136.1 基礎編 / 歴史 / 日本史 / 月読命と加茂 Tsukuyomi to Kamo vol.2
よくもまあ次から次へと転がり込む…
こんにちは、加来各論です。
そんな訳で今日も引き続き加茂氏にまつわる話です。
前項では月とクマについて解説しました。前項はこちら。
次に クマ kuma を掘っていきます。クマは九州の資源地に多い名前になります。名前と言っても音、読みが大事で字は当て字です。
熊(本/野)・隈・球磨・久万・曲
熊と言う漢字の成り立ちは...
能の下に灬れっか、能は物事ができる力、才能、はたらき、ワザを示します。
つまりは火を操って金属を処理する冶金技術に見えますがどうでしょう。山には熊が住んでいますし、熊と相撲を取る童話もありますね。相撲と言えば野見宿祢、土師氏の祖です。土師氏は土器・土偶を作る職人集団。土器には火を使いますね。
火を操る匠たち。
そういった神社のそばには生目、一目といった職務を全うして目を犠牲にした職人団を祀ったと思われる神社や盲者の伝承が伝わります。

お面をして作業をします。
店主は新入社員の時に
工場研修で見たらダメだぞと言われたのですが
溶接してるとこを見てしまって
一晩中目の前に白い点が見えて眠れませんでした。
写真は皆既日食の様子、
良いお父さんですね。
一目や生目、冶金師は鉄の焼け加減を見るので火や鉄の焼け色を見続けた結果、目が焼け盲目になる職業病となります。

この神社は金毘羅大権現と呼ばれ
明治の神仏分離令により
金刀比羅神社となり
祭神は大物主、
仏教界では薬師如来を守護する
宮毘羅大将と同一とされている様子。
宮毘羅 Kubira はインドのガンジス川に住む
ワニを神格化した水神が起源。
刀匠をイメージしますね。そこには強制はなく純粋にモノづくりに身を捧げた純粋で尊い姿が見えてきます。それ故の耳なし芳一、座頭市、独眼流、ゲゲゲの鬼太郎、オーディン等物語としてのオマージュが生まれたのかも知れません。

石標の上に鳩が乗ってます。
左右合わせて八幡神の八、
八幡神の主祭神は応神天皇。
10世紀に岩清水八幡から勧請された神社です。
1000年の歴史があります。
先の写真の立像、左目が潰れてますね。これは…
鍛治師は左手に鉄を掴むヤットコ、右手に槌を握ります。なので素材を焼く窯は左手、金床と呼ばれる叩き台は右手の配置。鉄の焼き加減を見るときに左目で見て鼻筋で右目の視線を遮る事で右目を守ると言うことかと理解できます。なので視線も斜視傾向があります。そして完成品を右手に持つと…。

何だろう🤔
はい、次に隈 kuma 。曲がった川の内側の砂だまりを隈と言いますからそこに比重のある金属類が溜まるんですね。当然金も溜まります。金は目につきやすく身近な素材だったのでしょう、歴史的には最初の金属加工は金だと言われています。柔らかいし細工しやすいんですね。鉄は隕鉄、つまり隕石を初期に利用していたみたいで星降る星野村の話とも繋がりますね。
隈有るところに金あり。
星降るところに鉄あり。

冶金系ですね。
他にはクメ kume もそちらな風情です。ドラヴィダ人のタミル語では子供という意味になります。母である岩石を潰して石の子が生まれる? 火にかけて別の物質に作り替える?...。
粂・久米・久女
以前紹介した 麻氐良布神社 Materafu Jinjya ですが各論ではマテラはインド訛りのマザーがマテラと聞こえたのだろうと紹介しました。インドの友人がそう発音してたから着想w インドのドラヴィダ人は布一枚で暮らし、仕事ではふんどし?一枚。ベンガラなどの顔料などの粉体作業をすれば赤鬼、青鬼になり地域伝承となっていきます。虎のパンツはベンガル虎となります。ベンガルはドラヴィダ人が起こしたインダス文明の地。更に調べると彼らが話すタミル語でマテラは錠剤・丸薬という意味ですから近隣で何か痕跡が見つかったらまたご紹介しますね。暫くうきはで聞き取りです。うきは市は水路が多く水車で様々な粉体を作った歴史があるのですがこの間聞いたのは肥料でした。
筑後界隈は大黒天を末社で祀る神社もあり大黒天はゾロアスター教のシヴァ神とされています。
シヴァ神 / 火を持って破壊し再生を司る神
背後に炎を背負う不動明王は梵字とセットで見かけます。
店主的には冶金が得意なドラヴィダ人の文化・技術を継承していると思ってます。密教と言うくらいなので金属冶金技術は秘中の秘ですね。
更には筑後地方は粉体系の産業地の歴史があり臼になる石材の宝庫でもあります。この界隈を通り過ぎた粉体を思いつくまま古い順で並べると...

うさぎがいます。
顔料(べんがら、丹生、銅赤、青丹)、金粉、白粉、砥粉、ガラス粉、釉薬、炭粉、薬石、薬草、小麦粉、葛粉、米粉、火薬、樟脳、抹茶、化粧品
以前解説しています。
八女界隈が好きで何度も通ってるうちに色々発見した結果、知見が増えました。
粉体産業のプロセスの中で粉砕・分級・混合とあるのですが分級は粒径別により分けるスクリーニング、混合。素材を砕いて粒径を選別、素材を混ぜて異なる物性を作る作業。混合は金剛と音が同じだなとか閃くと何とかこじつけたくなりますw
例えば昔の家屋は粘土に藁を練り込んで繋ぎを付け壁に塗りました。お好み焼きはキャベツやもやしを入れる事で繋ぎにします。タイヤは生ゴムに黒炭微粒子を練り込んで強度を上げています。

金剛 / 仏教において「金剛」は、非常に硬く決して壊れない「ダイヤモンド(金剛石)」や、煩悩を打ち砕く武器である金剛杵 Kongosho を意味します。

金剛杵は三鈷とも呼び
空海が寺を建てる場所を求めて
三鈷を投げるとこの松に
引っ掛かっているのを見つけて
この地に金剛峯寺を
建てることを決めたとかそんな話。
つまりは素材を混合して加熱して強い金属を作る冶金技術のことですね。
刀を鍛錬する時に藁でちょいちょい触ったり藁灰に突っ込んだりしますがあれは鉄にカーボンCを混ぜ込んで強度を上げてるんですね。これも混合です。
下地の話はこの辺で...。
古代の領域を技術移転した先が奈良・和歌山界隈だと思われその辺の伝承を偶然見つけたよ、って話が本項になります。
一部ですがこの日に寄り道した神社を写真で見てもらいました。最後はうきは町でアイスコーヒー買って終わるつもりだったのですが素戔嗚神社の道すがら活版印刷機が目に入って思わず見入ってるとお店の人がどうぞ、どうぞと。古い機械なのでハイデルベルグかと思いながら銘板・刻印を探しますが手掛かりなし。そんな話を小一時間。

ご主人はグラフィックアーティストで好きなことをしたいという事で絵ハガキを売っているそうな、その日の店番は奥さま。はがきの印刷を見ながら...
この辺は粉体の顔料が有名なんですよ。近くに資生堂の工場がありましたがあれも粉体ですね。八幡宮が赤く塗ってあるのも顔料でこの辺はべんがらが有名なんですよ。
へーそうなんですね。賀茂神社も沢山色塗ってますよね。この間行ってきました。
え?近くに顔料塗った神社が?
日暮れも近いのでコーヒー買って本日最後の一社、賀茂神社に向かいます。

調べるとこの賀茂神社、結構凄い伝承持ってました。
・その昔、神武天皇が日向から東征される際、宇佐から北上(賀茂神社@うきは近辺)に立ち寄る。道に迷ってしまったところを、賀茂神社の神様が遣わしたカラスが案内した。これが八咫烏 Yatagarasu の始まり。
・カラスの文字で書かれたお札(牛王宝印)
・日本最古のおくんち
パワーワード入ってますが大丈夫でしょうか…。

神武天皇 / 初代天皇。アマテラス(天照大御神)の末裔とされ、現在の宮崎県(日向)を出発して奈良県(大和)へ向かい、各地を平定して大和朝廷をひらき日本という国を建国。

こうなると京都の上加茂神社、下鴨神社より古いってことになります。九州から奈良に集団移転したエビデンスがポロポロ出てきて我ながら勘が良いなあと思ったりします。
というわけで各論は神の導きで出来てるよ、各論自体が神だよって話でしたw
ちなみに kami 関連の情報としてネパールのカーストにはカミ人という階層が居て金属加工などの鍛冶(かじ)や手工芸を担ってきたダリット(不可触民)に分類される人々で例のごとくここでも刺さる訳です。
で最後となりますが賀茂神社の横を流れる川が…
なんと…

何だろなぁ、神だからしょうがないか。
神各論に名前変えるかな🤔
筑紫国って掘れば掘るほど面白い。
結論 / Conclusion
インダス文明の旅もいいなぁ、
ファンディング?
インドは気力・体力のあるうちに行った方が良さそう...。インド人の親友いるから付き合ってもらうけど。
毎日100人くらいの人を楽しませてるので店主にご褒美くれても損は無かろうって話で...。
もちろん面白いテキストでお返しする訳です。
海外はトラブルの宝庫なので面白いのは間違いなしだし経験者からすると追体験になってトラウマをまた思い出せていいと思うんですね。ん?
注意 スキ大歓迎、リンク歓迎、禁不許可転載複製、応相談、少人数出張座学承ります。
*写真は山鹿市にある大津山阿蘇神社の楼門です。珍しい龍頭魚尾の彫刻が彫ってあります。豊後大野には龍頭鷹尾の彫刻がありました。中国の半人半獣を思い出しますがハーフ、ハイブリッドを示しててここの場合は龍は中国、魚はネストリウス派の混成チームの意味かと思います。この神社の上にはお城があり昔は金が出ていたと言いますから資源地ですね。神社の祭殿の背後が岩盤で硬そうな岩がゴロゴロしてたので資源地の匂いがするなぁと思いながら神職と話してると金の話が出てきました。山鹿は中央構造線のライン上なので不思議ではないですね。恐らく1660年前後にきっかけとなるイベントがあったと考えてます。これは320年おきにやってくるイベントです。
これについては次の項で考察します。
