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【英国文豪、令和を歩く】第8回:Buckingham Palace shines with timeless elegance and balance.

京都の路地裏、大正時代から続くような重厚なネルドリップの香りが漂う喫茶店。琥珀色の照明の下、二人は向かい合って座っている

ウィリアムシェイクスピア                                                                                                                    

(カップを口に運び、ふうと息をついて):
……ねえ、ドイル。この『キョウト』という街の静けさは、ストラトフォードの我が家を思い出させるわ。でも、表に出ればあんなに騒がしい。まるであの時代のロンドンの劇場広場みたい。……そういえば、さっきニュースで見たけれど、ロンドンのバッキンガム宮殿。あそこ、今は一般の人も中を見られるんですってね?

                                                                                                                        コナンドイル

(古びた手帳に万年筆で何かを書き留めていたが、顔を上げて):
ああ、ウィル。僕たちの時代には考えられなかったことだね。僕のホームズが馬車で駆け抜けていた頃、あの宮殿はまさに『不可侵の象徴』だった。依頼人があの中の誰かだなんてことになったら、それだけで短編が一本書き上がるほどのスキャンダルだ。今の時代、観光客が列をなして自撮り棒を掲げているなんて、女王陛下(ヴィクトリア)が聞いたら卒倒されるだろうな

(くすくすと笑いながら):
あら、素敵じゃない。舞台装置なんて、観客に見られてこそ意味があるものよ。あの壮麗なバルコニー! あそこで繰り広げられる王室のドラマは、まさに私が書きたかった歴史劇そのものだわ。でも、ドイル……あなた、あそこに住みたいと思う?

(苦笑して):
まさか。あんなに広くて冷え冷えとした場所、落ち着いて推理も執筆もできやしない。僕はベーカー街の、あの雑多で少し埃っぽい部屋の方が性に合っているよ。もっとも、この京都の『カッフェー』の隅っこも悪くないがね。……君はどうだい、ウィル? あの宮殿を舞台に、新しい悲劇でも書くかい?

(窓の外、通り過ぎる着物姿の女性を眺めながら):
そうね……。黄金の広間、磨き上げられた床、そして沈黙を守る近衛兵。でも、私が惹かれるのはその華やかさの裏側よ。誰もいない廊下で、若きプリンスが何を悩み、何を愛しているのか……。結局、場所がどこであれ、人間の葛藤は変わらない。バッキンガム宮殿だって、私に言わせれば巨大な『グローブ座』に過ぎないわ

(頷いて、コーヒーを一口):
違いない。華やかなバルコニーの下には、必ず秘密の入り口があるものだ。……ところでウィル、さっきから気になっていたんだが、そのスコーン、僕の分も残しておいてくれないか?

(悪戯っぽく微笑んで):
あら、これは早い者勝ちよ、ドイル。人生も、お菓子も、そして名声もね。……さあ、次はどの物語について語り合いましょうか?

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