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港の夜空に舞う光のもとへ

旅に出れば、思わぬ出会いがある

フェリーに揺られて、早朝に高松に到着し、建物と
アートとの出会いを予感しつつ街をめぐる。瀬戸内
国際芸術祭への旅は直島へ、そして豊島への予定も
思った通りにいかずとも、旅は軌跡を描いていく。



旅先の風景を繰り返すように


建物とアートの気配を感じながら



旅を続ければ、予定通りに行かないこともある


運休していたフェリーに立ち尽くしながらも



それでも旅は続いていく。朝、遠くに臨んだビルを見上げ



目に留めた数字は、島への旅の回数を暗示していたのかも



何気ない街の風景にも、建物はひっそりとでも際立って



塗装の剥がれた壁に、島の形が浮き出るように



朽ちるコンクリート、錆びゆくトタンの建物も



内部には活気が宿る。その日の夜のイベントに向けて



暮れなずむ港の風景に集まる人々



思いがけないイベントに、私も人の流れに



混じるように高松の港へと道をたどる



フェリーもその日の運行を終え



港は静けさの中、だんだんと活気を帯びてくる



鏡面のアートにおぼろげとなる港の風景に



人々は思い思いに場所を確保して



そのイベントが始まるの心待ちにしている



その人々の動きには乗り遅れたけれど


私なりに、その日の旅を振り返りながら



夕日を浴びる建物との


新たな関係性の中を進む



一日を締めくくるように輝く太陽の下



人の流れに沿い、波のように曲線を描く建物をくぐり



まだ人々のまばらな広場に自分の場所を見つける



遠くに見える巨大な客船は



旅の途中に目にしたもので


客船からも港からも、きっとそれぞれの景色がある



光が溶けていく水平線



太陽はあらん限りの光を放ち



やがて周囲は闇へと包まれていく



夜の港の灯と人々の上に



打ち上げられた鮮やかな花火は


高松の夜の記憶を彩っていく


流れる歌は季節を、風景を、愛おしむもの



光の波はやがて終わり



闇夜に輝くフェリーに、光の余韻を感じ



また明日の風景を思い描く



一日の終わりに、花火大会があることを知った。
瞬く光と繰り返す音の波の中、流れていた楽曲。
ああなんて素敵な日。予定通りにいかない一日
でも、日々は続き、また明日もある。重なる景色
は軌跡となって、今につながっている。夜空に
様々に舞う花火は、鮮やかに開いては閉じてを
繰りかえす。旅先の思わぬひとときに、文字通り
にも酔いしれて、また明日の旅へと思いをはせて。


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