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風景に流れる音に耳をすます

どうぶつたちは、ひっそりとのんびりと


四国村の過ぎゆく景色に身を沿わせる。凹凸のある
石が、足裏に馴染む。茅の屋根や壁にあたる雨風。
しっとりした板塀。散りばめられた建物に触れる。
木々はさわさわと揺れ、重なる。段々と続く石垣に
囲まれた農村舞台。風景に流れる音に耳をすます。




四国のいたる所から集められた建物は



かつての営みを今に伝える


雨が染み込んだかやぶきが



四国村に吹く風を受ける。木々が揺れる


凹凸のある石畳に沿って



新たな役目を得た建物の間を



縫うように、建物が紡ぐ音に耳をすます



開け放たれた障子の奥は



しんとした音に満ち



いつかの暮らしをそっと伝える



静かな村に点在する建物は


それぞれに過ごした時間をまとう



円錐屋根の小屋に流れていた


砂糖しめ唄。牛に引かれて回るシメグルマと


屋根の上にはヒヤシガメ。ここは讃岐の歴史に



触れられる場所。ゆるやかに続く塀は



小豆島に伝わる猪垣で



人と動物の境界となるもの

 

固めらた粘土の塀の先は



すり鉢状に開かれて


石垣が段々と円を描く



線に沿っては、はてなく連なる



旅を思う。中心に建つ茅葺屋根の建物は



海を越え、新たな場所で舞台となる


瀬戸内の旅の風景を重ねては



静かな舞台に流れる音に耳をすます


かつて、農村歌舞伎が演じられた場所は



幾重に連なる石垣に囲まれて


石の記憶の歌を伝える



農村歌舞伎の舞台は


新たな音をつないでいく



まわり舞台はぐるぐると


景色を回転させるようにして



建物は新たな音を得て



時と場所を越えては



四国村の風景となっていく



揺れる木々に包まれながら



四国村に移築された建物が時をつないでいる。役目
を終えた農舞台は新たな風景を得て、トントンカン
カンと音が紡がれ、歌が伝わる。島の生活の舞台と
なった建物は、また人々を結びつける場所となる。



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