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銀河フェニックス物語 <出会い編> 第四十一話(6) パスワードはお忘れなく

ゲリラは自白剤を使ってレイターから連邦軍のキーパスワードを聞き出そうとした。
銀河フェニックス物語 総目次
第四十一話(1)(2)(3)(4)(5

 手下たちがレイターの身体を起こして、椅子に座らせた。
「言っただろ、私はロベルトと違って手荒な真似は嫌いなんだ」
 リーダーが注射器から液体が出るか確認した。

「はんっ、よく言うぜ、自白剤も条約じゃ禁止されてるだろが」

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 レイターに言い返すだけの元気があることにほっとした。

「われわれはゲリラだ。条約には調印していない」
「俺がやる」
 ロベルトは注射器をリーダーから受け取るとレイターの腕に自白剤を打った。   

「連邦軍特命諜報部のキーパスワードを教えろ」
「知らねぇっつったろ」
 レイターにそんなことしても無駄なのに。
 いくらアーサーさんと義理の兄弟だと言っても、それは筋違いだ。

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「君たちは薬物耐性を敷いているんだったな」
 リーダーがロベルトにもう一本注射を渡した。ロベルトが再度レイターに自白剤を注射する。

「もう一度聞く。特命諜報部のキーパスワードを言え」
「吐き気がしてきた」
「早く言えば楽になれるぞ」
「知らねえものは言えねぇよ」
 レイターの顔色が悪い。気分悪そうにしている。

「少しは効いてきたか。いいことを教えてやろう。お前の前に聞いた諜報部員は、三本目を打ったところで死んだ」

注射2

 リーダーがロベルトに三本目の注射器を手渡しながら言った。
「この薬は精神を蝕むのだ。素直に話したほうが身のためだぞ。君が死んだら我々は次の標的を探すだけだ」

 わたしはいてもたってもいられなくなった。あれは毒なのだ。これ以上打たれたらレイターが死んでしまう。

「止めてください! この人は民間人で連邦軍とは関係ないんだから!」

n12正面色その2スーツ怒り

「関係ないわけないだろう!」
 ロベルトが叫んだ。
「俺の父親はこいつに殺されたんだ。俺が仇を打って何が悪い」
 そう言いながら三本目の注射をレイターに打った。

「お願い、レイターを殺さないで…」

 ロベルトはレイターの襟ぐりをつかんで顔を引っ張りあげる、とレイターの目をにらみ付けて言った。
「十年前、父の最期を覚えているか?」

レイターとロベルト胸倉をつかむ@

 次の瞬間、レイターの様子がおかしくなった。

「俺は、俺たちは…磁場宙域で、戦闘機の、訓練を、していた
 目の焦点が合っていない。

 いつものレイターじゃない。感情も抑揚もない、一語一語が絞り出されるようなしゃべり方。
「コンドル軍団と、接触した。…味方が、ハゲタカ大尉に、次々、撃ち落された」
 そこで、レイターが苦しそうに言葉を切った。

 黒づくめのリーダーがニヤリと笑いながら近づいた。
「いいぞ、自白剤が効いてきたな。君の名前は?」
「レイター・フェニックス」
 操られるようにレイターが答えた。
「君の職業は?」
「銀河一の、操縦士」
「君は、連邦軍特命諜報部のキーパスワードを知っているな?」
「…」
 レイターが黙った。

「連邦軍特命諜報部のキーパスワードは?」
「…知らねぇ」
「そんなはずはない。お前は特命諜報部の隠密班に所属している」
「違う」
「嘘つくなっ!」

 ロベルトがレイターの頬を殴った。
 苦しそうなレイターを見ていられない。

「もうやめて!」
 夢中で叫んだ。

n11ティリー叫ぶスーツ手なし叫ぶ.@2

「あなたたちが何を勘違いしているのか知らないけれど、この人はわたしのボディーガードよ。昔は連邦軍のふねに乗っていたかもしれないけれど、今は違うのよ。知らなくて当然じゃない」

「言っただろ、俺はこいつを、許すわけにはいかないんだよ」
 ロベルトが怖い顔をして、わたしに近づいてきた。

 手にナイフを持っていた。   (7)へ続く

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48ノ月(ヨハノツキ) ティリー「サポートしていただけたらうれしいです」 レイター「船を維持するにゃ、カネがかかるんだよな」 ティリー「フェニックス号のためじゃないです。この世界を維持するためです」 レイター「なんか、すげぇな……」

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