温かな空間にぽつりと一人で
物語の中に誘われる
人の数だけある物語。ぽつりと座りながら、じっと
どこかを見つめている。まなざしの先に、いつか
の彫刻を重ねてみる。たたずむ人。寝そべる人。
何か追いかけてる人。ぬっと現れる人。ただ何か
を待ち続けている人。人の彫刻に惹かれている。
いつかの彫刻が浮かんでは、目の前の

鮮やかな黄色は楽しげに

緑の椅子が静かに並ぶ

ぼんやりとした記憶が泡のように

ふわりと空間を埋めていく

連鎖する優しい色が

包み込む空間で、そっと温かく

綴られた女の子の物語

風景が織り重なり
作品に綴じ込まれ

島の懐かしい記憶をつなぐ空間に

ぽつりと座る一人の女の子は

じっとどこかを見つめている

過ぎ行く景色に

重ね綴られる言葉と

島で一人となった小学生の女の子
人の数だけある物語に、島への旅でそっとふれる
作者が手がける形や色に

ふと緑と黄色のぎらりとした

不思議な動物の彫刻を思い出す

一時期、何度か訪れた大分の
懐かしい記憶が蘇る
大分から飛び出し、日本を巡回した
楽しさを振りまいたザ・キャビンカンパニーは
大分の山間の使われなくなった学校を拠点とする
子供たちの記憶が重なる場所に
食の記憶も思い浮かべ
時を経ては生まれ変わっては
作品を包み込む空間を思う
重ねられた言葉と色と形。あらゆる表現が混在し、
確かな形として現れては、意味が生じる。長年に
及ぶ創作が日本をめぐる。ザ・キャビンカンパニー
の活動に心引き寄せられる。何のために作るのか。
何のために綴るのか。書いては、認識を組み変えて、
また膨大な世界の一つ一つを少しずつ眺めてみる。
