『救急搬送される妻』──忌まわしきあの記憶
※2025年6月某日、これは現在の出来事です。
昨日から降り続く雨が、
そのまま今日も街を濡らしていました。
スーツを濡らしながら駅へ向かい、
私は満員電車に揺られながら"新宿"を目指して──

今日は、毎月一度ある会議の日でした。
私は少し早めに家を出て、
会議前に新宿の喫茶店でゆっくりと、
モーニングを取ろうとしていたところでした。
注文を終え、水をひと口。
椅子の背もたれに身体を預け、
ひと息つこうとしたところでした──
その瞬間、妻からの『着信』
妙な胸騒ぎを覚えながら
電話に出ると──
「あ゛……あ゛……が……」
声にもならない声。
その瞬間、背筋が凍りつきました。
私はすぐさま電話を切り、
家にいる息子に掛け直して状況を確認。
妻は、声も出せず、椅子に座ったまま、
まったく動けない状態とのこと。
それは──
てんかん重積でした。
発作が次々と連続して起こり、
最悪の場合、命に関わる重篤な症状。
脳出血の後遺症の一つです。
実は、これが初めてではありません。
妻はこれまでも、
この「てんかん重積」で、何度か救急搬送されています。
息子から状況を確認する限り、今回はまだ比較的軽そうだと判断することができましました。
私は息子に「すぐ戻る」とだけ伝え、
頼んだモーニングにも手をつけず、家へ引き返しました。
その後、救急車を呼び、
妻はHCU(高度治療室)へ緊急入院となりました。
ーーー
くしくも、またしても‘’新宿"──
およそ10年も前の、
あの『忌まわしき記憶※』が、私に蘇ってきていました。
『救急搬送される妻』
──忌まわしきあの記憶【完】
▼忌まわしきあの記憶※
▼この話は続きます
※この話は、筆者の経験した事実に基づいています。
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▼この話は『若若介護』シリーズの一編です。全体構成【目次】はこちらになります。
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