酸素療法について③ 酸素圧縮機は1か月で返却しました
酸素圧縮器を返すまで
酸素圧縮器を使った期間は、
きっかり1か月でした。
「肺が真っ白です」
そう言われて、酸素圧縮器をレンタルしました。
コロナの時に買った、アレパルスオキシメーターとやらを
初めて使って測ってみたり(犬は耳で測るらしい)
しました。あるから測ってはみたけど
99しか出ないので、あんまり意味あるように思えず
犬用には不要なことも一応お伝えします。

「肺が真っ白」の意味
獣医の見立ては、
「肺の近くにある腫瘍が破れて出血し、
その血液が肺の中に流れ込んでいる可能性が高い」というものでした。
この場合、
レントゲンで白く見える主な原因は、
・出血
・炎症による肺への浸潤
です。
出血した血液や炎症物質が、
本来は空気で満たされている肺の空間に入り込むことで、
酸素を取り込む機能そのものが物理的に失われている状態になります。
つまり、
・これを「治す」薬
・元の肺に戻す処置
は、基本的にありません。
現実的な対応は、
酸素吸入で呼吸を少しでも助けることだけ。
「元に戻る」ことは、ほとんどない
高齢犬や、腫瘍がある場合、
原因はひとつではなく、
複数の要因が重なった結果であることがほとんどです。
そして、
いったんここまで悪化した肺が、
元通りになることは、まずありません。
だから私は、
酸素圧縮器を借りるとき、
こう思っていました。
返すときは、
この子が死んだときだろう。
その覚悟で、借りました。
でも、結果1か月で返しました
※それから2か月以上生きてます。(2026年2月現在)
これ、自分でも一番びっくりしています。
迷ったら、借りろ
酸素が必要になる理由は、
犬によって本当にさまざまです。
なので、
「全ての老犬に当てはまる」とは思いません。
でも、
これだけは言えます。
迷ったら、借りろ。
病院に行った翌日、
ジルの状態は、さらに悪くなりました。
動物って、
かなり悪くならないと、
その「調子の悪さ」を表に出しません。
だから、
「いつもと違うと思ったら病院へ」
なんですよね。
その、
さらに悪くなった“翌日”に、
家に酸素圧縮器があった。
これが、
命運を分けたと、私は思っています。
本当に必要だったのは、前半2週間
正直に言うと、
一番重要だったのは、最初の2週間でした。
その頃は、
酸素吸入を外すと、
まともに息ができない。
「今晩が、最後の夜かもしれない」
それを、
毎晩、本気で思っていました。
でも、
2週間を過ぎたあたりから、
少しずつ動けるようになってきて。
すると今度は、
・煩わしいのか
・邪魔なのか
特製ブリスターケースを、
すぐ自分で外してしまう。

何も被っていない空間に、
ただ酸素が出ているだけ。
最後の方は、ヘルメットで固定することもなく
吸入カップを頭上に吊るしていました。

ああ、本当に、
自然治癒の時間稼ぎなのだと実感です。
こうなってきて
「返却」という言葉が、
頭をよぎり始めました。
「ここまで生きたら、余生だな」
結論として、
ここまで生き延びたなら、
もうこれは、
延命じゃなくて、余生だな
そう思えたんです。
だから、
酸素圧縮器を返しました。
始めるのも、やめるのも、難しい
酸素療法は、
始めるときも悩みます。
でも、
やめ時は、もっと難しい。
正解は、
たぶん、ありません。
その子の状態と、
飼い主の覚悟と、
生活との折り合い。
それを、
毎日すり合わせながら決めていくしかない。
酸素圧縮器を返却はしましたが
返却した後かなり普通に過ごせました。
ま、それも長くは続かず、こんどは
胸に水が溜まることになるんですけどね・・・。
でも、どっこいそれでも頑張ってくれました。
<胸腔穿刺(胸の水を抜く) の話はこちら>
<酸素療法の話はこちら>
<二度目の酸素療法の話はこちら>
