20代でやってよかった投資は、NISAだけじゃなく「個人開発」だった
こんにちは、そのはです。
以前こんな記事を書きました。
資産形成というと、まず思い浮かぶのはNISAや投資信託だと思います。
実際、長期で資産を作るうえで、NISAはかなり重要です。
私自身も、投資信託の積立は資産形成の中心に置いています。
一方で、20代や30代前半で考えるなら、金融資産だけが投資対象ではありません。
最もコスパが良いのは、「自分自身への投資」です。
最近は、新NISAの満額入金、入金力、本業収入、副業の時間単価について書いてきました。
この流れで考えると、私にとって個人開発は「単なる趣味や副業」ではなく、「稼ぐ力への自己投資」に近いものだと思っています。
この記事では、20代でやってよかった投資はNISAだけではなく、個人開発もかなり大きかった、という話を整理します。
個人開発は、すぐ稼げる副業ではない
最初に書いておくと、個人開発はすぐに稼げる副業ではありません。
作ったからといって、すぐに売上が立つものではないです。
むしろ、ほとんどの場合は最初は0円からスタートします。
そのため、個人開発を「短期で副収入を作る手段」として見ると、かなりつらいです。
副業で月1万円ほしい。
今月の収入を少し増やしたい。
すぐに投資額を増やしたい。
こういう目的なら、スキマバイトや受託案件の方が早いでしょう。
それでも、私は個人開発をやってよかったと思っています。
理由は、短期の収入以上に、経験が残るからです。
時間単価だけで見ると、最初は割に合わないかもしれません。
それでも、その時間がスキルや実績に変わるなら、中長期的な価値は変わります。
副業の時間単価の考え方は、こちらの記事でも整理しています。
個人開発で一番残るのは、ゼロイチの経験
個人開発で得られるものとして、よく言われるのは開発工程の経験です。
設計→実装→テスト→リリース→運用→改善
これらを自分で一通り経験できるのは大きいです。
特に、SESとして一部の工程だけを担当している場合や、事業会社でも若手で限られた範囲しか任されていない場合は、普段触れない工程に触れられる意味で良いです。
本業では実装だけを担当している人が、個人開発では企画からリリースまで見る。
本業では既存システムの保守が中心の人が、個人開発では技術選定から始める。
本業では運用や改善の一部しか見えない人が、個人開発ではユーザーの反応まで見る。
これらはかなり良い経験です。
本業にもダイレクトに返ってくるはずです。
更に言うと、個人開発で一番残るものは、もう少し広い意味でのゼロイチ経験だと思っています。
誰のどんな課題を解くのかを考える。
何をつくるか決める。
使ってもらうためにどう魅せるかを考える。
最低限の法務観点や経理観点も整理する。
集客や発信などのマーケティングも考える。
実際に出して、反応を見て、改善する。
こうした一連の経験は、会社の中で一部の役割だけを担っていると、なかなか得にくいものです。
もちろん、個人開発でいきなり本格的な事業を作る必要はありません。
法律面も、マーケティング面も、最初から完璧にできる必要はありません。
それでも、「作る」だけでは終わらない経験を持てることに意味があります。
サービスを外に出す以上、最低限のルールを考える必要があります。
ユーザーに見つけてもらうために、発信や導線も考える必要があります。
誰にも使われないなら、なぜ使われないのかを考える必要があります。
このあたりまで含めて、ゼロイチの経験です。
個人開発は、単にコードを書く練習ではありません。
小さくても、自分でプロダクトを持つ経験ということです。
本業に返ってくる
先に述べたとおり、個人開発の経験は本業にも返ってきます。
まず、技術面です。
本業では使えない技術を試せます。
新しいフレームワーク、AIツール、クラウドサービス、開発環境などを、自分の判断で触れます。
会社のプロダクトでは、安全性・安定性・保守性・運用容易性が重視されます。
会社やプロダクトが大きいほど、あるいは受託志向が強いほど、新しい技術を気軽に入れることは難しいです。
一方で、個人開発なら小さく試せます。
失敗しても、自分の範囲で済みます。
この気軽さはかなり大きいです。
次に、視点が広がります。
本業では、担当領域だけを見ていると、どうしても視野が狭くなります。
個人開発では、自分で課題を見つけ、自分で優先順位を決め、自分でリリースします。
この経験があると、本業でも「ただ実装する」だけではなくなります。
なぜこの機能が必要なのか、誰が使うのか。
リリース後にどう運用するのか。
開発コストに対して、どれくらい意味があるのか。
こうした視点を持ちやすくなります。
これらは、エンジニアとしてかなり大事です。
本業で成果を出すには、技術力はもちろん、課題を理解する力や、優先順位を考える力も必要です。
個人開発は、その練習になるわけです。
特にAI時代には上流と下流の価値が増しているため、これらの経験が今後を左右すると考えます。
本業収入を上げる考え方については、こちらでも書いています。
転職活動にも返ってくる
個人開発は、転職活動にも活きます。
レジュメや面談で話せる材料が増えるからです。
もちろん、個人開発をしていなければ転職できない、という話ではありません。
本業の実績が一番大事です。
一方で、個人開発には本業とは違う見せ方があります。
自分で課題を見つけた。
自分で設計した。
自分で作って出した。
ユーザーに使ってもらうために工夫した。
運用しながら改善した。
これらは、面接の場で手触り感をもって話しやすい経験です。
特に、若手のうちは本業で大きな裁量を持てないこともあるでしょう。
その場合、個人開発は自分の主体性を見せる材料になります。
また、技術キャッチアップの姿勢も伝わります。
新しい技術をただ勉強しているだけではなく、実際に使って何かを作っている。
「知っている」と「使える」の差は大きいです。
スカウトサービスで自身の市場価値を見る場合も、レジュメに書ける材料が多いほど、自分の経験を伝えやすくなります。
以前、20代前半の自分に伝えたいこととして、転職活動はもっと早く試してもよかったと書きました。
個人開発は、その転職活動の材料にもなるのです。
副業にもつながる
個人開発は、副業にもつながります。
いきなり受託案件を取ろうとしても、実績がないと話が進みにくいことがあります。
その点、個人開発で作ったものがあると、ポートフォリオとして見せられます。
「こういうものを作れます」と言葉で説明するより、実際に動くものがある方が強いです。
また、個人開発をしていると、小さな業務改善や自動化のアイデアも出やすくなります。
自分で作った経験があると、誰かの困りごとを見たときに、簡単なツールや仕組みに落とし込めるのではという発想になります。
それが副業の種になる場合もあります。
当然、個人開発をすれば必ず副業案件につながるわけではありません。
収益化できないこともありますし、誰にも見られないことだってあります。
それでも、ただ作業時間を売る副業とは違い、積み上がるものがあります。
コードが残る。
知見が残る。
プロダクトが残る。
発信の材料が残る。
ポートフォリオとして次の案件につながる可能性が残る。
副業を選ぶときは、短期の収入だけでなく、将来に残るものを見る。
その意味で、個人開発はかなり良い選択肢だと思っています。
注意したいこと
個人開発は良い経験になりますが、注意点もあります。
まず、ただ作るだけで終わらせないことです。
技術を試すのは楽しいです。
設計を考えるのも楽しいです。
新しい機能を追加するのも楽しいです。
しかし、外に出さないまま作り続けると、ゼロイチの経験としては弱くなります。
完璧でなくても、一度世の中に出してみる。
小さくてもいいから公開する。
そして実際の反応を見る。
この経験が大事だと思っています。
次に、ユーザーや課題を見ないまま作ってしまうことです。
自分が作りたいものを作るのは悪くありませんが、
それだけでは趣味止まりで、誰にも使われない可能性が高いです。
誰のどんな困りごと(ニーズ・ペイン)を解くのか。
既存の解決策ではなぜ足りないのか。
どうすれば届くのか。
このあたりの上流・企画・マーケまでを含めて少しでも考えると、個人開発が趣味ではなく事業寄りの経験に昇華されます。
また、収益化を焦りすぎるのも禁物です。
個人開発は、すぐにお金にならないことがほとんどです。
短期で成果を求めすぎると、続けるのが苦しくなります。
最初は、収益より経験を取りに行くくらいが丁度よいと思います。
そのうえで、伸びそうなものがあれば力を入れていく、くらいの距離感の方が、長く続けやすいです。
最後に、本業や生活を削りすぎないことも大事です。
個人開発は、それなりの時間を使います。
楽しい反面、無理をしやすいです。
睡眠を削って本業のパフォーマンスが落ちたり、家族との時間がなくなったり。
こうなると、本末転倒です。
資産形成は継続が大事です。
個人開発も、無理なく続けられる範囲でやるべきです。
まとめ
20代でやってよかった投資は、NISAだけではありませんでした。
自分の「稼ぐ力」に投資することも大事だと思っています。
その一つが、個人開発です。
個人開発は、すぐに稼げるものではありません。
最初は時間単価0円になることも普通にあります。
それでも、ゼロイチの経験が残ります。
設計、実装、リリース、運用だけでなく、法律面やマーケティング面も含めて、自分で小さなプロダクトを持つ経験ができます。
その経験は、本業に返ってきます。
転職活動にも返ってきます。
副業にもつながる可能性があります。
金融資産への投資がNISAなら、稼ぐ力への投資の一つが個人開発。
そう考えると、個人開発は資産形成の一部として見てもよいと思っています。
資産形成は、お金だけを積み上げるものではありません。
スキル、経験、市場価値、収入源も含めて、自分の選択肢を増やしていくものです。
小さく作る。
↓
外に出す。
↓
反応を見る。
↓
改善する。
その積み重ねは、すぐにお金にならなくても、後からかなり活きてきます。
一緒に、焦らず資産形成を積み上げていきましょう。
それでは。
