紙にこだわるZINEづくり、自分で選ぶ自由とおもしろさ
3〜4月にかけて、新刊のZINEづくりに没頭していました。まずは大好きな表紙デザインから初めて、そのあとはひたすら執筆執筆執筆!
なんとか本文を書き上げ入稿を終え、印刷所で製本していただいた本が2日前に無事納品されました!嬉しい!!かわいい!!

開くとこんな感じ。各章の扉ページにはりんどう(紫)の色紙を使いました。アクセントになっていい感じ!

表紙に使ったのはレザックのクリーム色。レザック=その名の通りレザーを模した紙で、革製品のような模様や加工がされています。ざらざらとした手触りと不揃いな質感がお気に入り!透かすと模様が見えます。

ZINE(自主制作本)をつくる面白さは、自分で選び自分で決められる自由があること。タイトルやデザインや構成、そして使用する紙の種類も自分で決めていいのです。
今回生まれた『本づくり日記』は、企画の段階で「表紙には絶対にレザックを使おう」と決めていました。レザックの手触りや色合いはなぜこんなに懐かしいのだろうか⋯と思っていたのですが、おそらく卒業文集の表紙に使われていたからだなと!我が校は確か紫色のレザックでした。
レザックに一目惚れして「この紙で本をつくりたい」と思ったんです。だから用紙自体が引き立つよう、デザインは極力シンプルにしました。クリーム色にするか紫色にするかで入稿ギリギリまで悩みましたが、表紙はクリーム色にして扉ページに紫を使うことに。刷り上がった本を見て大満足しています。
こうして紙選びにとことんこだわれるのは、この用紙見本のおかげ!こちらはちょ古っ都製本工房さんのもので、270円分の切手と返信用封筒を送ることで用紙見本を入れて返送いただけます。

初めてZINEをつくろうと思った時、表紙や本文に使う紙の種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからなくて。もちろん各印刷所さんのサイトに用紙の説明は書いているものの、正直テキストだけじゃイメージもつかず。
実際に見て触って確かめて決めたいなと思い、用紙見本を取り寄せました。結局その後のZINEづくりでは必ず使うマストアイテムになったので、手に入れておいてよかったなと思います。
紙によって厚さや手触りが違うし、インクののりや発色も全然変わってくるわけで。そして自分の目で見て自分の手で触れてみると、お気に入りが見つかったりもして。一目惚れがある。「あなたをわたしの本にしたい!」って思うんです。
参考までに、前回つくった『ソロアラサーインワンルーム』で選んだ用紙はこちら。
・表紙:ペルーラスノーホワイト(光が反射するとキラキラしてかわいいので大好きな紙)
・遊び紙:タント紙 群青色
・本文用紙:淡クリームキンマリ(小説でよく使われる紙)
・帯:トレーシングペーパー(特殊な帯なのでプリントオンさんで印刷いただいてます)

遊び紙=表紙・裏表紙と本文の間にはさむ紙のこと。表紙は「ひとりで越える夜」をテーマにイラストを書いていただいたので、夜をイメージした群青色の遊び紙を選びました。いい感じ!

今回つくった『本づくり日記』で選んだ用紙はこちら。
・表紙:レザック クリーム色
・遊び紙(扉ページ用):上質紙 りんどう色
・本文用紙:上質紙

こうして写真とテキストを精一杯使ってこの記事を書いているけれど、正直「画面越しじゃ伝わりきらん!この紙たちの良さが!!」とも思っています。それくらい、選ぶ紙で本の雰囲気が、本の表情が全然変わるんです。手にとった人だけが感じることのできる良さみたいなものは、紙の本ならではかもしれません。
わたしは「この本にはどんな紙が似合うだろう」「この紙を活かしてどんな本をつくれるだろう」と考え妄想する時間が大好きです。この世には何千種類もの紙が存在していて、組み合わせ方は無限大で、その中で「これだ!」という出会いがあったとしたらもはや運命じゃないですか。
この世にあるすべての紙を知るには寿命が足りないですが、印刷所によって選べる用紙やインクが異なったりもするので、ZINEづくりを通していろいろ試してみたいなと思っています。あらゆる選択肢をくれて、好きな紙で好きな本をつくれるのはいつもお世話になっている印刷所さんたちのおかげ。感謝しています。
こちらは先日参加した『原稿をする会』で手に入れた、栄光さんの用紙&インク見本。見ているとアイデアが膨らむ⋯!

紙を選ぶこだわりや楽しさを大事にしながら、今後も丁寧にZINEづくりを続けていきたいです。
もしこれからZINEをつくる人がいるなら、用紙見本を手に入れて延々と悩む贅沢な時間を楽しんでもらえたらいいなとも思っています。そしていつか、おすすめの紙を教えてください!
【イベント出店情報】
・2026年5月4日(月)東京ビッグサイト 文学フリマ東京42 Webカタログ《た‐16》
・2026年5月23日(土)産業貿易センター 台東館 ZINEフェス東京
新刊の『本づくり日記』と共に出店します!後日通販も開始予定です。

