電子署名
ファイルにくっつけるデータだよ
ファイルの正当性を証明するよ
「デジタル署名」を指す場合もあるよ
簡単に書くよ
電子署名(読:デンシショメイ 英:electronic signature)とは
コンピュータの世界のハンコ。
もう少し具体的に書くと
主に他の人に送るファイルにくっつけるデータで、そのファイルの正当性を証明するもの
です。
あるいは
主に他の人に送るファイルにくっつけるデータで「そのファイルは○○さんが作ったやつですよ~」と「そのファイルは悪い人に改ざんされて いませんよ~」を証明するもの(デジタル署名)
を指している場合も あります。
詳しく書くよ
サクっと一言で説明すると
コンピュータの世界のハンコ
が「電子署名」です。
コンピュータの世界の書類(ファイル)にポンッ!と押すことで、その書類の正当性を示します。
世の中には、電子署名と似たような字面の用語で「デジタル署名」という用語があります。
こいつが曲者です。
「電子署名」と「デジタル署名」は、同じ意味で扱う人がいます。
区別する人もいます。
さらに、区別する場合でも、その区別の仕方が人によって違う場合も あります。
ややこしいですね。
頑張って見ていきましょう。
まずはデジタル署名について説明します。
デジタル署名は
1.誰が作ったよ~
2.改ざんされてないよ~
を示すためにファイルにくっつけるデータです。
「公開鍵暗号方式」と呼ばれる仕組みを使って、実現されます。
おっと、なんか難しそうな用語が出てきました。
公開鍵暗号方式にも、簡単に触れておきましょう。
まず、自分だけが持つ鍵A(秘密鍵)と、みんなに ばらまく鍵B(公開鍵)を用意します。
鍵は「暗号化したり、元に戻したり(復号)するときに使うデータ」ね。
この鍵Aと鍵Bの関係ですが、鍵Aで暗号化したものは、鍵Bでしか元に戻せません。
鍵Bで暗号化したものは、鍵Aでしか元に戻せません。
※実際には「鍵A(秘密鍵)で暗号化したものを鍵B(公開鍵)で戻す」は(一部の例外を除いて)できません。ウソです。……が、そこら辺を気にすると ややこしくなるので、とりあえずスルーします。気になる人は他のところで勉強してください。
この鍵Aと鍵Bをピヨ太君が手に入れました。
ピヨ太君は、鍵Bを みんなに ばらまきます。
そうすると「鍵Aを持つピヨ太君」と「鍵Bを持つ たくさんの人」という状態になります。
この状態で、ピヨ子さんがピヨ太君に お手紙を出しました。
ピヨ子さんは鍵Bで暗号化して、お手紙を送ります。
鍵Bで暗号化したものを元に戻せるのは鍵Aだけです。
ピヨ太君が受け取れば、ピヨ太君が持っている鍵Aで元に戻せます。
仮に途中で、アクマ君がピヨ子さんのお手紙を盗み見たとしましょう。
でも、残念。
鍵Bで暗号化したものを元に戻せるのは鍵Aだけです。
鍵Bしか持っていないアクマ君では、暗号化された手紙を元に戻せません。
ピヨ子さんのお手紙は、中身を盗み見られることは ありませんでした。
めでたし、めでたし。
実際の仕組みは もう少し複雑だったりしますけどね。
このような暗号化のやり方が公開鍵暗号方式です。
デジタル署名は、この公開鍵暗号方式を利用した仕組みです。
先ほど、鍵Aを持つピヨ太君と鍵Bを持つたくさんの人、という状態になりました。
まずは、この状況を再現します。
さて、この状態でピヨ太君がピヨ子さんにファイルを送るとします。
ピヨ太君は、まず、自分の持っている鍵Aを使って、ファイルを暗号化します。
この「ファイルを暗号化したもの」がデジタル署名です。
これを元のファイルにくっつけると、デジタル署名付きのファイルが できあがります。
※実際には、ファイルそのものを暗号化するわけでは ありません。ファイルをハッシュ関数に通して得られるハッシュ値を暗号化します。話が複雑になるので、ここでは「ファイルを暗号化したもの」と表現しています。
次に、ピヨ太君は、デジタル署名付きのファイルをピヨ子さんに送りました。
ファイルを受け取ったピヨ子さんは、自分の持っている鍵Bを使って、デジタル署名(ファイルを暗号化したもの)を元に戻します。
次に、ピヨ子さんは、元に戻したデジタル署名と送られてきたファイルを比べます。
完全に一致しました。
このことから
1.ファイルを作ったのはピヨ太君
2.ファイルは改ざんされていない
の2つが分かります。
ピヨ子さんは自分の持っている鍵Bで、暗号化されたものを元に戻せました。
この事実から、暗号化は鍵Aでやったと分かります。
鍵Aを持っているのはピヨ太君だけです。
ファイルを作ったのはピヨ太君だと推測できます。
ピヨ子さんは元に戻したデジタル署名と送られてきたファイルを比べました。
完全に一致しました。
この事実から、ファイルは改ざんされていないと判断できます。
もし改ざんされていれば一致しないはずです。
このような
1.誰が作ったよ~
2.改ざんされてないよ~
を示すためにファイルにくっつけるデータがデジタル署名です。
デジタル署名は「公開鍵暗号方式」と呼ばれる仕組みを使って、実現されています。
ここで話を電子署名に戻します。
デジタル署名は、ファイルの正当性を証明するものです。
このことから
デジタル署名は電子署名である
と言えます。
ただし、ファイルの正当性を証明するやり方は、デジタル署名だけでは ありません。
極端な話、文書ファイルの最後に
このファイルは、ピヨ太が作りました
と書くだけでも、電子署名と呼べないことは ないはずです。
信頼できるかは別ですが、ファイルの正当性を証明するものでは ありますからね。
よって
電子署名はデジタル署名である
とは言えません。
「電子署名」というカテゴリの中に「デジタル署名」があるイメージです。
世の中には、デジタル署名の説明をするときに「デジタル署名(電子署名)」や「電子署名(デジタル署名)」のような表記がされる場合があります。
あるいは、単に「電子署名」と書かれている場合もあるでしょう。
そこら辺の ごちゃごちゃは頑張って読み解いてください。
一言でまとめるよ
まぁ「電子署名」って単語が出てきたら「コンピュータの世界のハンコなんだな~」と お考えください。






