アメリカ大統領決定リーグ戦・7
地上最大の選挙戦、2016年アメリカ大統領選挙をスポーツ観戦的にウォッチングする第7弾。
候補者選びはいよいよ最終局面です。
6月7日(現地時間)に、最後の大票田であるカリフォルニア州などで予備選挙/党員集会が行なわれ、だいたいの情勢が固まりました。
それを受けて日本でも「ヒラリー・クリントンが女性初の大統領候補に」と盛んに報じています。
ではその民主党の情勢を。(誓約代議員+特別代議員=獲得代議員数)
ヒラリー・クリントン 2203 + 574 = 2777
バーニー・サンダース 1828 + 48 = 1876
指名獲得に必要な過半数2382人をオーバーしたのだから、この勝負ヒラリーの勝利。民主党はまだ首都ワシントンDCの党員集会(6月14日)を残していますが、代議員の割り振りはわずか46人(誓約代議員20+特別代議員26)ですから、大勢に影響はありません。
にもかかわらず、バーニーはあきらめていません。選挙活動続行を宣言しています。なぜだ? よっぽどあきらめが悪いのか、致命的に数字に弱いのか、どっちにせよそれじゃ大統領に向かないだろうと思うのですが。
そのからくりは「特別代議員」にあります。
民主党独特のこの制度ですが、予備選挙や党員集会の結果に拘束される「誓約代議員」と違って、彼ら彼女らは党大会の場で自由に投票できます。だから、実際に誰に投票するかは、まだ「現時点での予定」に過ぎないのです。なので「誓約代議員」の数は完全に確定ですが、「特別代議員」の数は聞き取り調査などによるもの。
もちろん「特別代議員」は、民主党所属の議員や有力者ばかりですから、そうそう簡単に「やっぱりバーニーにするわ」なんてことはできないんでしょうが、それでも変更可能は可能。そこがサンダース陣営のねらい目なんだとか。
つまり党大会(7月26日から28日にペンシルバニア州フィラデルフィアで開催)までに何らかの秘策をもって、ヒラリー支持の「特別代議員」を切り崩せば、まだ逆転可能なのです。目標は、576人中の506人。これで過半数を超え、大統領候補の座を奪取できます。
いやそりゃ無理だろうと思うのですが、メール問題や好感度の低さなど不安材料もあることはあるヒラリーだけに、サンダース側が何か途方もない爆弾を用意していないとも限りません。
まるでテロ攻撃みたいですが、それをぶっ放すタイミングをじっとうかがっているとしたら、これは目を離せない!
いっぽうの共和党は、そんなややこしい制度はないので、もう不動産王ドナルド・トランプで決まり……なんでしょうか。
トランプの獲得代議員数は1542人。指名獲得に必要な過半数の1237人をとっくに超えています。
当選おめでとう。
でも、相変わらず共和党の幹部たちと、トランプの間には深い亀裂があるようです。党一丸となってヒラリーを倒すって雰囲気ではない。
なにやら党大会前に辞退に追いこむとか、保守系無所属の候補を立ててみんなでそっちに乗るとか、水面下でうごめいている模様。そんなことが出来るかというと出来ないこともないようなので、これまた面白そうですね。
共和党の動きも、党大会(7月18日から21日までオハイオ州クリーブランドで開催)まで、要注意です。
これから活発になるであろう副大統領候補選びもふくめて、いやアメリカ大統領選挙って、とことん面白いですねえ。
【ここまでの試合経過】
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