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外構工事で独立するには、いくら必要なのか


「独立したい。」

そう考えたとき、多くの人が最初に気になるのは、お金ではないでしょうか。

「いくらあれば独立できるのか」
「貯金だけで足りるのか」
「借入は必要なのか」

会社経営に関わる中で、私もこうした相談を受けることがあります。

しかし、独立に必要な金額は、すべての人に共通するものではありません。

大切なのは、最初に金額を決めることではなく、「どんな会社をつくるのか」を決めることです。

どのような外構工事を受けるのか。
どこまでを自社で施工するのか。
車両や機械を購入するのか、借りるのか。
一人で始めるのか、従業員を雇うのか。

こうした条件によって、必要な資金は大きく変わります。

この記事では、具体的な金額を一つに決めるのではなく、自分に必要な独立資金をどのように考えるのかをお話しします。


独立資金は、会社のつくり方で決まる

インターネットでは、独立に必要な金額について、さまざまな目安が紹介されています。

もちろん、参考にはなります。

しかし、その金額が自分にも当てはまるとは限りません。

例えば、車両一つを考えても、ダンプトラックを購入するのか、リースするのかによって、開業時に必要な資金と、その後の毎月の負担は変わります。

中古車を購入するのか、新車を選ぶのかによっても大きな差が出ます。

また、外構工事のどこまでを自社で施工するのかによって、必要な道具や機械も変わります。

初めから従業員を雇う場合は、仕事量が安定する前から、給与や保険関係の費用も考えなければなりません。

他社の金額をそのまま当てはめるのではなく、自分が目指す会社に必要なものを一つずつ書き出すことが大切です。

そうすることで、自分に必要な独立資金が見えてきます。

必要な資金は、三つに分けて考える

独立前に準備しておきたい資金は、大きく三つに分けて考えることができます。

1.開業時に必要な資金

まず必要になるのが、仕事を始めるための車両や道具などに使う資金です。

例えば、

  • 車両の購入費やリース費用

  • 工具や機械

  • 保険料

  • パソコンや事務用品

  • CADなどのソフトウェア

  • 作業着や安全用品

  • 必要に応じた許認可や各種手続き

  • 事務所や資材置き場

従業員を雇って始める場合は、人数分の工具や作業着、安全用品なども準備する必要があります。

ただし、ここにあるものを最初からすべて購入しなければならないわけではありません。

外構工事では、一つの現場をすべて自社だけで施工するとは限りません。

例えば、

ブロック工事は自社で施工する。
土間コンクリート工事は左官業者へお願いする。
カーポートなどの組み立ては、建て方業者へお願いする。

このように、自社施工と外注を組み合わせる方法もあります。

すべてを自社で施工するのであれば、その分だけ多くの道具や機械、車両が必要になります。

一方で、専門的な工事を協力業者へお願いすることで、開業時の投資を抑えられる場合もあります。

もちろん、外注すれば費用がかからないわけではありません。

協力業者へ支払う外注費を見積もりに正しく反映し、自社にも利益が残る金額で受注する必要があります。

また、外注を取り入れるためには、信頼できる協力業者とのつながりが欠かせません。

「この現場をお願いできますか」と相談できる相手がいること。

忙しいときに助け合える関係があること。

こうした横のつながりも、独立前に準備しておきたい大切なものの一つです。

2.事業を回すための運転資金

開業時の車両や工具に目が向きやすいのですが、私が特に大切だと考えているのは運転資金です。

建設業では、工事が終わっても、すぐに工事代金が入金されるとは限りません。

その一方で、材料代、外注費、燃料代、車両や重機の費用、従業員の給与などは、入金より先に支払うことがあります。

仕事が増えれば売上も増えます。

しかし同時に、先に出ていくお金も増えていきます。

帳簿上では利益が出ていても、支払いに必要な現金がなければ、事業を続けることはできません。

運転資金を考えるときは、毎月の経費だけでなく、仕事を受注してから工事代金が入金されるまでに、いくら支払いが発生するのかを確認する必要があります。

取引先によって、締め日や入金日も異なります。

必要な運転資金を考えるには、

「いくら売れるのか」ではなく、
「いつお金が入り、いつ出ていくのか」

を見ることが大切です。

3.予備資金と生活費

どれだけ計画を立てていても、予定どおりに進まないことはあります。

車両や機械が故障する。
天候によって工事が遅れる。
予定していた仕事の開始時期が変わる。
工事代金の入金が遅れる。

こうした想定外の出来事に備えるための予備資金も必要です。

また、独立直後から毎月安定した収入を得られるとは限りません。

仕事を受注しても、入金までには時間がかかります。

その間も、家賃や住宅ローン、食費、光熱費などの生活費は必要です。

事業に使うお金と、自分や家族の生活を守るお金は、分けて考えておく必要があります。

自己資金を使い切らず、借入も活用する

私は、独立時の資金を、すべて自己資金だけで準備することにこだわる必要はないと考えています。

車両や道具をすべて自己資金で購入し、手元に現金がほとんど残らない状態で始めるよりも、返済できる範囲で借入を活用し、自己資金をできるだけ残して始める方がよいと思っています。

大切なのは、借入をすること自体ではありません。

独立後も事業を回せるだけの現金を確保しておくことです。

ただし、借りられる限度額まで借りればよいという意味ではありません。

「いくら借りられるか」ではなく、

何に使うのか。
毎月いくら返済するのか。
売上が予定を下回っても返済を続けられるのか。
返済後も、必要な現金を残せるのか。

そこまで考えたうえで、必要な借入額を決めることが大切です。

借入は、返済を伴います。

だからこそ、独立に必要な資金を整理したうえで、事業に使う資金を自己資金と借入でどのように組み合わせるのかを考える必要があります。

現金を使わないことが目的ではありません。

事業を続けるために、手元の現金を守ることが目的です。

最後に

「外構工事で独立するには、いくら必要なのか」

この問いに、すべての人に共通する金額の答えはありません。

まずは、自分がどのような会社をつくりたいのかを決める。

そのうえで、開業時に必要な資金、事業を回すための運転資金、想定外の支出や生活を守るための資金を計算する。

そこから、自己資金と借入をどのように組み合わせるのかを考えることが大切です。

独立するときは、「いくら用意できるか」と同じくらい、「始めた後に、いくら現金を残せるか」を考える必要があります。

その手元資金が、事業を続ける力になります。

経験は、最高の教科書。

一つひとつの経験を、次の誰かの力へ。

RooFraでは、これからも現場と経営のリアルを発信していきます。

次回は、
「外構工事で独立したら、どうやって仕事を取るのか」
について、仕事を得るための営業と、その仕事を次につなげるために大切なことをお話しします。


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