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【英国文豪、令和を歩く】第66回:Skydiving—jump and glide, feel the rush you cannot hide!

鴨川の風が少し強まり、柳の枝が激しく揺れている。ドイルはコーヒーカップを置き、空を見上げた

                                                                                                                                 コナンドイル

スカイダイビングか……。空から身を投じるというのは、私にとっては少々、忌まわしい記憶を呼び起こすスポーツだよ。ウィル、君は覚えているだろう? 私がかつてライヘンバッハの滝で、宿敵モリアーティと対峙した時のことを。あの断崖絶壁、足元で唸りを上げる滝壺……。あそこから這い上がるのは、まさに死の淵を歩くような大仕事だった。

ウィリアムシェイクスピア                                                                                                                    

ええ、ドイル。あなたのその『大冒険』の話は、何度聞いても手に汗握るわ。草の根が抜け、岩から足が滑る……まさに生と死の境界線。でも、現代のスカイダイビングは、あんな絶望的な落下ではないのよ。背中に翼(パラシュート)を背負って、自らの意志で蒼穹へ飛び出す、最高に贅沢な遊戯なんですもの。

自らの意志で、か。確かにライヘンバッハでは、上からモリアーティの残党が大きな岩を転がしてきて、私の頭を一インチ差でかすめていった。あの時の、空から死が降ってくる恐怖に比べれば、自ら飛び降りるというのはいかにも現代的な『スリルへの渇望』だね。しかし、一歩間違えれば『百年目』だ。苔の生えた窪地に逃げ込むこともできず、ただ重力に身を任せるというのは、私にはいささか無謀に思えるよ。

ふふ、あなたはいつも慎重ね。でも、あの雲を突き抜ける瞬間の高揚感は、きっとあなたのホームズが、ベーカー街の窓越しに犯人の影を捉えた時の歓喜に似ているはずよ。重力という名の運命に縛られず、鳥のように空を舞う……。それはまるで、私の劇の妖精パックが、一瞬で世界を駆け巡るような自由だわ。

自由、あるいは究極の露出、かな。私が三年の間、シガーソンと名乗ってチベットやペルシャを放浪していた時は、誰にも行方を知られぬよう、常に身を隠していた。だがスカイダイビングは、空という巨大な舞台で、全世界に自分の姿をさらけ出すようなものだ。ベーカー街の窓に蝋人形の影を映して敵を欺いた私からすれば、あまりに無防備すぎて、背中がむず痒くなるよ。

あら、そこが素敵なのよ! 隠れる必要なんてないわ。空の上では、王も乞食も、探偵も詩人も、みんな等しく風に翻弄される一粒の種に過ぎない。墜落への恐怖を、空を飛ぶ悦びに変える……。その劇的な転換こそ、人生という物語のクライマックスにふさわしいと思わない?

君の手にかかれば、死の危険さえも華やかな舞台装置になってしまうな。……だが、認めよう。もし私が、あの断崖の上で石を落とされながら逃げ惑う代わりに、パラシュートを持って空へ逃げることができたなら、もう少しスマートにロンドンへ帰還できたかもしれないね。弟のマイクロフトに余計な金の工面をさせずに済んだだろうし、ワトソン君をあんなに驚かせて、卒倒させることもなかっただろう。

ふふ、それは名案ね! 探偵が空から舞い降りてくるなんて、最高の演出だわ。ねえドイル、今度二人で挑戦してみない? あなたが空中で冷静に高度を分析している横で、私は風に向かって愛の詩を叫ぶの。きっと、どんな演劇よりも素晴らしい体験になるはずよ。

……勘弁してくれ、ウィル。私はやはり、このしっかりとした地面があるカフェの椅子の方が性に合っている。空からの帰還は、あのライヘンバッハの一度きりで十分だよ。さあ、コーヒーが冷める前に、次なる『地上の謎』について語り合おうじゃないか。

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