362.音楽エッセイ✴︎∶『Summer of ’69』と、僕の“1995年の夏”
"Those were the best days of my life."
特徴的なリフとともに鳴り響く、
ブライアン・アダムスの【Summer of '69】。
毎年、夏が始まると無性に聴きたくなる。
「Summer of '69」は、ただのノスタルジーじゃない。
過ぎ去った若さや夢に対する、ある種の“肯定”の歌だ。
失敗も、別れもあった。
でも――「あれが人生でいちばん熱かった」と歌い切るその姿勢は、悔やむための過去ではなく、燃え尽きた記憶を抱えて、前に進もうとする意志に見える。
2025年の今でも、この曲を繰り返し聴く。
たぶん、それは私にとっての“あの夏”が、【Summer of '95】だからだ。
阪神大震災での自宅と親の会社の全壊。その数ヶ月後には、アメリカへ旅立っていた。
崩壊と再生――すべてが一つにあった年。
楽しい思い出ばかりじゃない。
むしろ、苦さや痛み、挫折のほうが濃いかもしれない。
それでも、夢や理想のおかげで、前に走り出せた。
また、今年も久しぶりにあの頃の仲間と再会する。
少し照れながら、笑って話すだろう。
もう二度と戻らないけれど、あのとき確かに存在した、理想と夢に燃えた日々。
今では、それがただ眩しく、美しい。
音楽エッセイ∶
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