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銀河フェニックス物語<出会い編> 第十六話(5) 永世中立星の誕生祭

第一話のスタート版
第十六話(1)2)(3)(4

 翌朝、一階のダイニングでわたしとレイター、ガロンさんの三人で遅い朝食を食べていた。

 ガロンさんがわたしに予定をたずねた。
「きょうはどうしますか? 会社が休みですからどこでも案内しますよ」

n140ガロン上着なし笑い逆

 誕生祭の間は、ほとんどの企業が連休なのだという。
「中心部のイベント会場へ行ってみようかと」

 わたしは希望を伝えた。
 誕生祭は一ノ丸から三ノ丸がメイン会場だ。

 階段から足音がして、マイヤさんが二階から降りてきた。
 無言でパンをトースターに入れてダイニングテーブルの端に座った。

 ガロンさんがレイターを紹介する。
「マイヤ、こちらがレイター・フェニックスさん」
 マイヤさんがチラリとレイターを見た。

 レイターが立ち上がって近寄る。
「俺のティリーさんがお世話になったそうで」

マイヤ横とレイター

「その言い方やめてって言ったでしょ!!」
「俺の警護対象者であるティリーさんがお世話になったそうで」
「・・・・・・」
 マイヤさんはレイターを無視してパンを食べ始めた。

「おい、あいさつぐらいしろよ」
 レイターはムっとしている。

 気まずい雰囲気をなごませようとガロンさんが口を開いた。
「こいつ、勉強もできましてね。ラール大学を首席で卒業したんですよ」
「すごいですね」
 感心している私を見て、
「そんなにすごいことかよ」
 とレイターがバカにしたような声で言った。

「尊敬しちゃうわ」
「ふ~ん。俺の回りにも首席で学校出たって奴、二人いるけどどっちも大したこと無いぜ」
「誰よ?」
「アーサーとフレッドだ」
「あなたにすごさがわかんないだけよ」

 レイターが納得できないという顔で椅子に腰かけた。

 ガロンさんが話を続けた。
「ただ、本人がこんな調子でしょ」
 マイヤさんはわたしたちが見えていないかのように食事をしている。

「結局、就職はしないで、大学院に残り情報工学の研究をしているんですよ」
「じゃあ、将来は学者さんですか?」

 横からマイヤさんの声がした。
「先のことはまだ決めていません」
 本人が答えるとは思っていなかった。驚いて振り向いた。

n14ティリー振り向き@少し口開く

 レイターがドンっと机を叩く。
「気にいらねぇ。あんた、なんでティリーさんとだけ話をすんだよ?」
 マイヤさんは何も答えない。完全無視だ。

 イライラしたレイターが貧乏ゆすりを始めた。

 ガロンさんがわたしに提案した。
「そうだ、ティリーさん。きょう、僕じゃなくてマイヤと一緒に誕生祭へ出掛けるというのはどうですか?」

 マイヤさんと? 不安だ。大丈夫だろうか。
 ガロンさんが期待のこもった目でわたしを見ていた。
 とりあえず本人に聞いてみる。

「マイヤさんはどうですか?」
 マイヤさんが答えた。
「僕でよければご案内します」

「ちょっと待て、俺が車を出してやる!!」
 レイターがあわてて立ち上がった。

 そんなレイターの様子を見たら楽しくなってきた。     (6)へ続く

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48ノ月(ヨハノツキ) ティリー「サポートしていただけたらうれしいです」 レイター「船を維持するにゃ、カネがかかるんだよな」 ティリー「フェニックス号のためじゃないです。この世界を維持するためです」 レイター「なんか、すげぇな……」