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【登山と経営】ホーム山を持つということ ー 自分・自社の基盤領域を育てる

登山家の間で、「ホームマウンテン」という考え方があります。これは、自分の実力に合った、アクセスが良く、ルートや特徴を熟知した、本拠地とでも言う、”お気に入りの山”のことです

このホームマウンテンを定期的に登ることで、体調やスキルのチェックができたり、本格的な登山の前の調整にも使えます。そして何よりも、慣れ親しんだ山は、心に安心感をもたらしてくれます

これは、個人としてのキャリア開発や企業としての経営にも通じる、重要な考え方です

ホームマウンテンがもたらす3つのメリット

1. 実力とコンディションの把握

登山では、いつもよりペースが上がらなかったり、疲労感が強かったりすると、体調の異変に気づくことができます。それは、ホームマウンテンという「基準」があるからです。

仕事も同じです。目を瞑っていてもこなせる専門領域や、得意な業界での仕事で、いつものパフォーマンスが出せない時。それは、心身の不調や、仕事環境の変化に気づくサインです。

ホームマウンテンで定期的に自分の実力を測るように、得意な分野で定期的にアウトプットを出すことで、自身の仕事におけるコンディションを正確に把握することができます。

2. リスクの最小化と挑戦の土台

ホームマウンテンは、ルートが頭に入っているため、天候が多少悪くても安全に登ることができます。遭難や怪我のリスクを最小限に抑え、確実に成功体験を積み重ねられます。

これは、得意な専門領域や業界を持つことと似ています。慣れた分野で仕事に取り組めば、予期せぬトラブルや競争リスクを最小限に抑えられます。そして、そこで培ったスキルと自信は、未知の分野という「難易度の高い山」に挑戦する際の、大きな武器となります。

ホームマウンテンでの安定した登頂体験が、いつか剣岳や幌尻岳に挑む勇気と土台になるように、得意な分野での成功体験が、あなたのキャリアの大きなステップアップを支えるのです。

3. 競争優位性の源泉

企業経営においても、この「ホームマウンテン」の考え方は重要です。「ここだけは他社に追随を許さない」という競争優位領域(コア・コンピタンス)を明確にし、そこにリソースを集中投下すること。これが、ホームマウンテン戦略です。

多くの顧客を抱える得意な業界や顧客層を持つことも、同様に重要です。それらの顧客基盤は、新しい事業を展開する際の強力な足場となります。

登山におけるホームマウンテンが、自分のスキルを磨き、次の挑戦へと導くように、仕事におけるホームマウンテンは、あなたのキャリアを支え、未来の成功への道筋を照らしてくれるでしょう。

自分の「ホームマウンテン」を見つけよう

GenZeeのホームマウンテンは神奈川県の塔ノ岳

あなたのキャリアにおける「ホームマウンテン」は、何でしょうか?

目を瞑っていてもこなせる専門領域ですか?多くの顧客を抱える得意な業界ですか?それとも、心から情熱を注げる特定の仕事でしょうか?

一度見つけてしまえば、そのホームマウンテンは、あなたのキャリアを支える最も強力な基盤になります。まずは、目の前にある「得意なこと」を徹底的に磨き、あなたのホームマウンテンを見つけてみませんか。


以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。

ここで、「登山と経営」シリーズのこれまでの記事を整理します。

  1. 挑戦その共通点とは?ベンチャー企業を渡り歩いた私が辿り着いた思い

  2. 経験“見たことがある"と"やったことがある"の埋めがたい違い

  3. 実践”山の足は山でしか鍛えられない”とキャリア開発の共通点

  4. 戦略事業経営と登山に共通する「戦略の重要性」

  5. 備え備えは命を守る ─ 登山と経営に共通する“バッファ”の重要性

  6. 基盤:ホーム山を持つということ ー 自分・自社の基盤領域を育てる

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