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はかなさに時の流れを感じるように

日本館の展示を巡る。そこにこめられた


日本的な美意識。日本のものづくりとは変容する
もの。場所や時代に合わせ、しなやかさを持って
受け継がれていく。時の流れにまかせるように、
過ぎゆく時間を包み込むように。やわらかな力を
備えて、そのはかなさに時の流れを感じるように。



日本館に散りばめられたつながりのデザインをたどり



ファクトリーの展示エリアへと進む



そこではロボットアームが忙しそうに動き


3Dプリンターにより徐々に形となっていく


途中でひと休みした樹脂製の椅子



リサイクルされた廃材は、新たに椅子へと生まれ変わる



日本的なデザインの力を帯びて、有機的に規則的に



3つのパーツがねじれるように組み合わさる


そして日本の伝統技術を紹介するエリアで



展示を解説するドラえもんといえば、ほのぼのした姿が


様々にデザインされたドラえもん展を思い出す


日本のものづくりは、やわらかさを持つことで



持続性のあるものとなる。木桶は部分が傷めば



こわれた部分だけを外して、取り替えて


また元の姿に戻されて、使われる



20石にもなれば、修理というわけにはいかないようだが


木桶といえば小豆島。醤の香りを思い出す



また素材や形は、時代に合わせて進化して



樹脂で作られたサッカーボールは竹籠をヒントに



分割された素材が連続し


組み立てられ、パーツの交換も可能となる


新たな発想は、デザインを生み、人の行動を変え


時や場所をもつないでいく



日本の技術は素材を活かし、再利用するもので



平面な布を立体的に、また仕立て直しが前提の和裁の技術



また日本にある包む文化。布はあらゆる形に



沿うようにして、包むこと自体がデザインともなる



布一枚が多様な形へ姿をかえて


人も世界もくるっと優しく包む布の世界



やわらかく、しなやかな技術は巨大な塔にも使われて


五重塔に用いられた心柱は、スカイツリーで同様に



地震の力を打ち消すようにしなやかに。まだレゴの


スカイツリーしか見たことがないので、また東京へ



地震もさることながら、増水した川でも大きな力がかかる



力に耐えるのではなく、受け流すという流れ橋は


橋桁が流されることで橋にかかる負担を抑える



やわらかさは建物にも。日本で古来から用いられる焼杉は



板の表面を炭化させることで、長い年月に寄り添う



強さと風合いを持つ。小豆島の旅で出会った焼杉は


醤の香とアートともに風景をつないでいる



そして日本を代表する建築は受け継がれていく



古来より20年に1度、御社殿が造り替えられる式年遷宮。


変わらないため、変わり続けるものでもあるという




日本のものづくりは、歴史を受け継ぎ、循環していく



日本館はつながりを意識したデザインとなり、



視覚的にも板の壁は高さを変えて連続し、材料は


再利用されることを前提に設計されている


 
館内で使用されるものも柔らかく


組み立てられ、包まれ、まとわれる



デザインはものの強度を決め、流れる時間をデザインする



製作から分解まで、始まりから終わりまでがデザインされ



ものは、形をなくし、新たな形へ変換されていく



展示をしめくくるのは、水に描かれた模様のアート


水滴は床面に染み込み、はかなくも消えていく


はかなさは、時間の流れを顕在化させ、それらが



積み重なって、大きな時間の流れという循環を作り



時代に合わせた技術は、循環をうながす一部となる



連なる木の板により、しなやかな強さが表現された日本館


やわらかく作ること、循環することを視覚化された



パビリオンで、日本のものづくりが次代へつながれる


日本という国にひかれている。そのものづくりへ
のまなざし。古来からの技を受け継ぐ精神。形は先
にあるのでなく、過程により立ちあがる。時の流れ
を包み込む心。白と黒をはっきりさせることなく間
にある価値を慈しむ気持ち。まだ旅の途上で、この
先もこの日本に満ちた形をたどる旅を続けていく。


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