海の風景に溶けゆく光の先へ
風景を色づかせる朝の光の中を
街の空気を吸い込みながら、港へとやってきた。
旅のニ日目も、船に乗り島へ渡る。乗船する高速船
が近づいて、はやる気持ちを抑えつつ、海の向こう
に浮かぶ島々を遠くに眺める。空と海と光と風と、
風景の要素が入り混じる、島への旅を続けている。

出航を待つ高速船。動き出す港の朝

予定の船を待ちながら、光に揺れる港の風景を

見渡す内に、高速船が到着する
昨日とはまた異なるデザインの船に乗り込み

足裏に響くエンジン音とともに

船は海を揺らし出航する

温かな光は風景を息づかせ

海の風景に行き渡る。船は大きな飛沫を上げ

光の中を走り出す

穏やかな水面に揺らぐ光の先へ

船は勢いよく進んでいく。遠ざかる港

女木島へと向かうフェリーを追い越して

高速船は海と光の上をすべるようにして

朝の光に包まれる島々の風景の中を進む

太陽はだんだんと高度を上げ、海は光を帯び始める

訪れたのは2025年瀬戸内国際芸術祭の夏会期

目指すのは、女木島を越え

男木島の先に浮かぶ島

光は雲に乱反射し、風景に溶けゆくように
空に広がる雲は、海の風景とともにある

雲間から差す光は、海の揺らぎを映し

海と空との境界をにじませる

海に手が届きそうな高速線のデッキから
消えゆく航跡を目で追いながら海をたどる

青い旗に誘われるようにして、訪れた島への旅は

その時々の風景を見せてくれる

島をぐるりと回り込めば

目指す港が見えてくる

出迎える白い灯台の
風景を繰り返しながら旅を続け

旅を運ぶ船を乗り継いでは
島の風景を重ねるように

たどり着いた家浦港
状況に応じ、形を変えていく旅も楽しんで
たどり着いたのは昨日、渡ることができなかった
豊島。予定を変更し、旅のニ日目は豊島をめぐる
旅とする。この島も子供たちが、小さな頃に訪れた
島。その思い出も重ねながら、豊島の旅を始める。
