山下達郎と竹内まりやの7インチコレクション(18枚)
シュガーベイブ「DOWN TOWN」(1975)

A面「DOWN TOWN」
作詞:伊藤銀次/作曲:山下達郎/編曲:シュガーベイブ
B面「いつも通り」
作詞作曲:大貫妙子/編曲:シュガーベイブ
シュガーベイブのアルバム『SONGS』からの同時発売シングルカット、リリースから50周年を記念してCDとLPとカセット、そして中古では万超えのシングル「DOWN TOWN」も再発されたので、やっと入手
A面「DOWN TOWN」
シングルヴァージョンというよりシングルミックスといいべきか、元はキングトーンズ用に作られたが、その話自体がポシャったのでシュガーベイブに流用された、結局シングルにもなっているし、結果的にそれで良かったと思える、このシングルはヒットしなかったが、後にEPOのデビュー曲になり、「オレたちひょうきん族」に使われて、曲自体は有名になる
B面「いつも通り」
アルバムではB面の1曲目、作詞作曲大貫妙子の曲、A面が達郎の曲でB面が大貫妙子の曲というバランスの取り方がよい、シングルをバンドの自己紹介的な意味合いも踏まえるとしたら確かにこれがベストな選曲かもしれない(しかしバンドはアルバム1枚、シングル1枚で解散... )
マザーグース「貿易風にさらされて」(1977)

A面「貿易風にさらされて」(シングルヴァージョン)
作詞:金田真由美/作曲:京田由美子/編曲:山下達郎
B面「貿易風にさらされて」(アルバムヴァージョン)
作詞:金田真由美/作曲:京田由美子/編曲:吉川忠英
77年11月20日リリースのラストシングルの再々発盤、オリジナル盤のB面「マリンブルー」から「貿易風にさらされて」(アルバムヴァージョン)に変更された
女性3人組のアイドルでもコーラスグループでもロックバンドでもなく、ソングライティングが出来るグループということが重要、当時女性ソロのシンガーソングライターとしてはユーミンを始め尾崎亜美など既にマーケットが開かれていたが、グループ?ユニット?となると途端に例を見ない、女性3人組となると後に「ウエディングベル」のSugarを思い出すが自作曲ではなく、音楽性うんぬんの前に50年経ってもこの形態のマーケットは開かれていない、ゆえに「無限の可能性を秘めた」(ジャケのコピーより)としてシングル3枚とアルバム2枚をリリースしたが苦戦、ラストチャンスとして山下達郎プロデュースのシングルをリリースしていたことが、後々の再評価に繋がる
山下達郎「愛を描いて (Let's Kiss The Sun)」(1979)

A面「愛を描いて(Let's Kiss The Sun)」
B面「潮騒」
作詞:吉田美奈子/作編曲:山下達郎
ソロデビューは76年の暮れだったが、79年になるまでシングルがなく、これが2枚目、前シングルのB面「BOMBER」が大阪のディスコで火がつき、上昇気流をようやく描いて、次はタイアップがつき、これで売れる!はずが売れず、諦めずにもうひと踏ん張りの辛抱、この曲のリズム隊は上原裕と田中章弘コンビであったが、翌年airRECORDSになって新たなリズム隊(青山純と伊藤広規)を携えて「RIDE ON TIME」でついにブレイク
ところで、大滝詠一の作品がサブスク解禁されましたが、達郎のサブスク解禁なんて、この先あるんでしょうかね⁈
竹内まりや「SEPTEMBER」(1979)

A面「SEPTEMBER」
作詞:松本隆/作編曲:林哲司、コーラス&コーラスアレンジ:EPO
B面「涙のワンサイデッドラヴ」
作詞作曲:竹内まりや/編曲:山下達郎
デビュー以来シングルヒットがないながらもアルバム2枚の売り上げは上々、シングルヒット市場の歌謡界とは関係のない、簡単にいえばニューミュージック、今でいうところのシティポップ路線をスタッフ共々順調に歩みつつ、のつもりが、レコード会社の上層部から賞レースの参加を要請され(桑江知子の対抗馬?)、それ狙いの曲が「SEPTEMBER」、結果スマッシュヒットになり、テレビ出演の機会も増え、お茶の間に知れ渡ることになった、なったはいいが、ここから「SEPTEMBER」〜「不思議なピーチパイ」のヒットでタレント化が加速、本来望んでいなかった路線に悩み、休業〜結婚となるが、ここで終わらず作家活動に力を入れ、シンガーソングライターとしての地位も確立していく
今まで山下達郎のコンサートには3度行ったことがありまして、同時に竹内まりやも観ることになります、1度目はアンコール前(本編最後)で盛り上がっている曲中のメンバー紹介でコーラスメンバーにいつの間にか加わっているサプライズ「最後に、うちのかみさん」ワーみたいな、2度目はアンコール1曲目でタツローが予告なしに「SEPTEMBER」のイントロをカッティングで弾きだし、まりや様サプライズ登場で持ち歌披露みたいな、そして3度目は完全に忘れました(多分またコーラスに加わっているパターンだったかも、そもそも出てなかった可能性もあり… 😅)
竹内まりや「不思議なピーチパイ」(1980)

A面「不思議なピーチパイ」
作詞:安井かずみ/作曲:加藤和彦/編曲:加藤和彦、清水信之
B面「さよならの夜明け」
作詞:竹内まりや/作曲:山下達郎/編曲:Gene Page
欲しいのは「プラスティックラヴ」の7インチ、これが80年代半ば特有の12インチしかないという代物なので7インチで復刻したらいいんじゃないかと世界中が思ってるが、達郎&まりやは動いてくれない(12インチは再発された)、あとデビュー前のロフトセッションで録った鈴木茂のカヴァー「8分音符の詩」のプロモ盤が欲しいが高値、これも復刻してほしい
前置きが関係なかったところで「ピーチパイ」ですが、多分自分が竹内まりやを知った最初の曲だと思いますっていうか(前年のレコード大賞新人賞争いで見た可能性も高いが記憶の彼方)、これで知った後ベストテンに入る曲がなかったと思うので、子供心に「竹内まりや=ピーチパイ」的なイメージが結婚後まで続く
「SEPTEMBER」で弾みがついたところで、この時期の資生堂のCM曲は必ずヒットさせなきゃいけない勝負所でズズ&トノバンコンビが期待以上に応えてくれたって感じでしょうか、16ビートのシティポップが流行りの中、逆をついたシャッフルビートが功を奏したって感じでしょうか
そんな中、しれっとB面は達郎の曲が収録されてますが、まだ「RIDE ON TIME」ブレイク前でA面曲を任せてもらえず? もっともこの後、竹内まりや自身の作曲が当たり前になるので、まりや作詞/達郎作曲の作品って意外と少ないのでは?(実際の数を調べる気力ナシ)
ちなみにシーナ&ロケッツ「浮かびのピーチガール」(作曲:YMO)は「不思議なピーチパイ」と競って負けてタイアップならず
竹内まりや「不思議なピーチパイ」(資生堂盤)

A面「不思議なピーチパイ」
作詞:安井かずみ/作曲:加藤和彦/編曲:加藤和彦、清水信之
B面「不思議なピーチパイ」(カラオケ)
作曲:加藤和彦/編曲:加藤和彦、清水信之
必ずというわけでは無いだろうが、資生堂のキャンペーンソングになった盤には通常の商品盤に加えて、非売品の資生堂盤が作られる、大抵ジャケはアーティストではなくCMに出演したモデルになる
自分はコレクター魂が足りないので、ジャケが違うだけで内容が同じなら買う必要はないと思ってしまうのだが、どうしてもB面のオリジナルカラオケに惹かれてしまい入手、でもって商品盤のB面が気に入らない場合、こっちだけ持っていればいい、になるが、商品盤のB面が達郎曲なので手放せない
山下達郎「RIDE ON TIME」(1980)

A面「RIDE ON TIME」
作詞作曲編曲:山下達郎
B面「RAINY WALK」
作詞:吉田美奈子/作編曲:山下達郎
達郎初のトップテンヒット(オリコン3位)、テレビ出演NGの達郎が何故CMに出たのか、やはり一世一代の賭けではなかったのか、これでダメならRVCのディレクターにでもなればいいって覚悟だったのかもしれないが、しかし冷静に考えれば実際問題辞めきゃいけないほど売れてなかったわけでもない、しかし達郎のような一流アーティストはベスト1にならないと、少なくともベスト10に入らないと売れたとは言わない的な意識の高さがある
A面「RIDE ON TIME」、自分はシングルヴァージョン派(ちなみに「FUNKY FLUSHIN’」は82年ヴァージョン派なので、これを7インチ化してほしい)、B面はアルバム『RIDE ON TIME』からの曲でくると思いきや、これはアルバムより先に出たシングルなので、その前のアルバム『MOONGLOW』よりよくぞ選んでくれました「RAINY WALK」、これはリズム体が細野晴臣+高橋幸宏のYMOコンビで達郎の曲で幸宏が叩いてるのはこの曲のみ、ドラマーは全て違えどリズムパターン的には「PAPER DOLL」(上原裕)〜「Rainy Walk」(高橋ユキヒロ)〜「あまく危険な香り」(青山純)という風に発展したという感じでしょうか
「RIDE ON TIME」は平成になってからドラマの主題歌に使われたこともあってCDシングル化、貴重なカラオケも収録、カップリングは「あまく危険な香り」に変更してカラオケもあり、そして「RIDE ON TIME」アカペラヴァージョン、ナイアガラほどややこしくはないですが侮れません(ただ新装ジャケのイラストがちょっと… )
1980年はYMOフィーバー、達郎もコレでブレイク、ということでテクノポップとシティポップが共存した時代、日本の約45年前の現象を海外の一部の人間がYouTubeを通して現在体現しているということだろうか
アンルイス「BOOGIE WOOGIE LOVE TRAIN」(1980)

A面「BOOGIE WOOGIE LOVE TRAIN」
作詞:Chris Mosdell/作編曲:山下達郎
B面「KOI NO BOOGIE WOOGIE TRAIN」
作詞:吉田美奈子/作編曲:山下達郎
すっかりDJでは定番だと思いますが、多分リアルタイムではそんなにヒットしてないでしょう(オリコン64位)、しかしちゃんと英語盤も制作してディスコ用12インチプロモオンリーではなく、7インチも作られたというのは後世に良かったんじゃないでしょうか、本命シングルとしては日本語の「恋のブギウギトレイン」(オリコン89位、この盤ではB面)がありますが、自分は英語の方がしっくりきます、色んな人がカヴァーしてるみたいですが、やっぱり達郎美奈子のコーラスがあって、演奏は達郎バンドでっていうクオリティが基準になってしまうと、他のカヴァーを聴くハードルが上がってしまいます
しかし一般的にはアンルイスといえば「六本木心中」(カラオケの定番)になってしまうわけですが、「ブギウギトレイン」との大きな違い、ある種の壁、歌謡曲との一線を良くも悪くも噛みしめてしまいますが、「六本木心中」もアレンジが伊藤銀次なのでナイアガラーなトライアングルを感じてしまいます
池田典代「Dream in the Street」(1980)

A面「Dream in the Street」
作詞:池田典代/作編曲:山下達郎
B面「恋のジャイロ」
作詞:荒川みどり、補作:橋本淳/作曲:大野克夫/編曲:船山基紀
1980年にリリースされたシングル「恋のジャイロ」のストレイトリイシューと思いきや、再発にあたってA面を達郎プロデュースの人気曲「Dream in the Street」、B面を「恋のジャイロ」に変更

そもそも近年のシティポップブームで再評価というか存在そのものが知られた池田典代の7インチ「Dream in the Street」が2015年6月24日にリリースされた辺りから唯一のアルバム『Dream In The Street』(80年)が高騰、シティポップならびにレコードブーム再燃の一端を担った1枚といって間違いないだろう、そのアルバムは2020年8月8日についに再発されるが、そこで終わらずアルバムのアウトテイクであった2曲を7インチでリリース、そしてカップリングを変更したこの「Dream in the Street」の7インチが再発となる流れ
自分が7インチを集め出したのが2017年のため、その2年前に出た「Dream in the Street」は既に高値で手が出ず、困っていたところようやく再発されたわけだが、カップリングの変更についてはスローナンバーな「ひとねむり」(デビューシングルのB面)より、キャッチーな「恋のジャイロ」(当時のセカンドシングルA面)で正解歓迎
山下達郎「My Sugar Babe」(1980)

A面「My Sugar Babe」
作詞作曲編曲:山下達郎
B面「Daydream」
作詞:吉田美奈子/作編曲:山下達郎
アルバム『RIDE ON TIME』からのカット、勝新のドラマ『警視K』の主題歌
大ヒット曲「RIDE ON TIME」に続くシングル「My Sugar Babe」はドラマのエンディングに流れるとそれなりにいいなと思いますが、個人的には曲だけで聴いてると特に印象に残らない、正直このシングルはB面が「Daydream」だから買ったようなものです、しかしながら「RIDE ON TIME」のオリコン3位に対して「My Sugar Babe」が90位というのはドラマが低視聴率だったからといってギャップあり過ぎ、ヒットした次の曲って内容問わず、もうちょっと売れると思うんですけどね… 流石に同情せざるを得ないので考えるにドラマ主題歌の定石にハメるなら、A面「Daydream」をオープニングテーマとし、B面「My Sugar Babe」をエンディングテーマとしたら整ったような気がします
確か『警視K』はオープニングテーマがなかったようで、勝新の狙い的には同じ日テレでいうところの『太陽にほえろ!』や『傷だらけの天使』や『探偵物語』のようなノリノリの始まり方はイヤだったのかな?と思われます
竹内まりや「イチゴの誘惑」(1981)

A面「イチゴの誘惑」
作詞:松本隆/作編曲:林哲司
B面「悲しきNight & Day」
作詞作曲:竹内まりや/編曲:山下達郎
前シングルの「SWEETEST MUSIC」(当時のチャート圏外)がジャケのせいもあって現在バカ高く全く手が出ないのだが、コレを含めて他のシングルは特に高くはないので、便乗して高値をつけてる中古盤に注意しましょう(笑)
デビュー当初からアイドル的振る舞いを求められて困っていた状況の最たるものが、このジャケなのではないか(前年達郎と交際宣言をしてるのにも関わらず)、結局この81年を持って一旦休業〜結婚の流れになる
入手目的はB面、マンガ「スローモーションをもう一度」の各話タイトルは80年代の曲名か80年代にちなんだモノになっているのだが、第30話が「悲しきNight & Day」であり、聴いてみると竹内まりやの得意なハチロク(8分の6拍子)のバラード、ピアノ以外の全ての楽器を演奏した達郎のアレンジでお気に入り、でもってB面の歌詞にもコードを書いてほしかったと
山下達郎「あまく危険な香り」(1982)

A面「あまく危険な香り」
作詞作曲編曲:山下達郎
B面「MUSIC BOOK」
作詞:吉田美奈子/作編曲:山下達郎
一般的に最初のヒット曲は「RIDE ON TIME」になると思いますが、自分は小学生だったのでCMと共に朧げな記憶しかなく、最初に曲とアーティスト名がちゃんと一致した形で認識したのがコレでした
ドラマの主題歌というのは後で知った(ジャケにもドラマに関するクレジット無し)A面はアルバム未収録、B面は『FOR YOU』からのカット、「あまく危険な香り」はベスト盤『GREATEST HITS』に収録されてますが、このベスト盤が自分にとってはベスト、オリジナルアルバムじゃなくてベスト盤が好きって邪道だと思いますが、オフィシャルベストだし、全曲納得の選曲(あと「SPARKLE」があれば完璧)、「FUNKY FLUSHIN’」もこっちのヴァージョンの方が好きだし(7インチ化希望)、オリジナルアルバムも聴いてますが、基本的には『GREATEST HITS』1枚で充分なのでありました(その程度の達郎ファン)
ようやくドラマも観たので、レコードプレゼントの動画も追加、いやしかしたまたまCSで録画したのでいいようなものの、80年代のドラマってなかなか観る機会もなく、オススメしようにも出来ないというのがもどかしい、レンタルにある80年代ドラマ(VHS時代)もほぼ絶滅状態ではなかろうか、しかも「あまく危険な香り」のようなソフト化されてないドラマの方がはるかに多いわけで、DVDになっていない作品をアーカイヴで容易に観られる日がいつかは来るのだろうか、音楽のサブスクリプションと同様にそれをやってくれよと
ソフト化されてなくてもCS放送用とかにデジタル化してあれば映画館でも上映可能だろうから、これからの映画館は映画だけではなく、レンタルで容易に観られないTV番組を上映するのもアリだとは思うんですよね、映画館はデジタル化して単なるモニターになったということなのだから
話が逸れましたが、「あまく危険な香り」は厳密にいうとドラマ主題歌でもないのです、ドラマのオープニングはTV用インスト(『FOR YOU』リマスタのボートラ)ってやつで、歌入りはシーンの中で挿入される使われ方=挿入歌です(この当時のドラマはエンディング曲はナシ)
山下達郎「THE THEME FROM BIG WAVE」(1984)

A面「THE THEME FROM BIG WAVE」
B面「I LOVE YOUPart I」「I LOVE YOUPart II」
作詞:ALAN O'DAY/作編曲:TATS YAMASHITA
6月20日リリースのサウンドトラックアルバム『BIG WAVE』の先行シングル
1年前にリリースしたアルバム『MELODIES』をもって「夏だ!海だ!タツローだ!」路線に終止符を打ったつもりだったが、まだまだそのイメージは拭えず、サーフィン映画のサウンドトラックを手掛けることに、いずれにしろ達郎がサーフィンするところはブライアンウィルソン同様、誰にもイメージ出来ないが、作る音楽は海やサーフィンの絵面(イメージ)にピッタリというわけで、A面「THE THEME FROM BIG WAVE」をもって「夏だ!海だ!タツローだ!」に本当に止めを刺す

B面「I LOVE YOU(PART Ⅰ & Ⅱ)」はサントリーのCM曲が元だが、7インチ的には2曲を繋げて1曲にまとめてほしかったところ、YouTubeでこの頃のCMを見たりすると、特に資生堂とサントリーのクオリティに「あゝこんな時代は2度と来ない」と思えて泣けてくるものがある、と書くと「バブルだから」といわれそうだが、バブルでダメになる直前のイイ時代ということで
山下達郎「風の回廊」(1985)

A面「風の回廊」
作詞作曲編曲:山下達郎
B面「潮騒('84•1•6 大阪フェスティバルホールにて収録)」
作詞:吉田美奈子/作編曲:山下達郎
A面「風の回廊(コリドー)」は車のCMのために作られた曲で、1年後にリリースされたアルバム『POCKET MUSIC』に収録、達郎の7インチの中では比較的入手しやすい盤だと思いますが、人気ゆえ変動があり、これにいくらつけてるかで、その店の良し悪しが計れるかもしれません
B面は「潮騒」の84年1月6日大阪フェスティバルホールでのLIVEヴァージョンですが、まだ本格的なアルバム制作に取り掛かる前のため、CMのためのA面の他にB面もわざわざ新曲にするのか否かというところで昔の曲のLIVEを収録するアイデア、シングルのB面には様々な可能性があるということですが、CDシングル、そして現在の配信シングルとかになると2曲じゃなくてもいいということになり、何でもあり的な可能性があるようで逆にない、というようなことになり、潔く1曲のみの場合もアリ
この頃、達郎キャリア的には転換期、作風ではなくレコーディングのマルチがデジタルになったこととコンピュータによる打ち込みを導入したということなんですが、デジタルマルチに関してはスタジオ業界がそっちに舵を切ってしまったので、仕方のないとのことで、音の質感が変わり、今までのノウハウが使えず、思ったような音が作れず苦労されたと、そして前年坂本龍一『音楽図鑑』に参加してどの位影響受けたのか不明ですが、達郎もいよいよ打ち込みを始めたと、当時雑誌記事を読んでYMOファンとしては今更かと思ったのと同時に達郎がやる必要があるのかと少々疑問に感じました(永ちゃんがLinnDrumを使ってることをわざわざインタビューで言ってる時も同じようなことを思いましたが)、この「風の回廊」を聴いても、打ち込みでやる必要があるのかなと、いや曲は良いのですが、特に作風を変えないならば、頑固に「俺は打ち込み/同期やらない、生のグルーヴを貫き通す」でも良かったんじゃないかと(因みに「風の回廊」のドラムは青山純)、1人くらいそういうアーティストがいても、またそれにやるにふさわしい人物であったと勝手に思うのですが、意外とヴィンテージ機材を集めてどうのというタイプでもないようで、達郎に限らずオフコースやユーミンもガンガン打ち込みになっていきましたし、アイドルも猫も杓子もデジタル化していった時代です、そういった流れが後々「あの時代は変だった変な音で作ってしまった80年代は変な時代だった(苦笑)」的なことになるケースもあり、なんだかなと、それはともかく達郎キャリア的にはその後ProTools時代になった時に再び同じ様な苦労をされます
山下達郎「土曜日の恋人」(1985)

A面「土曜日の恋人」
作詞作曲編曲:山下達郎
B面「MERMAID」
作詞:ALAN O'DAY/作編曲:TATS YAMASHITA
「ひょうきん族」のスタッフはシュガーベイブが好きだったので「DOWN TOWN」を使いたかった、しかし達郎サイドは始まったばかりのよくわらない番組のイメージが曲につくのを嫌がり、使用を断った(もう過去に解散してるバンドだし)、ならばとEPOのカヴァーが使われた、結果好評で高視聴率番組にもなり、EPOも「土曜の夜はパラダイス」を書き下ろしてブレイクに繋がっていく
そして「ひょうきん族」人気に応じて、達郎側が軟化したのか『ナイアガラトライアングル』に収録されていた達郎作の「パレード」が新たなエンディング曲として使われることになり(後に「ポンキッキーズ」に使われた)、それを新たにシングルカット、カップリングに「ひょうきん族」で知られることになったシュガーベイブの「DOWN TOWN」がB面に収録され、ミックスに若干の違いはあるものの、シュガーベイブの「DOWN TOWN」もEPOの「DOWN TOWN」同様に7インチがオリジナルと「ひょうきん族」絡みの再発盤の2種類存在することになる(どちらにしろシュガーベイブの「DOWN TOWN」収録盤は高値)
その後の「ひょうきん族」ED曲はEPOの「涙のクラウン」、さらに番組のためだけに演奏/録音された「DOWN TOWN」(未発売、「ひょうきん族」最終回にも流れる)を経て、ついに(番組スタッフ的には?)達郎の新曲がエンディングテーマになる(→「オレたちひょうきん族」歴代エンディングテーマ)
「土曜の夜はパラダイス」同様、いかにも「ひょうきん族」のために書き下ろされたような「土曜日の恋人」というタイトルだが、この曲自体は以前からあり、タイトルも番組と関係なく「土曜日の恋人」となった流れで、ならばと達郎が「ひょうきん族」にもちかけて採用されたとのこと、しかし使用期間は1年で、その後は番組終了までED曲はユーミンに乗っ取られることになる
両面ともシングルミックス、B面は三菱電機のCMに使われたようです
Friday Night Plans「Plastic Love」(2020)

A面「Plastic Love」
作詞作曲:竹内まりや/編曲:Teppei
B面「Plastic Love (Inst.)」
作曲:竹内まりや/編曲:Teppei
本家竹内まりやが「プラスティックラブ」を12インチでなく7インチで再発していたなら、ソレを買って完了、カヴァーには一切目がいかなかったと思うが、そうではなかったので、逆に自分が知る機会がなかったであろうアーティストを知る良い機会となる
オリジナルアレンジに忠実だった田中裕梨ヴァージョンに比べて、Friday Night Plansの方はLo-Fi Houseというようなサウンドで、一聴シティポップとは関係のない次元にも達しているが、これはこれで非常にお気に入り
自分は発売時に新品定価購入したが、現在中古盤は10000円前後、再プレスされない限り今後もっと上がると思われる、コレに限らず、最近出るレコードは限定が当たり前であり、売切れたからといってすぐに再プレスされない、国内にプレス工場が2つしかないので生産が追いつかない(海外の工場も余裕がない)、現在レコードの利益率が低いから等々が理由、限定ゆえに発売時に実際に欲しい人と転売ヤーが買ってすぐ売り切れるという流れ、本当にレコードブームといえるのはレコードやレコードプレイヤーの商品が増えるだけでなく、プレス工場が新たに増えた時なのだが、そこまでリスキーな投資をする企業はないと思われ...
田中裕梨「プラスティック・ラブ」(2021)

A面「影になって」
作詞作曲:松任谷由実/編曲:箭内健一、中村祐介
B面「プラスティックラブ」
作詞作曲:竹内まりや/編曲:箭内健一、中村祐介
A面「影になって」は松任谷由実のカヴァーで2020年8月5日に配信開始で2022年アルバム『CITY LIGHTS 3rd season』に収録、B面「プラスティックラブ」は竹内まりやのカヴァーで2019年『CITY LIGHTS 2nd season』収録曲、この2曲のカップリングで7インチ化
本家竹内まりやの「プラスティック・ラヴ」は12インチしかなく、現在12インチシングルという盤に興味がない自分は7インチで再発してくれないかと願っていたが、そもそも世のシティポップ需要に対して我関せずだった達郎まりや夫婦が出した答えはバズった違法動画に倣ってジャケだけ「SWEETEST MUSIC」に変えて12インチで再発(2021年11月3日リリース)、ということでスルーさぜるを得なかったのだが、それ以前のシティポップうんぬん云われだした頃にこの「プラスティック・ラヴ」のカヴァーを発見、奇を衒わないアレンジが逆に好印象ということで、いつか7インチカットしてくれたらとの思いが実現したという次第です
eill「プラスティック・ラブ」(2021)

A面「プラスティック・ラブ」
作詞作曲:竹内まりや/編曲:Yaffle
B面「夢の続き」
作詞作曲:竹内まりや/編曲:Teppei
eillと書いてエイルと読む、これまた知らないアーティストであったが、「プラスティック・ラヴ」のカヴァーで知ることとなる、加えてB面も同じく竹内まりやのカヴァー「夢の続き」であることがポイントが高い
A面「プラスティック・ラブ」は2022年のアルバム『PALETTE』収録曲、B面「夢の続き」は2020年のアルバム『LOVE/ LIKE / HATE』収録曲、令和を感じるのがアルバムジャケと7インチジャケのイメージのギャップなのだが、それはともかく、本家竹内まりやもこのカップリングで7インチをリリースしてほしいのだが...
竹内まりやの「夢の続き」のオリジナルは「プラスティック・ラヴ」から3年後に同テイストのナンバーに再度挑戦したというような向きで、こちらは当時12インチではなく7インチではなくシングルカットされたが、気がついた時には既に高値で入手困難、いずれせよ「プラスティック・ラヴ」や「夢の続き」のようなダンサブルな曲調は当時の竹内まりやファンにはそんなにささってなく、これらの曲は後々何十年も経ってDJやYouTube(違法アップロードの)を通じて海外からも評価を得て、シティポップとして広がっていったことを改めて強調しておきたい
