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【AOE2DE】文明別メモ(15)呉

シリーズ第15弾。2025年5月リリースの三国志DLCで古蜀とともに実装された新文明。後漢末の3世紀までに、孫堅とその息子たち、孫策・孫権兄弟が江南に築いた地方政権である。KOEIの三國志シリーズではイメージカラーは一貫して赤。
三国志DLC全体に関する記事はこちら。


文明特性と基本戦術

「歩兵と海軍の文明」。歩兵のHP自然回復を活かした軍兵荒らしが強力。領主in前後で小屋2つを建てれば食料110が得られるので、斥候を積極的に出すのも可。最新環境では城主進化を急いでUUの漢剣士(中国剣士)を出す積極戦法が流行。兵器類がやや貧弱だが、UUの火矢弓兵の建物に対する遠隔攻撃&ボーナスダメージをうまく活用したい。本領は海戦で、一時代早く軍船を強化できるので速攻が肝要。
一方でろくな内政ボーナスがないため長期戦になるとジリ貧は免れない。領主~帝王序盤までの強い時間帯にしっかり戦いたい。

ユニークユニットと天敵

城から出るユニークユニットの火矢弓兵(45F45G)はユニットに対しては複数の矢を放ち、建物に対してのみ長射程の攻撃が可能。基礎射程5(ELで6)だが、建物に対しては基礎射程9/10となる。小手を入れれば最大射程13で城の射程外から攻撃可能。訓練時間は17秒。EL化コスト800F800G。天敵は、近接の騎乗ユニットと散兵や兵器。

戦士小屋からは城主の時代以降に中国剣士/漢剣士(45F50G)を作成可能。一定ダメージを受けると移動速度・攻撃力が増す代わりに防御力低下。「漢」と名がつくが英語名Jian Swordmanは「両刃剣士」くらいの意味。盾の意匠からしても、荊蛮や山越の異民族兵士がモチーフである。EL/精鋭化アップグレードが存在しないが、帝王の時代に自動で攻撃力+2。2025年8月アプデで防御力が弱体化された。10月、さらに作成速度27秒→35秒と弱体化。2026年2月、基礎近接防御が2→0に変更されたためこれまでよりは脅威は薄れる。

帝王の時代に孫堅(500F500G)を作成可能。周囲のユニットの移動速度を向上させる騎乗タイプの英雄ユニットで、一度に出せるのは1体限定。

地域ユニット(魏呉蜀共通)

魏呉蜀の3文明は、黒光鎧騎兵、牽引投石機、楼船などの地域ユニットをもつ。このうち楼船については中国系の他文明とも共通。

黒光鎧騎兵(65F65G)
騎士の代替となる騎乗ユニットで、3文明それぞれに強弱がある。基礎HP60/精鋭90と騎士系統(100/120/160)よりだいぶ低く、ステップランサー(60/EL80)の方に近い。しかし基礎防御力が4/3もあるため、射程ユニットに対しガンガン突っ込める。相手がこれを出していたら、長槍やラクダなどアンチユニットでもない限り正面からぶつかるのは避けたい。
の黒光鎧騎兵は、帝王の時代に自動で攻撃力+2。
参考動画 Introducing: Hei Guang Cavalry! Three Kingdoms Testing | AoE2: DE

牽引投石機(175W210G)
遠投投石機を出せない代わりに、兵器小屋から出る長射程の投石機。基本射程14で、通常の遠投(射程16)よりは短く、命中率も30%と低い。基礎移動速度0.57で、破城槌や投石器系統より若干遅くなった。ちょこまかと動き回れるが大砲ほどの正確さはないのでこれだけに頼るのは危険。
の帝王ユニテクで追加の発射物を放つようになる。
参考動画 Introducing: Traction Trebuchets! Three Kingdoms Testing | AoE2: DE

楼船(250W225G)
キャノンガリオン船(200W150G)やドロモン(175W150G)に相当する遠距離攻撃可能な軍船。射程10から鉄工所テクで最大射程13。最小射程3。同枠の他ユニットと較べ高価な分、接近戦でもある程度の火力が出る。詳細は割愛。
の帝王ユニテクで追加の発射物を放つようになる。
参考動画 Introducing: Lou Chuans! Three Kingdoms Testing | AoE2: DE

内政面

まともな内政ボーナスは存在しない。軍事生産施設(小屋)と港を建造するごとに食料+55(2025年8月アプデ以前は+65)。海マップや遊牧等ではこれを組み込んだタイトなビルドオーダーを組めそう。帝王で小屋を乱立するころには有難みの薄いボーナスかも。

キャンペーンシナリオ等

専用キャンペーンシナリオ「孫一族」が存在。詳細は別途。

テクと出せないユニットのメモ

2~3世紀モチーフなので砲撃手や大砲・砲台は存在しない。

鉄工所テク

弓鎧3が研究不可。

文明ボーナス

・歩兵は領主/城主/帝王の時代にそれぞれ毎分 10/15/30 HPを回復
・中国剣士と黒光鎧騎兵は帝王の時代に攻撃力+2
・一時代前に傾船技術と乾ドックを研究可能、コストと研究時間 -75%

チーム ボーナス: 家の建設速度+100%。最序盤に時短できるのと、家壁で防御するときなどに有効。

ユニークテクノロジー

城主ユニテク: 赤壁の戦術(400F250G)
爆破工作船と火矢弓兵は船と建物にやや遅れての火炎ダメージを与える。爆破工作船の場合で、結果的に与ダメが6~7%増加するもよう。
帝王ユニテク: 伏虎(600W300G)
牽引投石機と楼船の遠投投石機の武器は追加の発射物を放つ。

出せないユニット・使用不可テクノロジー

戦士小屋……近衛剣士、矛槍兵ともにフルアップ可能。城主の時代以降に中国剣士を作成可能。
弓小屋……重石弓・精鋭散兵が出るが弓懸がない。重弓騎兵アップグレード不可。パルティア戦術も無し。
馬小屋……ハサーまでアップグレード可能で血統・繁殖あり。騎士系統が(重)黒光鎧騎兵に置き換わる。帝王で孫堅つきの騎馬軍団を出せばかなりの威力。
兵器小屋……破城槌系統のアップグレード不可。改良投石機とへビスコは出る。帝王の時代に牽引投石機を作成可能。
聖職者……仏僧タイプ。異端以外の全てのテクノロジーを研究可能。
学問所……攻囲技術者を研究不可。火矢弓兵の活用が肝になりそう。他に強化壁、狭間、砲台等が研究不可。
内政テク……輪作が研究不可。
海軍……基本の軍船全てがアップグレード可能で、帝王の時代に楼船が作成可能。2026年2月のアップデートで、傾船技術、乾ドックの前倒しは無くなった代わり、無償・自動になった。防御力や移動速度に注意。造船技術、焼夷兵器の研究不可。海軍力は城主~帝王序盤にピークになるが、長期の消耗戦ではわずかに不利。

参考動画

歴史のうんちく

春秋時代のは周文王の伯父である太伯に淵源を求めたが、これは恐らく仮冒の類。もともとこのあたりにいた土着の部族国家が、周との通交を受けて伝説を創作したのではないかと考えられる。呉王夫差と越王勾践の「臥薪嘗胆」や、漢文の教科書に出る伍子胥の「死者に鞭打つ」はこの春秋時代の話(紀元前5世紀)。

後漢も後期まで江南は未開であったが、王朗や劉繇が州刺史として赴任して開発に努めた。また地元の名族とされる顧・陸・朱・張の四氏の他にも全氏、歩氏などの勢力が育っており、地盤は整っていた。孫武の後裔を自称する孫堅(155-192)はそのうちの一つ呉氏と通婚。次男の孫権(182-252)も彼らと積極的に姻戚関係を結んだことが長期政権につながったと言えそう。孫権は208年に曹操の南征を撃退(赤壁の戦い)。揚州・荊州に地盤を持ち割拠し、曹魏との力関係を測りつつ229年に帝位につく。晩年には後継者争いが生じ、国力を損なってしまった。孫呉は280年にによる侵攻を受けて滅亡。

さて、三国を統一した晋であったが40年に満たず滅亡して南遷し、江南の地で東晋が成立。文学や仏教の隆盛は、「呉」の修道所テクノロジーの充実に反映されている。江南諸政権のその後については別記事も参照。五代十国時代元末にも呉越を名乗る地方政権が興亡した。を興した朱元璋も、当初は「呉」を国号としていたという。

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