愛せる自分になるまで【2】台風避難 上海へ
台風が近づいて来ている
そんなことをおっさん達が話している
漁師のおっさん、ガラはよくないw
18歳で巻き網漁船に乗って
船酔いに慣れ、仕事に慣れ
おっさん達の洗礼にも慣れてきた頃
台風が近づいて来ていて
勢力がかなり強いから
沖で停泊してやり過すことは
あまりにも危険
最寄りの港に避難すると言ってる
「え?パスポートは?」
台風避難だからいらないらしい
この頃私は(飯炊き)の欠員が出たから
行けと言われて灯船【灯を使って集魚したり
本船のサポートをする船】に乗船していた
船団の中で1番小さな船だ
今回の避難先は上海だと話している
「上海?どんなとこだろう」
中国ってこと以外なんも知らない
よく聞く名前だから
さぞかし都会で煌びやかなんだろうなぁと
勝手に想像して
緊急避難なのに不謹慎な事を考えていました
しばらく?
多分相当な時間
前日から操業して網をあげて暗いうちから
昼くらいまで航行して行くうちに
海の色が茶色に変わっている
おっさん(船長)に聞くと揚子江だと言う
川?いやこれ海やろ
川の両岸が見えないし
やたら広いし波も荒い
なんで水が茶色なんだろ?
いろいろグルグル考えていた
この先で(水先案内人)を乗せるんだと言った
私は船の専門学校を出ているので
授業の時に聞いたワードだ
どんな人が来るのかな
絵に描いたような船長の服を来て
エリートの匂いプンプンさせて
これまた勝手に想像していた
小さな船が近づいてきて
(水先案内人)が乗って来た
ま、だいぶ想像と違いましたねw
少し痩せた「あーこの国の人だ」ってわかる
普通のおじさん?お兄さんでした
今思えばどうやってこの(水先案内人)を手配したんだろう?って謎です
あーそういえばねって
いまだにわからない
ま、いいか
改めて今Google mapで見ると
海からすぐ上海があるけど
長い事航行していたように感じましたね
上海までまだだいぶ時間かかるから
それまでにオモテナシしていろと言われ
灯船の食堂?ご飯食べる6畳くらいの
畳の間にいるからと
何すればいいのかわからない
日本語もわからないであろうおじさんに
どう接すればいいのか
キャンユースピークジャパニーズ?
って聞くとやはり「ノー」らしいw
逆に
キャンユースピークイングリッシュ?って聞かれ
「ア、リトゥー」と応えた
少しってほとんど喋れないやろw
英語は得意だったけど
ほとんど役にたたない日本の授業の英語だ
とりあえずお腹すいているかな?と思い
ジェスチャーでラーメンをすする真似で
「食べる?」と聞いた
いやいやそこはドゥーユーイートラーメン?
とかなんとかじゃないの?
中学レベルやぞw
ま、いいか
なんとか通じた
私はラーメンに
魚肉ソーセージを入れて食べるのが好きなので
魚肉ソーセージを見せて指差して
これ入れる?ここでも日本語w
と聞いてみた、訳わからない食い物を食べるとは
言わんやろなと思っていたら
私にピースを出して前後に2回揺らしている
ん??
あー!2本入れろってことね
意外にずーずーしいやんw
わかった
OKサインで答えて作って食べさせた
その後なんか2人で話してました
つたない英語をまじえて
それを見ていた先輩が目を丸くして
「おまえ英語ペラペラやん」て
こっちが恥ずかしいわw
しかも通じてないしw
で、おっさん達にあいつ英語ペラペラやぞって
吹いて回ってる
ま、いいかw
そうこうしている内に上海が近づいてきた
出番だよー
指示に従って無事上海に到着した
そこでお別れ
お疲れ様でした、お世話になりました
港に着くと
なんか熱烈歓迎で
バスで上海見物に連れていってくれるらしい
と船長が言っている
え?パスポートは?いらんの?
ま、いいか
岸壁には出店がたくさん出ていて
「いつもこんなんなの?」
後から考えるとそんな訳はなく
情報が回っているんでしょうね
でも、外に通じるところには
「銃を持った兵隊さん?が並んでいたぞ」
って友達が言ってました
私は見ていないのですが
そりゃそうですわな
出店には中国の酒やらタバコやら
何かわからない民芸品?や食べ物が
並んでいたような
何か民芸品みたいな物を買ったと思います
あんまり覚えていないんです
隣同しの出店で同じ物を買っても
凄く値段が違う
値切ればまけてくれる
えー?知らなかった早く言ってよ
って知ったところで値切れませんけどね私
因みに日本円そのまま使えましたよ
心配したけど
それにも驚いた
おっさんの1人は店の人が
お釣りを数える時に一緒に
「イー、リャン、サン、スー」と
どや顔で数えてる
いやw麻雀で使うやつやん
嬉しいんやなw
でも、この時私はまだ麻雀覚える前だったので
「おー!なんかすげ〜」と思ったもんです
覚えてから「あれ?あん時のはこれか!」
と気づいて↑太字のセリフ
そんなこんなでバスが来て
行くぞーと声がかかり乗り込む
どなたが仕切ってくれていたのかは
今もわからないのですが
多分その地区の偉い人だったんでしょうね
上海1番のデパートに連れて行くらしい
「えー!どんな凄いデパートなんだろ」
ワクワク!
バスで移動していると
普通にヤギやらアヒル?ガチョウ?が
道を歩いているんですね
何十年も前の事ですから
今の上海を知らないですけど
相当都会になっているのかな
デパートでは特に買いたいものもなく
見物しただけで船に帰ってきました
貴重な体験をさせていただきましたよ
水先案内人にも上海にもお世話いただいた人にも
感謝いたします。
助かりました
ありがとうございました。
次回は台風避難パート2
台湾編ですよ
愛せる自分の登場にはまだまだかかります
お付き合いいただきありがとうございました。
ねこターボ🐈
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