2025年買ってよかったもの。Nikon Z5IIで写真生活が一変
今年も自分の行動やお金の使い道は「写真に関すること」が中心で、より顕著でした。写真は趣味ですが、それは人生そのものでもあり、だからこそ、人生への投資だと思っています。写活やフォトウォークへの移動、写真展に関わるプリントや図録。車を買い替えたのも、冬山に安心して出かけたり、悪路の先にある景色を撮りたいから。出かけたいという気分も助長され、前の車に比べて1.5倍くらい走行距離が増えました。写真展についても、原宿での大規模グループ展や、長野と東京で2人展を行うなど、夏までは計画どおりでした。

ところが、Nikon Z5IIを買ったことで流れが一変。レンズ沼にズブズブはまっていくことになります。まったくの想定外でした。もともと、選択肢を広げたくないからこそレンズ交換できないGR IIIxやQ2 Monochromを使っていたのに、選択肢が増えると次々と試したくなる…裏側に潜む性質を自ら証明してしまいました(苦笑)。
しかし、いろんなレンズを試すことで視野が広がり、撮影の引き出しも増えました。特に望遠レンズの効果は大きく、街から自然へと被写体がシフトしていく自分にとって、「撮りたいもの撮れる」という実感が得られたのは収穫でした。28mmで広大な自然を前に小さな被写体を追うのには限界があったのだと、身をもって理解しました。
持っていた資産(α7、α7C、ソニーレンズ、GR IIIxなど)を売却して資金に充てたことで、いまの自分に必要な機材へすっきりと整理することもできました。Nikon Z5IIは間違いなく自分の写活を前へ進めてくれた存在で、「買ってよかった」と言えます。
Nikon Z5II ボディ
GR IIIx、Leica Q2 Monochromと、ここ2年の写活を支えてくれた2台のカメラ。そのどちらとも違う撮影体験を求めて、10年ぶりにNikonに戻ってきました。選んだのはNikon Z5II。デザイン、サイズ感、ホールド感、質感、機能、そして撮れる画と、あらゆる面で僕にとって「ちょうどいい」が揃っていて、一気に心をつかまれました。コスパもいいですね。
いま、ニコンPR事務局からZfとZ6IIIの機材提供(誘惑?)受けていて「揺らいだらどうしよう…」と思ったのですが、取り越し苦労でした。自分の用途や好みとして、Z5IIを選んで正解でした。
Q2 Monochromの出番がすっかりなくなってしまったものの、おそらく雪の降る季節になったら、確実に使うはず。あの雪の解像感は、Q2ならではと思うから。
レンズ、レンズ、レンズ。
当初は、「昔のニコンの古いレンズたちをもう一度使いたい」という気持ちからZ5IIライフを始めました。ところが実際に撮ってみると、いまの自分の作風や感覚には、より現代的で精度の高いレンズのほうがしっくりくる瞬間が多く、気づけばまったく違うラインナップに…。いろいろ試して、迷って、回り道して、ようやくスタメン5本に落ち着きました。(今年はもう買わないと決めたので(ほんとかよ…)まだ11月上旬ではありますが記事先出しします)。
1. フォクトレンダー NOKTON Vintage Line 35mm F1.5 Aspherical Type I VM
最初に買ったのは次に出てくるNOKTON classic 40mmでしたが、撮っていくうちに「もう少し広く、でも広すぎない画角」が欲しくなりました。35mmは、街のスナップではほどよい臨場感を保ちつつ、自然の中では広がりを生む。
NOKTON Vintage Line 35mmは、クラシックな外観を持ちながらも、光学性能はかなり現代的。絞り開放は柔らかいのに破綻しない、絞ればピタッと解像する。その二面性がたまりません。
いまでは、これが常用レンズになりました。




2. フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4(マルチコート)
軽量・薄型・大口径。これぞフォクトレンダーという、らしい一本。開放は滲みを含んだクラシカルな描写で、街の夜や逆光のシーンが映画的というか、とても美しい。一方で、2段ほど絞ると急に現代レンズのシャープさを取り戻す。
35mmに主役の座を譲りましたが、作品づくりの方向性によっては急に恋しくなる個性派。クセを味わいたい日には真っ先に選びたい一本なので、じっくり温めておきます。
フォクトレンダー レンズフード LH-6
NOKTON classic 40mm用のレンズフードです。




3. フォクトレンダー NOKTON Vintage Line 75mm F1.5 Aspherical
つけた瞬間に分かる佇まいのよさ。絞りリング周辺のくびれ、クラシックなライン。Z5IIとのバランスも絶妙で、持って歩くだけで気持ちが上がります。75mmという画角は、愛猫を撮るときは距離を詰めすぎず、自然な間合いを保ったまま撮れるし、風景の中で視野より狭い一部だけを静かに切り取るのにも丁度いいです。まだちゃんと街に出ていませんが、スナップも定番の35mmとまた違った楽しみがありそうです。
ボケは大きく、でも暴れすぎず、立体感のある描写。作品撮影の比重が増えるほど、このレンズの価値が増していく気がします。





4. NIKKOR Z 50mm f/1.8S
Z純正レンズの中でも評価の高い一本。普段はフォクトレンダーに慣れてしまってあまり出番がないものの、精度・AF・逆光耐性・防滴といった信頼性は、純正ならではの安心感があります。雨や雪、あとは「とにかく確実に撮りたい」場面では、間違いなく頼りになる存在。



5. TAMRON 70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD ニコンZ
高原・牧場・鳥。自分が最近とくに惹かれている被写体に対して、このレンズは、遠くの世界を手繰り寄せるような力を発揮します。300mm端の圧縮効果は、牧場の丘の重なりや、木々のリズムをグラフィックのように描き出すし、鳥の撮影では撮り逃したくない場面にしっかり届く。大きな自然の中で、望遠は欠かせないと気づかせてくれた一本でもあります。
山へ行くときは必携。街中でも、鳩やカラス+人工物を狙うにはこのレンズが最初の選択肢になります。作品づくりにおいて、もはや欠かせない戦力になりました。




マウントアダプター
フォクトレンダー VM-Z Close Focus Adapter
ヘリコイド付きのおかげで、被写体に寄れます。金属の質感や削り出しのエッジ、フォクトレンダーらしい道具としての美しさも魅力。AFを気にせず、ゆっくりピントリングを回しながらじっくり向き合いたいとき、このアダプターの存在がじんわり効いてきます。
TECHART TZM-02 (ライカMマウントレンズ → ニコンZマウント変換) 電子マウントアダプター AF
MFレンズをAF化してくれる魔法みたいなアダプター。フォクトレンダーをのレンズを使いながら、Z5IIの瞳AF・顔検出AF・動物AFをそのまま活かせるのは本当に便利です。特に、75mmで猫を撮るときなど、シビアなピントが必要な場面では強い味方。最新カメラの精度を活かせるのが、このアダプターの最大の魅力。
レイクォール LMリング 50-75L ブラック
Leica Elmar 5cm F3.5をZ5IIで使うために購入したアダプター。クラシックレンズ特有の柔らかな描写を、現代のフルフレームで楽しめる…そんな期待を込めて導入しました。ただ、フォクトレンダーたちの出番が多すぎて、Elmarの順番がなかなか回ってこないのが現状。
とはいえ、Elmarの薄い空気感のような描写は、きっと冬の淡い光に合うはず。雪が降る頃に再登板させたい。

アクセサリー
レザーストラップ クラシコ・ヴァリアンテ
落ち着いた大人の雰囲気で、Z5IIやフォクトレンダーのクラシックな佇まいと相性が抜群。硬すぎず、柔らかすぎず、肩にかけたときの馴染みがとてもよいです。
JJC DK-29 円形アイカップ 接眼目当て
メガネ使用者に評判がよいとのことで。遮光性が上がることでEVFがとても見やすくなりました。とくに晴天の屋外や、逆光のシーンで効果を感じます。
2025年に手放したもの
購入したものと同じくらい、手放したものも多いです。特にα7、α7Cをはじめとするソニー関連(レンズ数本)をすべて売却したこと、そしてGR IIIxを手放したことは、正直なところ勇気のいる選択でした。
α7、α7Cは、2014年〜約10年、日常の変遷を見届けてくれた存在。GR IIIxは、ポケットに入れて街へ連れ出し、写活そのものの扉を開いてくれたカメラでした。そうした原点のような機材を手放すことは、どこか人生の節目に似た気配があって、迷いました。
ただ、Z5IIで撮り続けていくうちに、自分はいま、どんな距離感で世界を見たいのか、作品としてどんな静けさを切り取りたいのかが少しずつ明確になっていき、残す機材と手放す機材が浮かび上がってきたのだと思います。
手放すことは、選び直すことでもある。
それを実感した一年でした。
買ったものと手放したもの、そのどちらもが、今の自分の写活を形づくっています。
2026年は、この選び抜いた装備で、また新しい「Still Scene」を探しにいこうと思います。
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