕掛ける。
何度かゴールに迫るシーンを作るも、シュートはことごとく枠外にそれてしまい、そのままタイムアップ。後半は押しながらも、1-2で敗戦を屈してしまった。
シュート数は「いわき:12 VS 藤枝:7」とまさりながらも、いわきは枠内3本と決め手に欠いてしまった。ゴール期待値は「いわき: 1.03 VS 藤枝: 0.78」に。
いわき注目選手
4 CB 堂鼻
いわきの最終ラインに君臨する高い壁。とにかく対人が強く、昨年からやられまくっている大宮の天敵 (個人的後半戦ベスト11にも選出)。
マンマーク守備のいわきを象徴するように、相手FWをマンマークで潰しまくる。マーク相手が下がってボールを受けに行けば、守備ゾーンお構いなく、相手ペナそばまでマークでくっついていく事も。
ボールの無いところでの、大宮FW VS 堂鼻のバトルは面白くなること間違いなし。
27 WB 山中
今シーズン、サイドがごっそり抜けたいわきの中にあって、別格の働きを見せている左WB。昨年と比べると中央突破が多くなった感じのいわきだが、クロスからのフィニッシュの部分は依然強みを発揮し続けており、その中でも左足から高精度のクロスを上げまくっているのがこの山中。
開幕コンサドーレ札幌戦では今野が左WBで出て、高パフォーマンスを見せてたんだけど、その後は山中がスタメンを続けている (今野は怪我?)。
どちらが出てきても、いわきの左サイドからの攻撃は非常に強力であることに間違いなさそう。
10 FW 西谷
今季東京ヴェルディから完全移籍してきたFW。昨季はレンタル先のFC岐阜の主力として、8得点をあげている。
開幕3戦は2トップの一角で長身のオウイエと2トップを組んでいたが、藤枝戦ではIHとして出場していた。何試合か見た感じだと、IHよりFWである程度自由に動きまくって、前線でボールを引き出す動きをさせた方が怖いのかなっていう感想。札幌戦と福島戦では前線でボールを引き出しまくって、いわきの攻撃を活性化させていた。
大宮 展望
待ちに待ったいわき戦!
昨季マンマーク可変プレスで、2試合とも完敗を屈したいわきとの再戦となり、100年構想リーグにおいて、個人的に一番対戦が楽しみな相手である。
ただ、どうもいわきは怪我人が多い(?)っぽく、どこまでベストメンバーを組めるのかは不透明なところ。面白い試合を見るためにも、大宮の力を見せつけるためにも、万全のメンバーのいわきと戦いたい。
今シーズンは後ろからのビルドアップの狙いも見せている大宮だが、そのやり方はいわきにとっては大好物でもある。変幻自在に可変して陣形を噛み合わせ、マンマークハイプレスで高い位置でボールを奪ってからサイドに送り、クロスからフィニッシュする・・・という得意の形に去年はまんまとやられてしまった。
特にAWAYでの対戦時は、丁度中山をCBに入れたりして、今みたいに後ろから繋ぐやり方を模索していた時期だったんだけど、その狙いをものの見事に粉砕されてしまった苦い思い出が…。
いわきの土俵に上がらないために、後ろからのビルドアップを捨てるって考え方もあるけど、あえて後ろからの繋ぎをチャレンジしてみて、今のビルドアップ法がどこまでいわきに通用するかってのを見てみたいというのが、個人的な願望。百年構想リーグという事もあるけど、ここは真っ向から勝負してほしいんだよなー。
長野戦で、あえて噛み合わせの悪い4-2-3-1ビルドで相手のハイプレスに立ち向かってたのも、いわき戦を見据えてたってのもあるんじゃあないかなとも邪推してるんだけど…。
大宮の攻撃時の陣形は、4-2-3-1か?3-4-1-2か?3-4-2-1か?
4-2-3-1の場合、いわきは可変せず3-1-4-2のままミラーを作り上げることができて、がっちり噛み合わせられるため、本来だったらあまり取りたくない陣形。
ただその場合は1列目と2列めの4人に対し、相手のアンカーと3CBがつく事になるため、上手いことSHが開いてCBをサイドに釣り出してスペースを作るなんてことは狙ってほしい。
3-4-1-2の場合、相手2トップに対して3CBで回せるため、ビルドアップはより安定はしそう。ただ中盤はガッツリ噛み合わされてしまう。3-4-2-1だと、相手のアンカーに対し、ST 2枚で挟める感じで、3-4-1-2より利点が多そう。
まぁともかく、いわきに対しどの攻撃布陣で行くのか、そしてマンマークプレスをどういなしていくのかってとこが、何よりの注目ポイント!
マンマーク守備は、どこかで1枚でも剥がせれば一気にチャンスに繋げる事もできるので、泉や山本らのドリブルでの突破にも期待!
出場停止の小島の位置には、開幕からいい動きを見せている中山が入るのか?最終兵器ディニースがベールを脱ぐのか?はたまた神田ら若い力が抜擢されるのか?大黒柱不在の中での戦いにも注目。
