2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B 8032-17:2014
目
次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 リングのタイプ及び呼び方の例 ··························································································· 1
3.1 タイプSOR−R形状溝をもつスチール製オイルコントロールリングのタイプ及び呼び方 ············· 1
3.2 タイプSOV−V形状溝をもつスチール製オイルコントロールリングのタイプ及び呼び方 ············· 2
4 仕様······························································································································· 3
4.1 リング幅h1及びリング厚さa1 ·························································································· 3
4.2 ランド幅h5 ··················································································································· 4
4.3 ランド角度α及びβ ········································································································ 4
4.4 ランド間隔B3 ················································································································ 4
4.5 窓寸法 ························································································································· 5
4.6 窒化層深さ ··················································································································· 5
4.7 呼び面圧 ······················································································································ 5
4.8 接線張力Ftの許容差······································································································· 6
5 コイルエキスパンダ ·········································································································· 6
5.1 タイプ−コイルエキスパンダのタイプ ················································································ 6
5.2 たわみ量 ······················································································································ 7
5.3 コイルエキスパンダの突合せ部及びリング合い口の組付け位置 ··············································· 7
5.4 材料 ···························································································································· 8
6 タイプSOR ····················································································································· 8
6.1 設計基準 ······················································································································ 8
7 タイプSOV ····················································································································· 8
7.1 内側溝の角度θ ·············································································································· 8
7.2 設計基準 ······················································································································ 8
8 寸法······························································································································· 9
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 18
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
B 8032-17:2014
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本陸用内燃機関協会(LEMA)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS B 8032(内燃機関−小径ピストンリング)の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 8032-1 第1部:用語
JIS B 8032-2 第2部:測定方法
JIS B 8032-3 第3部:材料
JIS B 8032-4 第4部:仕様の一般規定
JIS B 8032-5 第5部:要求品質
JIS B 8032-6 第6部:レクタンギュラリング
JIS B 8032-7 第7部:薄幅レクタンギュラリング
JIS B 8032-8 第8部:スクレーパリング
JIS B 8032-9 第9部:キーストンリング
JIS B 8032-10 第10部:鋳鉄製ハーフキーストンリング
JIS B 8032-11 第11部:オイルコントロールリング
JIS B 8032-12 第12部:コイルエキスパンダ付きオイルコントロールリング
JIS B 8032-13 第13部:スチール組合せオイルコントロールリング
JIS B 8032-14 第14部:スチール製キーストンリング
JIS B 8032-15 第15部:スチール製ハーフキーストンリング
JIS B 8032-16 第16部:コイルエキスパンダ付き鋳鉄製薄幅オイルコントロールリング
JIS B 8032-17 第17部:コイルエキスパンダ付きスチール製オイルコントロールリング
(2)
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日本工業規格
JIS
B 8032-17:2014
内燃機関−小径ピストンリング−
第17部:コイルエキスパンダ付き
スチール製オイルコントロールリング
Internal combustion engines-Small diameter piston rings-
Part 17: Coil-spring-loaded oil control rings made of steel
序文
この規格は,2008年に第1版として発行されたISO 6626-3を基とし,技術的内容を変更して作成した
日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,往復動内燃機関に使用する呼び径200 mm以下のピストンリング(以下,リングという。)
のコイルエキスパンダ付きスチール製窒化オイルコントロールリング,ピストンリングタイプSOR(R溝
形状)及びタイプSOV(V溝形状)の基本的寸法及び特性について規定する。
なお,この規格は,類似した状態で作動する圧縮機用リングなどに適用してもよい。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6626-3:2008,Internal combustion engines−Piston rings−Part 3: Coil-spring-loaded oil control
rings made of steel(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。
ISO 6621-5:2005,Internal combustion engines−Piston rings−Part 5: Quality requirements
3
リングのタイプ及び呼び方の例
3.1
タイプSOR−R形状溝をもつスチール製オイルコントロールリングのタイプ及び呼び方
3.1.1
一般諸元
リングの一般諸元は,図1による。各部の寸法は,表3〜表5,表10及び表13〜表16による。
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単位 mm
図1−タイプSOR
3.1.2
呼び方の例
リングの呼び方は,次による。
リング厚小タイプでR形状溝,呼び径d1=100 mm,リング呼び幅h1=3 mm,ランド幅h5=0.20 mm,
最小窒化深さ0.030 mm,コイルエキスパンダ張力減退低減処理品,コイル外径d7外周研磨加工,接線張
力Ftが並面圧P0=1.5 Mpaであるものの呼び方は,次による。
ピストンリング JIS B 8032-17 SOR-S 100×3×0.20 NT030 WF CSE PN1.5
3.2
3.2.1
タイプSOV−V形状溝をもつスチール製オイルコントロールリングのタイプ及び呼び方
一般諸元
リングの一般諸元は,図2による。各部の寸法は,表3〜表5,表11及び表17〜表19による。
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3
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単位 mm
図2−タイプSOV
3.2.2
呼び方の例
リングの呼び方は,次による。
リング厚小タイプでV形状溝角度40°,呼び径d1=100 mm,呼びリング幅h1=3 mm,ランド幅h5=0.20
mm,スチール製最小窒化深さ0.030 mm,コイルエキスパンダ張力減退低減処理品で,等間隔ピッチコイ
ルエキスパンダ付き及び接線張力Ftが並面圧P0=1.5 MPaであるものの呼び方は,次による。
ピストンリング JIS B 8032-17 SOV-S 100×3×0.20 NT030 WF CSN PN1.5
4
仕様
4.1
リング幅h1及びリング厚さa1
リング幅及びリング厚さは,表1による。
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4
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表1−リング幅h1及びリング厚さa1
単位 mm
リング幅
4.2
リング厚さ
タイプ
小
(記号:S)
大
(記号:L)
ランド幅h5
ランド幅は,表2による。
表2−ランド幅h5
単位 mm
リング幅
ランド幅
注a) 径が120 mmより大きい場合及びリング幅4.0 mmには,0.20
mmのランド幅を使用してはならない。
4.3
ランド角度α及びβ
ランド角度は,表3による。
表3−ランド角度α及びβ
ランド角度
内側α
呼び角度の範囲
許容差
外側β
注a) 呼び角度は受渡当事者間の協定による。
4.4
ランド間隔B3
ランド間隔は,表4による。
表4−ランド間隔B3
単位 mm
リング幅
ランド間隔
注a) B3>(c1+0.95)
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4.5
窓寸法
窓寸法は,表5による。
表5−標準窓寸法
単位 mm
リング幅
窓幅
窓長さ
窓間隔
窓は,合い口端面に掛かってもよい(図3参照)。
図3−窓の配置
4.6
窒化層深さ
窒化層深さは,表6による。
表6−外周面及び側面の窒化層深さ
単位 mm
窒化層深さa)
窒化記号
外周面
側面
0.010以上
0.005以上
0.030以上
0.010以上
0.050以上
0.015以上
注a) 公差は,ISO 6621-4:2003参照。
4.7
呼び面圧
呼び面圧は,表7による。
表7−呼び面圧
リング幅
呼び面圧P0
記号
記号
記号
記号
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4.8
接線張力Ftの許容差
接線張力の許容差は,表8による。
表8−接線張力Ftの許容差
接線張力
許容差
5
コイルエキスパンダ
5.1
タイプ−コイルエキスパンダのタイプ
寸法表の値は,全て丸線の円形コイルを基本としている。図4〜図6に示すコイルエキスパンダは,一
般的なものである。別の異なった仕様については,受渡当事者間の協定による。コイル溝の形状及び寸法
は,必要に応じて設定してもよい。
図4−タイプCSN等間隔ピッチコイルエキスパンダ
図5−タイプCSG等間隔ピッチコイルエキスパンダ(コイル外径d7研磨仕上げ)
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7
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単位 mm
図6−タイプCSE可変ピッチコイルエキスパンダ(コイル外径d7研磨仕上げ)
5.2
たわみ量
コイルエキスパンダのたわみ量は,図7及び表9による。
コイルエキスパンダのたわみ量は,コイルエキスパンダ溝底の中央で測定した値で,リングに張力を加
えない状態での合い口すきまとする。
図7−コイルエキスパンダのたわみ量
表9−コイルエキスパンダのたわみ量
単位 mm
5.3
呼び径
たわみ量
0.10d1以下
0.12d1以下
コイルエキスパンダの突合せ部及びリング合い口の組付け位置
組付け位置は,次による。
コイルエキスパンダの突合せ部は,リング合い口の約180°方向にセットする。コイルエキスパンダの
両端面は,ジョイント線で結合する。
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8
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5.4
材料
コイルエキスパンダの材料は,次による。
コイルエキスパンダは,油焼き入れしたバルブスプリング用線材によって作る。コイルエキスパンダに
適した材料は,材料小分類MC62,MC67及びMC68がある(ISO 6621-3:2000参照)。
コイルエキスパンダは,次の2種類の異なった張力減退低減機能をもつ。
− 張力減退低減処理なし品
− 張力減退低減処理品(記号:WF)
温度影響下での接線張力減退試験は,ISO 6621-5:2005の表10に示す。
6
タイプSOR
6.1
設計基準
タイプSORのa4,a13,a14,d14,d7及びa12の設計基準は,表10による。
表10−タイプSORのa4,a13,a14,d14,d7及びa12の設計基準
単位 mm
記号
設計基準
許容差
溝深さ
項目
内溝深さ
外側ランド深さ
コイルエキスパンダ溝径
コイルエキスパンダ外径
コイルエキスパンダ組合せ厚さ
注a) この値は受渡当事者間の協定による。
b) h1の値が2.0又は2.5のときは,d14=(0.75〜0.85)h1
7
タイプSOV
7.1
内側溝の角度θ
内側溝の角度は,40°±1°(記号V40)又は45°±1°(記号V45)±1°(データム面に対する角度)と
する。図2を参照。
7.2
設計基準
タイプSOVのa4,a13,a14,d14,d7及びa12の設計基準は,表11による。
表11−タイプSOVのa4,a13,a14,d14,d7及びa12の設計基準
単位 mm
記号
設計基準
許容差
溝深さ
項目
内溝深さ
外側ランド深さ
コイルエキスパンダ溝径
コイルエキスパンダ組合せ厚さ
注a) この値は受渡当事者間の協定による。
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寸法
この規格で規定する二つの代表例(SOR,SOV)は,異なった直径の範囲に適用することができる。表
12は,表13〜表19に示す仕様の摘要である。
表12−表13〜表19の摘要
単位 mm
表番号
タイプ
リング幅
リング厚さ
呼び径
表13
表14
表15
表16
表17
表18
表19
注記 記号S及びLについては表1参照。
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表13−タイプSOR-S(h1=2.0 mm及びh1=2.5 mm)の接線張力推奨値
呼び径
合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOR-S
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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表14−タイプSOR-S及びSOR-L(h1=3.0 mm)の接線張力推奨値
呼び径
合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOR-S
タイプSOR-L
(2.5 MPa)
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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表15−タイプSOR-S及びSOR-L(h1=4.0 mm,d1<125 mm)の接線張力推奨値
呼び径 合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOR-S
タイプSOR-L
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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表16−タイプSOR-S及びSOR-L(h1=4.0 mm,d1≧125 mm)の接線張力推奨値
呼び径 合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOR-S
タイプSOR-L
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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表17−タイプSOV-S及びSOV-L(h1=3.0 mm)の接線張力推奨値
呼び径
合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOV-S
タイプSOV-L
(2.5 MPa)
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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表18−タイプSOV-S及びSOV-L(h1=4.0 mm,d1<125 mm)の接線張力推奨値
呼び径 合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOV-S
タイプSOV-L
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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表19−タイプSOV-S及びSOV-L(h1=4.0 mm,d1≧125 mm)の接線張力推奨値
呼び径 合い口
すきま
接線張力推奨値 N
タイプSOV-S
タイプSOV-L
注記 接線張力の値を表示していない径を使用することは推奨しない。
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参考文献
JIS B 0021 製品の幾何特性仕様(GPS)−幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方
式
注記 対応国際規格:ISO/DIS 1101:1996,Geometrical product specifications (GPS)−Geometrical
tolerancing−Tolerancing of form, orientation, location and run-out(IDT)
ISO 6621-3:2000,Internal combustion engines−Piston rings−Part 3: Material specifications
ISO 6621-4:2003,Internal combustion engines−Piston rings−Part 4: General specifications
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JIS B 8032-17:2014 内燃機関−小径ピストンリング−第17部:コイルエキスパ
ンダ付きスチール製オイルコントロールリング
(I)JISの規定
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容
6.1 設計基準
箇条
番号
JISにほぼ同じ
箇条ごと
の評価
変更
7.2 設計基準
JISにほぼ同じ
変更
箇条番号
及び題名
6 タイプ
7 タイプ
内容
国際
規格
番号
内容
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6626-3:2008,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策
技術的差異の内容
表10の外側ランド深さの許容差
を,JISでは“−”に変更した。
表11の外側ランド深さの許容差
を,JISでは“−”に変更した。
ISO規格では,外側ランド深さの許
容差をmax.と表記している。日本
語表記では“以下”という表記にな
るが,これでは“0”も許容するこ
とになり,成立しない。JISでは許
容差なしとし,“−”とすることに
よって,ISO規格よりも狭い範囲で
管理する。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表