見出し画像

『恐怖〈高校生記者シリーズ〉』は楳図かずお版の『事件記者コルチャック』だ

わたしは真悟』を無料で20年以上振りに再読して色々な気付きがありましたが、こちらは、久しぶりに秋田漫画文庫版『恐怖を再読しての再発見

「新書判(1971~72年)」と↑「文庫判(1976年)」は全3巻。一話完結で順番関係なく読める。
https://auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j1056825793


連作短編高校生記者シリーズ全21話」は、「1966~1970年」の連載で、『恐怖』という題で秋田書店から数度単行本化。他にはKADOKAWAと小学館からも。本作は「怪奇リポートもの」と「悪霊退治もの」という隣り合った?ジャンルが混ざった内容。この系統は昔からあると思うが元祖は?

本作『恐怖=高校生記者シリーズの主人公 ↑ ↑ ↑ みやこ高校新聞部の「エミ子」と「夏彦」


異才楳図かずおは〈逆転リバース(反転/交換/どんでん返し)〉の作家である。「正常(光)と狂気(闇)」「生者死者」「(人間)と(怪物)」「未来過去」「憎しみ」をひとしく扱い不可能を可能にする「楳図ワンダーランド」では、簡単にそれらが逆転(入れ替わり)リバーシブルする。楳図の代表作の一つ『洗礼』では、母と娘が入れ替わり、「無垢とされる少女(小学生)」の策謀で大人の世界が錯乱する(大人からではなく子供からの加害という逆転)。そして最後……。
漂流教室』では、漂流の「成熟(安定)した大人(教師)と未成熟な子供(小学生)」という構図が、漂流に反転する(自滅する教師たち)。エキセントリックな「狂暴な女番長」は、「男ではなく女の暴力性」という逆転(意外性)だし、人間が一時的に椅子いすという無生物(非生命)になるのも、楳図作品に頻出するモチーフの一つ「妄想(観念)の現実化(物質化)」も、〈逆転〉である。
主人公・高松 翔の母親の「常軌を逸した異常な行動」は、日常=常識リアリティを基準にすると「狂人キチガイ」でしかないが、物語の中フィクションでは「超・正常(過剰な愛情)」。
本作『恐怖で目立ってる「主客転倒憑依ひょうい=〈乗っ取り〉」も〈逆転〉。

連作中編?の『おろち』(1969~1970年)は主人公が「観測者狂言回し)」であるが、本作での主人公(みやこ高校新聞部のエミ子夏彦)は、「取材者リポーター(≒目撃者)」であり、状況によっては「悪霊を退治する問題解決者トラブルシューター」にもなる。

事件記者コルチャック』のWikipediaに掲載の「ストーリー」紹介を引用。

シカゴの新聞社インディペンデント通信社の、冴えない中年事件記者コルチャックは、編集長のヴィンセントに怒鳴られながら取材に走り回るが、彼の関わる事件はなぜか怪物や心霊現象のからんだものばかり。切り裂きジャック、亡霊、狼男、ゾンビ、吸血鬼、果ては宇宙生物までが、次から次へと登場する。コルチャックは果敢な行動で事件の真相をつきとめ、随時テープレコーダーに吹き込んだ取材経過を、タイプライターで記事に起こすのだが、あまりにも常識の範囲を超えた内容のため、いつもボツにされてしまうのだった。


時系列だと、『事件記者コルチャック』(1974~75/米)と『恐怖高校生記者シリーズ〉』(1966~70)では、『事件記者コルチャック』の方が後です。

一話完結型」の構成といい、通常の生活では滅多に出会えない低確率の「バラエティに満ちた怪異現象」に毎回遭遇する件といい、両作は似てる。「シリアス」に傾き過ぎず、どことなく「ユーモラス(≒他人事たにんごと)」な点も。

私が小学校の低学年の時に、映りの悪いUHFのチャンネル土曜日の昼の12時頃?に再放送でやっていた『事件記者コルチャック』。大好きな番組だったが、土曜日の4時限目の授業が終わって早く帰れた時だけしか見れなかった。まだ家庭用ビデオが普及してなかった時代。だから数話しか観れていないが、子供にとってはめっちゃ面白い番組だった。昭和の関西在住の子供にとって「土曜日の昼間」は、明日は休みだし、テレビでは吉本新喜劇をやってるしで、「ウキウキした感情」と密接につながっている。スティーヴン・キングはこの番組をめちゃ批判している。本国アメリカでは1974~75年の放送で、キングが27~28歳の「小説家デビュー」の頃の、とっくに成人した後の視聴。そりゃ、あんな「子供だま」の番組は、ホラー作家には許せない⁉

TVシリーズ(1974~75)は非難するキングだが、シリーズの開始前に放送された2本のパイロット版TV映画(1971&1972)は賞賛する。↓1作目の解説

氏名……カール・コルチャック
職業……新聞記者・猟奇事件担当
ターゲット……吸血鬼
武器……
テレコとカメラ

 1974年、ブラウン管の片隅に、ひとりの事件屋が誕生した。男の名はカール・コルチャック。“ニューヨーク・ジャーナル”を追い出され、今ではラス・ベガスの“デイリー・ニュース”に身を置くうだつの上がらない新聞記者だが、コジャックコロンボには解決不可能な“魔界”の事件を追う敏腕記者――それがコルチャックだ。しかし真犯人が切り裂きジャックゾンビだとスッパ抜く魔界記者の特ダネも、現実社会では常に捜査当局の圧力でもみ消され、ボツになってしまうのだ。 そして今また、ニューヨーク返り咲きを狙うコルチャックの前に、吸血鬼の犯行としか思えない連続殺人事件が発生した。十字架と木の杭で立ち向かうコルチャック! 吸血鬼の正体は? そして特ダネ記事スクープの行方は!? 今をときめく伝奇アクションの先駆けとなった異色TVシリーズ「事件記者コルチャック」の幻のパイロット版がついにビデオで登場! ハードボイルドアンチヒーロー、闇の事件屋コルチャックの事件簿――第一弾がこれだ!             〈上岡雅史〉

■未DVD化■のVHSビデオのジャケットに掲載された的確な解説。


連作短編『恐怖〈高校生記者シリーズ〉』が連載された1966~1970年」と高校が舞台の現代ものというのを重ねると、主人公や登場人物と当時の団塊世代近い世代である。舞台となる男女共学の「みやこ高校」の立地は、明示されていないが東京だろう。漫画なので、どこまでがリアルかは判りませんが、高校の前の道も、高校生が住む家の前の道も、どちらも舗装されていない砂利道じゃりみちである。楳図氏は自動車恐怖症?だったらしいが、本作ではやたらと自動車事故が発生する。これはページ数の少ない短編漫画という制約下での物語の進行上の要請からだろうか。他には、憑依された人間や怪物が窓ガラスを突き破る場面(外に逃げたり、室内に飛び込んで来る)が目立つ。短編なので、急ぎ足の展開と終盤の投げやり(無関心で放置ほったらかし)なオチ多い

それと、この連載期間に「恐怖マンガの〉」が完成したのではないか。
ストーリーとしてはイマイチな話でも、襲いかかる怪物の表情が怖い

夢遊病」テーマにひねりを加えた『夜あるく者』は、後の『ビデオカメラに何が写ったか?(楳図かずおの呪い)』の原型ではないか。『孤独なヨット』は、スティーヴン・キング原作のオムニバスホラー映画『クリープショー』の一篇を思い出す。楳図かずおキング立ち位置」が似ていると思う。

主人公の二人「エミ子(実質的な主役)」と「夏彦」が所属する「新聞部」についてですが、関西ローカルで活躍した歌手のやしきたかじん(1949-2014)は、テレビでの芸風(特に初期)が「チンピラ(やから)」っぽいのだが、高校時代は新聞部だったと話していて意外だった。団塊世代の彼が高校の新聞部に所属していた時期は「1965~68年」で、『高校生記者シリーズ(=恐怖)』が雑誌連載されていた「1966~70年」とかぶっている。おそらく、未見の名作『ローマの休日』(1953)等の影響も含め、当時は反体制っぽい?社会派の新聞記者やジャーナリストに憧れる土壌や時代背景が存在していたのだろう。

主役は「荒井あらいエミ子」と「青木夏彦」だが、「新井●●エミ子」の表記もある。


☆『事件記者コルチャック』に〈ハードボイルド〉精神を感じた


一部ではカルト的支持があったらしい『事件記者コルチャック』は、現在はDVDが販売されていますが、私は子供の時に見て以来、一度も再見してません。いま見たら、キングと同じように落胆するかもしれません。子供の時の私はそんな言葉を知りませんでしたが、私にとっての【ハードボイルド(以下HB)】のイメージの原型は、このコルチャックの言動です。コルチャックは毎回「奇妙な(怪異過剰な)事件」に遭遇して、一応最後は解決するのだが、スマホも無い時代で、証拠や記録がどこにも残っていないので誰にも事件を信じてもらえない。毎回最後に小型のテープレコーダーに自分しか知らない事件の全容を一人で吹き込む場面があり、可笑おかしさと哀愁が漂っていた。私にとってのHBは、「ユーモア(>アイロニー)」「群れずに単独行動(独立独歩)」「反骨精神(ドライな自尊心)」「都会人(多様性への耐性)」「体制内の落ちこぼれ(≒社会不適合)」「他人事のような余裕(依頼を受けて行動)」等。
けいHB」は「コメディ」に接近し、「じゅうHB」は「ノワール」との融合。

漫画だと寺沢武一の『コブラ』の主人公、宇宙海賊?コブラの言動がHBの典型。ただアレは「やり過ぎたモノマネ」と同じで、最早もはやパロディの部類

私は連続ものテレビドラマは、洋・邦、こんじゃくを問わずに、最初から最後まで観たものは、ほぼ存在しませんが、好きだったドラマはいくつかあり、海外(アメリカ)では『事件記者コルチャック』と『ヒルストリート・ブルース』、それと、マイケル・マンが深く関わっていた『マイアミ・バイス』。


事件記者コルチャック』(1974~75/米・ABC)の海外(英語圏?)での評価


私にとって「かっこつけた中年男性オッサンのウェットな自己愛ナルチシズム」はHBではない

https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1164921107


S・キングが賞賛するシリーズ開始前TV映画の第1作目(1972年)のVHS

未DVD化■ 私は↑コレを成人してから中古ビデオで購入して観たが、面白くなかった。
https://k-plus.biz/archives/4624

間違いなく、これが「X-ファイル」「ミレニアム」そして「メン・イン・ブラック」の原点! リアルで現代的な犯罪捜査サスペンスに超常現象と怪奇ミステリーを合体させたアイデアの勝利! 猟奇殺人に過熱するマスコミ報道のあり方さえ問う大傑作だ!        江戸木純(映画評論家)

(クリス・カーターは)フォックステレビに新番組の企画をたずねられ「10代のころに見た『事件記者コルチャック』のような、人々を恐がらせる番組をつくりたい」と即答、この番組(『X-ファイル』)が誕生した。
                (ビデオ&DVDでーた/96年2月号

↑は1997年の発売
https://k-plus.biz/archives/4624

TV映画の第2作目(1973年)のVHS  ■未DVD化

X-フィル(ファンの愛称)が心から渇望していた幻の作品がついにビデオ化される。ここに『X-ファイル』の世界と、FBI捜査官モルダーの原形を見ることになるだろう。そしてコルチャックは、TVドラマ界の神話と化すのだ……。                  鷲巣義明(映画評論家)

70年代に製作されたテレビ・シリーズが90年代の大ヒット・テレビ・シリーズ(「X-ファイル」)やメジャーの超大作(「MIB/メン・イン・ブラック」)に影響を与えたなんて信じられない話だが、それは事実なのだ。
ローウェル・カニンガム談:米国シネファンタスティック/97年7月号

↑は1997年の発売
https://k-plus.biz/archives/8414

↓ こちらは「パイロット版のTV映画2本」のノベライズだそうです(未読)。

https://nightstalker.fandom.com/wiki/Carl_Kolchak
https://www.womansworld.com/entertainment/classic-tv/kolchak-the-night-stalker-turns-50-honoring-darren-mcgavin


★ 一話完結型「怪奇リポートもの」「悪霊退治もの」元祖は何?


人間に害を与える悪い妖怪(=悪霊?)を退治したり成仏させたり(除霊?)して事件を解決する一話完結型の「悪霊退治もの」の元祖、あるいは、科学的・理性的には信じがたい超常現象や怪奇現象を取材し探求する「怪奇リポートもの」の元祖(進行役か主役がいる小説/ テレビ/ 漫画)は、何か(映画は除外)。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 
● 実写テレビドラマ『トワイライト・ゾーン』は「1959~1964年」 ⇒《日
 本では『ミステリー・ゾーン』の邦題で知られる》 ※私は1980年代の後
 半?に関西テレビの深夜帯で再放送された時に数話だけ観た記憶がある。

● 実写テレビドラマ『アウター・リミッツ』は「1963~1965年」 ※この番
 組も『トワイライト~』と同じ時間帯の再放送で数話だけ観た気がする。

● 漫画(未読)『ゲゲゲの鬼太郎』は「1960~1964年」 ※紙芝居が元祖か? 
 私は原作漫画は読んだことが無く、アニメは数分だけチラ見した程度だが
 アニメは「一話完結の妖怪退治もの」だと思う。少ししか読んでいません
 が、楳図の『猫目小僧』(1967~1968年、1976年)はこの影響ではないか?

● 実写テレビドラマ(未見)『ウルトラQ』は「1966年」 ⇒《当初は、アメ
 リカのテレビドラマ『アウター・リミッツ』(1963年制作)や『トワイラ
 イトゾーン』(1959年制作)を意識して作られた怪奇現象中心のドラマ》

● 漫画『恐怖(=高校生記者シリーズ)』は「1966~1970年」 ※本投稿。

● 実写テレビドラマ(未見)『怪奇大作戦』は「1968~1969年」 ⇒《現代社
 会に発生する謎の科学犯罪に挑戦する、「SRI」( )のメンバーたちの
 苦闘と活躍を描く。》 ※名作とされる『京都買います』はこの番組か。

● 漫画『恐怖新聞』は「1973~1975年」 ※面白かった。怪奇リポートか?

● 漫画『うしろの百太郎』は「1973~1976年」 ※『恐怖新聞』と同じく古
 本で〈後追い〉で読んだ。心霊もの。好みでは無いので読むのを止めた。

● 漫画『妖怪ハンター』は「1974年~不定期連載」 ※「おらといっしょに
 ぱらいそさいくだ ! !」が一部では有名で、1991年には実写映画化された。

● 実写テレビドラマ『西遊記』は「1978~1980年」 ※旅先で毎回妖怪退治

● 実写オムニバスドラマ『世にも奇妙な物語』は「1990年~

● 漫画(未読)『MMR マガジンミステリー調査班』は「1990~1999年

● 実写テレビドラマ(未見)『X-ファイル』は「1993~2002年」 ⇒《事件記
 者コルチャック、トワイライト・ゾーンは製作に際して参考にされた》
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 

映画は『ゴーストバスターズ』(1984)、『メン・イン・ブラック』(1997)。他にイギリス製の「オムニバスホラー映画」が古くからあり、私も昔にビデオで何本か観ていますが、短くて物足りない(食い足りない)感じが常にあって満足感(満腹感)を得られたためしがなく、全体としては凡作の印象。
同種のアメリカ映画では『クリープショー』(1982)が下品で残酷でドギツくてなかなか良かった。スティーヴン・キングが出演して怪演を披露。佳作。

予告篇  ※「大量のゴキブリ」が出てきます

http://zcinema.blog.fc2.com/blog-entry-68.html


☆ スティーヴン・キングの『事件記者コルチャック』評


福武文庫版の『死の舞踏』からの引用を予定しています

※後日投稿予定※


★ 楳図かずおは「古今東西のホラー映画」に造詣が深い⁉


◆『ホラー・コレクション 恐怖世界の怪物たち』(1987年/富士見文庫)は楳図かずおが「監修」を担当している「ホラー映画のキャラクター事典」。

   まえがき                              
                           楳図かずお
_本書は、映画・漫画など視覚媒体でわたしたちの好奇心をくすぐった妖怪変化へんげ異形いぎょうの怪物を紹介するものです。このようにいわゆる妖怪図鑑としてキャラクターを整理する内容というのは、フランスアメリカを中心にして、本邦でも数冊の研究書の刊行をみるに過ぎず、その大半を児童向け書籍に負っています。従来、怪奇映画研究は作品解説で処理されることが一般的ですが、本書を機に作品のディテールとしてキャラクターのもつ意味を考える、といった怪獣映画・テレビ研究に顕著な視点が本分野研究にも導入されるならば幸いです。_また、掲載の妖怪基準は、読者諸兄諸姉しょけいしょしが本書読後にそれら怪物を、本邦発売済みの家庭用ヴィデオソフト、あるいは書籍などなんらかのメディアにて現在も鑑賞できることを原則としています。従って、一九七〇年代以後の作品に登場したキャラクターを中心にせざるを得ませんでしたが、そのため、最近のホラーブームを中心に怪奇洋画ファンになった方々には比較的お馴染みの怪物がならんでいるように思われます。_しかし、ページ数の都合上、本書の収録怪物数は余りにも取るに足りないものであり、怪奇映画史上に君臨する一九六〇年代以前の数多くの妖怪を今回ご紹介できないのは実に残念です。また、フランケンシュタインの怪物ドラキュラ伯爵など、複数作品に登場しているキャラクターは本来、作品ごとの紹介をすべきですが、ここでは共通キャラクター名としてくくりました。_さて、本書は以上のような幾つかの制約のもとに執筆しましたが、この種の内容をもつ研究書としては現在、最も妥当なものといえます。とくに、昨今のスプラッターホラー映画ブームを入門に、それにそろそろ飽きがきているファン諸兄諸姉にとっては、本書を機会にゴシックホラー映画へとその触手を伸ばさんことを期待してやみません。

https://jp.mercari.com/item/m56155101696


 楳図さんの独創性は、家の中にも、都会にも、人の心にも、暗い森が広がっていることを描き出したことだ。森は、野蛮で 豊穣ほうじょう な生命力の象徴でもあろう。あまりに怖い作風は大人から批判も浴びたが、それでも子どもたちが夢中になったのは楳図ホラーの根源が、紀伊半島のまん中、日本の文化の最古層にある森への畏怖と、どこかでつながっているからではないか。怖い森は、奇妙なことに、懐かしい場所でもあるのだ。


☆「高校生記者シリーズ」は〈全21話〉⁉ 「灰色の待合室」は?


↓ 濃い漫画マニア?の方が貴重な情報(私は全く知らない)を書いてるブログ。

↓ 同じブログより、私が所有する「秋田漫画文庫版」の『恐怖』の収録作。


私が読んだ秋田漫画文庫版には「悪魔の24時間」が無く、「灰色の待合室」が有る。「灰色の待合室」は病院と学校が主な舞台だが、主人公の「エミ子」も「夏彦」も出てこず、「高校生記者シリーズ」に含まれないようだ。
800年目のミイラ」がシリーズ1作目。 文庫本全作〈ネタバレ〉紹介

1976年(昭和51年)に出版された秋田漫画文庫「全3巻」の表紙


高校生記者シリーズ」の一番最初?の単行本2冊右手の秘密』と『人こぶ少女』(共に佐藤プロ)。   人こぶ少女」(1967年)は〈シリーズ外〉作品


小学館単行本(全2巻/四六判) ⇒シリーズ「全21話のみ●●の収録


KADOKAWA文庫本(全2巻)⇒「全21話」+「灰色の待合室」+他2話

《「赤んぼ少女」以外では、連作短編「高校生記者」シリーズも大好きなんです。小学生の頃、耳鼻科の待合室で夢中になって読んだのを覚えていますね。私にとって夏といえば、耳鼻科のアルコール消毒薬のにおいと楳図先生の漫画(笑)。中でも好きなのは「孤独なヨット」です。男女の三角関係をめぐるお話で、ドキドキしながら読みました。楳図先生の作品は、ただ怖いだけでなく切なさや寂しさなどいろんな感情をかき立ててくれますよね。そういったストーリー性が大好きなんです。》 ↓ 編集者と楳図氏の秘話もアリ


★ 秋田漫画文庫版『恐怖』(1976年)・全21話の〈ネタバレ〉紹介


※「悪魔の24時間」が未収録で、最終話「灰色の待合室」はシリーズ外作品

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
=【1巻】= 〈計8話〉
・「うばわれた心臓」 ※「百物語」と臓器移植。≒『早すぎた埋葬エドガー・アラン・ポー』?
・「吸血面」 ※鬼? 吸血鬼? 〈逆転〉=主客転倒(仮面が人格を支配する)
・「毒ガ」 ※死体への黒魔術的な防腐処理(=不滅の肉体)による怪物誕生
・「恐怖の館」 ※文庫本は「偏執」。「恐怖心が肉体に与える影響」を追
   求する狂人科学者もの。≒『恐怖の振子 (E・A・ポー原作)』。「恐怖が
   精神に与える影響の実験」はクライヴ・バーカーの短編小説にもある。
・「白い右手」 ※他人の手の移植。主客転倒(移植された手が人格を支配す
   る)。ホラー映画では昔からあり、『芸術と手術』(1924)あたりが元祖?
・「顔を見ないで」 ※「美女の怨霊」とイケメンの恋愛。『牡丹灯籠ぼたんどうろう』⁉
・「こわい絵」 ※「亡き妻」による死後に再婚した夫への執着(独占欲)
・「雪女」 ※現代の雪女

=【2巻】= 〈計7話〉
・「魔性の目」 ※失明した女子高生が回復後に望まない特殊能力(他人の醜
   い本性の可視化)を獲得。≒『デッドゾーン(スティーヴン・キング原作)』
・「とりつかれた主役」 ※主客転倒(メーキャップが人格を支配する)。≒
 『ゴージャス・アイリン (荒木飛呂彦の1985~86年の2本の短編漫画)』
・「800年目のミイラ」 ※降霊術による死者の憑依ひょうい(き物)
・「枯れ木」 ※「神木しんぼく」をカモフラージュにしたミステリー(殺人事件)
・「孤独なヨット」 ※ヨットの事故で水死した死者(女)のがたき(女)への復讐
・「夜あるく者」 ※夢遊病腐肉食カニバリズム。笑い声が「だはは」
・「雪山のまねき」 ※「裏切られた死者(女)」の生き残った男への復讐

 =【3巻】= 〈計6話〉
・「みにくい人」 ※アンバランスな親友「美女と醜女しこめ」二人の間の秘密
・「サンタクロースがやってくる」 ※楳図らしく容赦が無い残酷童話(寓
   話)。一神教的な?途中での解約ができない「神(≒超越的存在)との契約」
・「われたつり鐘」 ※「釣鐘つりがねの呪い」?とキチガイ外科医
・「コンドラの童話」 ※「亡き主人の復讐を果たす忠犬ちゅうけん」みたいな話で、
 〈コンドラ〉とは、犬ではなく、「鳥の怪獣のソフビ人形」のこと
・「イヌがみ」 ※「忌み嫌われた先祖」の呪い(憑き物)。見た目は狼男
*「灰色の待合室」 ※岩屋石子(≒お岩さん?)のたたり。シリーズ外の短編
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

↓ こちらのブログによると、「雪女」と「こわい絵」は小泉八雲が元ネタ。


平凡1967年11月号掲載の高校生記者シリーズ『イヌ神(犬神の死霊)』。

https://jp.mercari.com/item/m90759016567


1976年(昭和51年)の秋田漫画文庫に掲載の著者紹介

 昭和11年、和歌山県高野山に生まれる。その後、奈良県で育ち、五条高校を卒業。ただちに漫画家生活に入る。昭和50年に「漂流教室」で小学館漫画賞を受賞。人間の心理を追求することをテーマに、そのよりドラマチックな表現として、恐怖を。恐怖の同一線上のものとしてギャグを手がけている。「アゲイン」「イアラ」、蛇女を扱った連作「まだらの少女・へび少女」などが代表作。


*****関連投稿*****


#楳図かずお #高校生記者シリーズ #恐怖 #妖怪 #悪霊 #怨霊 #心霊現象 #怪奇現象 #超常現象 #オカルト #ミステリー #事件記者コルチャック #ハードボイルド #スティーヴン・キング #エドガー・アラン・ポー #小泉八雲 #ラフカディオ・ハーン #クライヴ・バーカー #荒木飛呂彦 #怪奇リポート #悪霊退散

いいなと思ったら応援しよう!