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ひんやりとして、甘い旅の記憶

形によっていつかの風景を思い出すこともあれば


オリーブ園を後にして、さんさんと照りつける太陽
の下を、小豆島の西の端を目指して進む。したたる
汗をぬぐい、坂道を上っては下った先に、ひんやり
として甘い、夏の暑さにしみる食感の記憶もある。



自転車の旅は、雲のすきまから降り注ぐ光を下を



目に留まる形を拾い集めるようにして



坂を上っては下りを繰り返し



ふと、すっと空へとつながる風景に心もおどる



青と緑につつまれた島の自然を味わいながら



空を映す水田の風景に季節を感じながら



オリーブに包まれる小豆島では、建物もオリーブ色で



道の途中の、茶色と白と緑のボーダーをまとい



質感のある石張りを携えた建物には



オリーブといえばの井上誠耕園の看板がかかる



しばらく進むと、井上誠耕園の農園の側に建つ



オリーブの木が目印の立派な建物が見えてくる



ここは、らしく園という名で



その名の由来は、農家らしく、小豆島らしく



オリーブをまるごと感じられる場所



外壁の石の乱張りに引き寄せられるように



ショップとカフェで構成される建物へ


ここは日本で初めてオリーブが根付いた島といい



オリーブオイルが輝くような、鮮やかな色ののれんに



描かれたオリーブの枝をくわえて、飛ぶ鳥のデザインは



緑に包まれる小豆島を象徴するように



そろそろ旅も中盤で、ほてった体を冷ますように



オリーブオイルのかかるひんやりと甘い食感を味わって



疲れた体に、さわやかな柑橘系のオリーブオイルは
ほんのりとした甘さを引き立て、その冷たい食感は




ふと心を、きらきらと輝く青い海を眺めながら味わった


さっぱりとした酸味のシャーベットの記憶へと



自転車の旅を繰り返した九州での旅の思い出は


ひんやりとして、甘い食感とともにもある



あまおうのジェラートに、醤油味のソフトクリーム


その土地の風味を味わうことを言い訳にして



甘酒味のソフトクリームも食べ歩きを。それは


日本酒の風景が広がる佐賀の肥前浜への旅のこと



白玉とつぶあんを添えた薄緑色のソフトクリームは


宇治川のほとりで、風を感じながら味わった



お茶とっていえば、八女茶の抹茶とともに頂いたデザートの


屋根がかかるようなデザインも思い出す



柳川のほとりの茶餐無垢で頂いたスイーツは


内部に空間を宿すような建築的な佇まいで


味わうだけでなく、その姿も楽しんで



何層を積み重ねられる構造を持つパフェは


阿蘇の大地から生み出された青汁から。そして旅は



雄大な自然ひろがる阿蘇山へ。アイスは早く食べないとと


阿蘇山の麓で頂くジェラートに、心も溶けるようで



でもやはり、デザートは落ち着いて味わうほうがよい


コメダ珈琲店の白と黒のシロノワールの思い出や



プリンとクッキーに挟まれたバニラアイスは


大阪で緑の風景を自転車で走った旅の途中に



そしてこの島で、オリーブオイルと共にソフトクリームを


自転車の旅では、さわやかな風を感じながら、太陽
の光を体全体で受け止める。そんな時は気分転換
に冷たいスイーツが身にしみる。夏の暑さを理由
にして、いや季節をとわず、つい甘いものに引き寄
せられる。ひんやりと甘い旅の記憶を懐かしんで。


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