【ぶんちゃん連載⑤】天然と「不自然」の融合!?お義母さん、山に還る。
【連載】
介護士のぶんちゃんがFacebookにアップしていた「看取りの記録」投稿。
それがめちゃくちゃ良かったのでnoteに残すことにした。
ぶんちゃんは「スタッフ(介護士)」であり、
「入居者の家族」でもあり、
「ムスコの嫁(と姑の関係)」でもある。
元の投稿にちょっとだけ文言を追加したり、構成を変えたり、写真とかを追加しています。
ちょっとメンドくさそうな関係性を踏まえた上でどうぞ。
〜
余命宣告を受けてからの毎日は、驚くほど濃密で、大忙しでした。
愛犬の召喚、
赤いドレスの金婚式、
そして奇跡の会津旅行。
「もう十分すぎるほど、夢見心地な日々だよね」
そう思っていましたが、はっぴーな物語はまだ終わりませんでした。
物語の第4章、それはお義母さんの原点である「山」です。
山ガールだったお義母さんの「生きる力」

実はお義母さん、かつてはバリバリの「山ガール」でした。
山菜を見つけてはお義父さんに採りに行かせ(お義母さん、強し!)、採れたての山菜を絶品の天ぷらにして振る舞う。お義父さんにとって、それが何よりの楽しみだったそうです。
この素敵な思い出話を聞きつけ、「よし、やりましょう!」と舵を切ってくれたのが、毎晩のようにお義父さんの晩酌相手をしてくれていた、おせっかい不動産の、ノリちゃんでした。
会津から帰宅してわずか10日後。
ドドドッと準備が進み、今回はお義母さんの息子(私の夫)も参加できるというスペシャルな1日が実現しました。
自然と「不自然」の、愛ある融合

大好きな自然の中で、親子3人水入らずの時間。
はっぴーの家のメンバーも、サポーター兼ダンサー(!?)として場を盛り上げてくれました。
実はこの日、一つの「作戦」がありました。
当日、実際に山菜が見つかるか分からなかったので、前日にスーパーで「山菜の水煮」や「雪国きのこセット」を仕込んでおいたのです(笑)。
それを天ぷらにして準備したり、散策路にそっと(わざとらしく)置いてみたり……。

この「自然と不自然の融合」作戦が見事にハマり、一日中ベッドで目を瞑っていることが増えていたお義母さんが、この日は目を瞑る暇もないほど刺激を受けていました。
驚いたのは、手渡された飲み物を自分からグイッと飲み干したこと!
すでに普段は、飲み物を勧めても「いらない」と口にしない状態だったのに……。
自分の好きな環境、大好きな人たちに囲まれると、人はこれほどまでに「生きる力」が湧いてくるものなのだと、目の当たりにしました。
幸せ絶頂のまま、一人旅へ

結果は、文句なしの「大大大成功」!
お義母さんの瞳には、確かにあの頃歩いた山の景色が映っていたはずです。
そして、この幸せ絶頂の余韻が冷めやらぬ2日後のこと。
お義母さんは、この「旅続き」の毎日にすっかり味をしめたのでしょうか。今度は、誰の助けも借りず、片道切符を握りしめて、ふわりと一人旅に立たれたのでした。
(最終回へつづく)
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