カクヨムコン11中間選考で感じた評価軸の変化。「評価されたい」と「自分を貫きたい」の間で揺れ続ける創作の苦悩|深掘り書籍化ログ(エッセイ/創作/カクヨム/マーケティング/評価)
突然ですが、あなたがnoteで
「ちょっと読んでみようかな?」と思う記事って、
どんなものが多いですか?
書いている人の「感情」や「視点」、「体験」が見えるもの。
そんな記事に、つい手が止まることが多いのではないでしょうか?
ここnoteには山のように情報が溢れています。
だから、ただニュースを発信したところで、
それ自体に大きな価値は生まれにくい。
そんなものはここでなくても
いくらでも手に入ってしまうからです。
じゃぁ、noteで価値あるものってなんだろう?
それは、
・あなたが感じたこと
・あなたの体温
・あなたの世界の切り取り方
そういった、あなたの「心」に根差したオリジナルの感性です。
そして、ここで起きているこの感覚が、
今、創作(web小説)の世界にも少しずつ広がってきているように感じています。
これまでのweb小説では、
「書籍化」を目指す人たちが「テンプレ」を量産してきました。
・手軽に読めて
・すぐに解決して
・パッと満足できる
そういう作品が、圧倒的に読まれたからです。
結果、どうなったか。
面白い。でも、覚えていない。
読んだ。でも、思い出せない。
そんな“のっぺらぼう”な物語たちが増えていきました。
ドラッグストアの化粧品に少し似ています。
同じベースで
・美白
・エイジングケア
・保湿
いろいろあるけど、正直違いはよくわからない。
でも、ないと困るから
「とりあえず有名なの」で選ぶ。
web小説のランキングは、まさにこの状態です。
ところが、少し前からこの流れが変わってきました。
詳しくはこちらを▼
そのひとつの例が、今回のカクヨムコンテスト11です。
もしこれまで通り、
「ランキング=評価」だったとしたら、
ランキング上位の作品だけが
そのまま選ばれていたはずです。
でも実際には、そうはなっていない。
私自身の作品がそうだからです。
テンプレ展開は使わず、
読者に合わせた最適化も意識しない。
それだけじゃなくて、
いつもならバッサリ削るような部分も、
今回はあえて残しました。
主人公が使っている小物の柄。
その場に流れている季節の空気。
肌に触れる温度や、匂いのようなものまで、
正直、少しやりすぎかなと思うくらい、
自分が「好きだ」と思う情景描写を詰め込みました。
要するに、
まったく整えなかったんです。
その結果、ランキングは伸びませんでした。
少しだけ上がって、
あとは落ちていく。
「まぁ、そうだよね」
そう思っていました。
でも、
それでも中間選考には残った。
その結果を見たときに、
数字だけの評価ではなくなったんだなと感じました。
おそらく、
「この人にしか書けないもの」という指標が
加わったんじゃないかと。
これ、かなり大きな変化です。
とは言え、テンプレはこれからも強いです。
だから、ちゃんと書ければ一定の評価を得られる。
これは間違いありません。
ただ、世の中に溢れすぎている以上、
おそらく価値は下がり続けます。
AIの登場で、
「上手な文章」は誰でも書けるようになりました。
だからこそ、
・何を見るか
・どう感じるか
・どこを切り取るか
ここに価値が移っています。
noteで読まれているものも、
どこか似ていますよね。
正しいことが書いてある文章よりも、
少し不器用でも、
その人の感じ方や世界の切り取り方が見える文章のほうが、
なぜか記憶に残る。
だからといって、
なんでも自由に書けばいい、という単純な話でもありません。
ここで自由に書きまくっている
「お前が言うな」という突っ込みはナシで笑
ただ少なくとも、web小説の場合は、
これまでのようなテンプレの踏襲からは、
少しずつ離れていってもよさそうです。
結局のところ、
「評価されよう」と思って書くよりも、
「好きを形にしよう」と思って書くくらいの方が、
かえっていいのかもしれません。
ただし、
テンプレではない作品は
相変わらず「反応が悪い」です。
トップの作品とは、
☆の数で一桁分も差をつけられてしまいました。
それくらい、はっきりと差を見せつけられます。
だから、「好き」を通すには、
反応に左右されず、
自分を信じて、
自分の中にある「癖」や「体温」を
書き続けるしかない。
それが出版社に評価されるかどうかは、
正直、やってみないとわかりません。
自分の「好き」や「体温」を大切にすると、
どうしても反応は伸びにくくなります。
それでも書き続けるのか。
それとも、反応を取りにいくのか。
たぶん、
ずっとその間で揺れ続けることになります。
しかも、その先に
評価される保証があるわけでもない。
だからこそ、迷うし、しんどい。
でも、
その揺れの中で書き続けない限り、
その先の景色は見えてこないんだと思います。
今回、それがすごくしんどくて、
でも、一番大切なことだと感じました。
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この記事は
「最高に贅沢な不発弾の作り方」の舞台裏のお話になります。
表舞台が気になった方はこちらもどうぞ。
カクヨムコンテスト11へ向けた執筆過程から結果まで、
包み隠さず晒しています▼
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