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文藝春秋とnoteで開催した、「#未来のためにできること」投稿コンテストの審査結果を発表します!

2025年7月25日から約2ヶ月にわたって開催した、よりよい未来のためにやりたいと考えていることや実際に行動していることについて語る「#未来のためにできること」投稿コンテスト。期間中(7/25-9/20)には、2万8,471件もの作品をご応募いただきました!読み手にも考えるきっかけや気づきをあたえるすばらしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。

noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。

審査会にて、審査員である小林さやかさん・角田光代さん・新谷学さんの3名と、文藝春秋 note担当による選考の結果、下記のとおり受賞者が決定いたしました。

なお受賞作品は、雑誌『文藝春秋』2026年1月号(12月10日発売)に全文掲載されています。


グランプリ

『“いらない”と思っていたのは、僕のほうだった』

 「捨てていたのは、青海苔じゃなくてーー“未来をつなぐ命”だったのかもしれない。」そんな印象的な一文からはじまる、気ままな船乗り@note界の港さんのエッセイ。ある女性からの一言をきっかけに、価値観や行動が変わっていく姿を印象深く描いています。読者にあらたな視点をもたらした作品として、見事グランプリに選ばれました。

審査員からも「冒頭から惹き込まれた。生き生きとした会話のやりとりが眩しく、青海苔の香りまで伝わってくるようだった。趣旨が明快で、切り口も鮮やか。とても印象に残った作品(新谷さん)」、「文章力があり、読んでいて心地よかった。構成も巧みだった(角田さん)」、「言葉の選び方や表現が美しい。締めの言葉まですてきで、綺麗に落とし込まれている点が魅力的(小林さん)」など、冒頭から最後の一行まで読者を魅了する筆致や、情景が鮮やかに立ち上がる描写力が評価ポイントになりました。

【受賞者コメント】
受賞の知らせをいただいたとき、これまでの人生が静かに肯定されたように感じました。まるで、川で育った青海苔が、長い旅の果てに恩返しに帰ってきたようでした。迷いながらも書き続けてきた航海の先に、この港があったのだと思います。書くことを信じてきてよかった――そう思える瞬間でした。この機会をくださった皆さまに、心より感謝いたします。

気ままな船乗り@note界の港さん

優秀賞

積極的に語らないが、誰でも語れる環境がある社会

行政書士のhidemiさんが、韓国から日本に帰化した自身の経験や仕事を通して、出自と社会の多様性についてつづっています。日本で懸命に生きてきた高齢韓国人の方のエピソードをもとに、「だれもが自らのルーツを語れる環境」の重要さに気づかされる作品です。

場面が自然に浮かぶような描写が印象的で、hidemiさんの丁寧な心配りにグッときました。具体的なエピソードを通して問題意識がしっかりと伝わり、深く考えさせられました。こうしたかたちでの問題提起には大きな意味があると思います。

新谷学さん

空き家、空き施設を第二の拠点に!

空き家や空き施設を「第二の拠点」として活用するというアイデアをつづる、いなか侍すげさん。家とは別の拠点を持つことで、働き方や学び直しといった暮らしの自由や地域の再活性化につなげられると語っています。新たな価値観や気づきを与えてくれる作品です。

タイムリーな話題を取り上げつつ、実際にどのようなアイデアを考えているのかまで踏み込んでいる点が印象的でした。問題提起だけで終わらせない姿勢がすてきです。

角田光代さん

子ども食堂の未来、わたしにできること

「学校以外でも子どもに関わりたい」という想いから、時折子ども食堂でお手伝いをしている小学校教諭の碧魚まりさん。「食」の経験が子どもたちの未来を育む力になる、という熱いメッセージが込められており、とても胸に響く作品です。

「子ども食堂はいいことしている場所」だけで終わらせず、資金繰りや運営の大変さといった現実にもきちんと目を向けている点が印象的でした。そのうえで、子ども食堂の現状を多くのひとに伝えたいというまっすぐな想いが感じられ、ぜひいろんな方に読んでいただきたい作品です。

角田光代さん

そのキャップは山となり、ワクチンになる

ペットボトルのキャップ収集に夢中になった5歳の娘がきっかけで、キャップがワクチンの寄付につながることを知ったニッキカキタイさん。お子さんとの日常から、自然と社会貢献につながる展開、そして未来の子どもたちに希望を紡ぐ姿が評価されました。

エッセイとしての完成度が高く、読み物として、とてもたのしませてもらいました。また、娘さんにとってこれがよい経験になるという眼差しにも温かみがあり、作品に前向きな余韻を残しているのが印象的でした。

小林さやかさん

“ありがとう”をもっと言える社会にしたい。

医療現場で患者に寄り添う理学療法士のかね@健康サポートさん。日常の“ありがとう”の力を信じ、社会に温かさを広げたいという想いをつづっています。一つひとつの感謝の言葉が未来の支柱となる、その大切さを教えてくれる作品です。

個人的に、あらゆるSDGsの根幹にある“最初の一歩”のような考え方だと感じました。社会課題を語るうえでの原点を思い出させてくれる内容でした。

新谷学さん

各審査員からの総評

◾️小林さやかさん

わたし自身、多くの気づきを得ることができました。SDGsは学校や企業でも取り組まれていますが、日常生活では意識しづらいテーマでもあります。だからこそ、みなさんが表現を通して伝えることで、読む側も新しい視点を得たり、考えるきっかけをもらえたりする。そんな意味でも、このコンテストはとても意義のある場だと感じました。

◾️角田光代さん

SDGsというテーマのもと、自分の取り組みを語る作品が多い印象でしたが、そのなかでも思わず考えさせられる視点がありました。キャップがワクチンの寄付になる話など、知らなかったことに気づかされ、まだまだ学ぶことがたくさんあるなと感じました。

◾️新谷学さん

どうしても“いい話”にまとめがちなテーマのなかで、本質に立ち返る視点を提示してくれた作品が多かったのが印象的です。日常に抜け落ちていた視点を見つめ直させてくれる作品にたくさん出会えました。全体的にエッセイとしてのクオリティをさらに追求してもらえると、読者に届くものになると感じました。引き続きみなさんには、だれかの心を揺さぶるような作品を書き続けてほしいです。


左より新谷さん、角田さん、小林さん

コンテストを振り返って

以下、文藝春秋 note担当からのコメントです。

第4回目にもなると、開催年によって集まる作品の傾向が違うことに気づくようになりました。その時の社会情勢や、何が注目されているのかを、作品を通して知るのが毎年の楽しみとなっています。

今年は、これまで当たり前とされていた価値観を考え直すというテーマが特に多いと感じました。いろいろなものが目まぐるしく変化していく現代において、固定観念が覆される瞬間が増えてきているのでしょう。

当たり前のことに疑問を持つ。これは、本コンテストのテーマである「#未来のためにできること」の一つなのかもしれません。このコンテストが、皆さんや社会が一歩踏み出すきっかけとなればうれしいです。

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投稿期間は終了しましたが、未来のためにあなたができることについて、あらためて考えるきっかけになれればと思います。
ほかの投稿作品についても、以下URLよりぜひご覧ください。


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