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インドネシアでライカと海に入った話(Leica X-Uで撮る水中世界)

Leica X-Uはライカ初にして現状では唯一の防水対応カメラだ。発売からまもなく10周年を迎えるが、まだまだ現役だ。QにもMにも行く前から使い続けているX-U愛について語ろう。水中写真とともに。

(サムネイル写真以外はLeica X-Uで撮影。一部Lightroomで調整しています)


ライカを中心とする僕のカメラ遍歴はこちら↓↓

インドネシアで大活躍

前にも書いたが、2016年から4年間、インドネシアに駐在した。その後半戦で大活躍したのが、Leica X-Uだった。

シュノーケリングをしにいくときはもちろんのこと、雨季の屋外での撮影など仕事にも活用した。スコールの中でも全く問題なくシャッターを切れるカメラは熱帯の国での強い味方となった。

ガイドさんに撮ってもらった(2018年)

最初に水に浸けたのはジャカルタのマンションのお風呂だったと思う。いくら防水を謳っているからといって当時の定価で40万円以上するカメラをいきなり海で実戦投入する勇気はなかった。

ホテルのプールで実験(ジャカルタ)

このカメラの防水性能はかなりしっかりしている。バッテリーとSDカードが入るスロットもしっかりロックできる。お風呂の次は、当時通っていたホテルのジムに併設されたプールで比較的長時間沈めてみたが、(当たり前だが)全く問題なかった。

X-Uをシュノーケリングで初めて使ったのは、スラウェシ島パル郊外のドンガラという街の海岸だった。2018年の3月末のことだ。

スラウェシの宝石を見る

パルという町は当時、イスラム過激派の拠点が近郊にあり、過去には宗教対立に起因するテロ事件もあったことから、治安があまりよくない街という印象が強かった。

夜にパル空港に到着し、ホテルの迎えの車に乗ったものの、街に灯りがほとんどない。灯火管制でもしているのかと思うほどだった。

パル市街地からドンガラに向かう車窓から。陸上でもしっかりとした写真が撮れる

なぜあえてパルに行ったかというと、手付かずのサンゴやそこに泳ぐ魚たちを見に行くためだった。新しいカメラと共に。

翌日、ドンガラのマリンショップでダイバーの船に乗せてもらい、シュノーケリングスポットに。

当時はシュノーケルも含め、必要機材は全部持参していた

いままでに見たこともない美しさだった。目の前に広がる巨大なサンゴ礁。その合間に魚たちが息づく。水は驚くほど澄んでいて、視界を遮るものは何もなかった。

クマノミもしっかり写真に収めた

初めて海水に浸けるのは少し怖かった。海に飛び込み、船員からカメラを渡してもらう。スイッチを入れると液晶画面に美しい海が映った。

色とりどりの魚が泳ぐ

オレンジ色のど派手な純正のフローティングストラップを装着し、海中に落とす心配もかなり軽減されていた。本体はバッテリーを入れて635グラムあるが、水中なので首にかけても重さはまったく感じられない。

サンゴの大きさに驚いた

ドンガラでは同じ場所に2日間通い、たくさんの魚と出会った。泳いでいるイカを初めてみた。「スラウェシの宝石」というに相応しい美しい海だった。

初めて「生の」イカを見た

この美しい海をこのカメラで写真に収めることができてよかった、と思った。

その半年後、大地震と海底地滑りによるとみられる大津波がパルを襲った。液状化と津波でパルの市街地は壊滅し、僕が泊まったホテルも倒壊したという。ドンガラのマリンショップは奇跡的に津波の被害を逃れ、オーナーも宿泊者も無事だったと聞いた。(通信網が切断され、発生から1週間後になって初めて連絡がとれた)。

あの海はいまどうなっているのだろうか。街は順調に復興の道を歩んでいるのだろうか。インドネシアを訪れる機会に訪問してみたいと思っている。

明るいレンズ、遅いAF

レンズの明るさはパルでの海中写真でもおわかりいただけるのではないかと思う。Leica X-UはSummilux F1.7 23mm ASPH.という明るいレンズを搭載している。センサーサイズがAPS-Cなので、フルサイズ換算だと35ミリとなる。

無数の魚が泳ぐ海(モロタイ島近海)

オートフォーカスは悪くはないが、ワンテンポ遅い感じがする。シュノーケリングの場合、波に揺られるので少し遅れただけでも全く構図や焦点の合わない写真になってしまうことがある。

水上での撮影は快適だ。カメが息継ぎするところを桟橋から撮影した

波の強い日の撮影は特に厳しかった。バリ島近海でマンタを見たときも、日本では催行中止かと思うような高い波の中、海に入ったが、海水の濁りもあって安定した写真を撮るのがかなり難しかった。

なんとか撮れた1枚。Lightroomで思い切り調整しています…

魚の向きもすぐに変わってしまう。シュノーケリングでのシャッタースピード設定は大体1/250とか1/125などにしているが、何が答えかいまだに模索中だ。

マナド近海で。f6.3、シャッタースピード1/125で撮影。
マナドでフグに遭遇、何枚も撮ってようやくいい向きに。f8.0 1/320で撮影

水辺でも大活躍

Leica X-Uはシュノーケリングに限らず、水辺のアクティビティーで大活躍する。

どこまでも青い海

シュノーケリングなどで島に上陸したときの撮影にも重宝する。身体が濡れていてもカメラを壊す心配がないからだ。

コモド国立公園のピンクビーチ

泳いでいる時に周囲の漁船などを撮るのも楽しい。カメラが濡れることを気にしなくていいので、水面に近づけることもできる。

モロタイ島近海で漁船に遭遇した

海だけでなく、湖などでも安心して使える。下の写真はスズ鉱山跡地にできた湖。さすがにカメラを入れることはしなかったが、時折強く降っていた雨を気にせず撮影できた。

スズ鉱山跡の湖は観光スポットになっている(バンカ島)

まだまだ現役

日本に帰国後は年に1、2回ほどしかシュノーケリングをする機会がないが、それでも毎年必ず使っている。

石垣島でクマノミを撮影。海面から手を伸ばして、片手でシャッターを切った

残念ながら、Leica X-Uは販売終了になってしまった。(バッテリーはまだかろうじて互換バッテリーが売られている)。後継の防水モデルは26年1月現在、発表されていない。

バリ島のクタビーチの夕陽。いつかまた訪れたい

Q2を水に入れるためのハウジングも発売されているようだが、30万円超するようだ。水中用のホワイトバランス調整なども必要になる。

まだまだ現役でX-Uを連れて海に行くことになりそうだ。

(1月12日公開、13日に表題を変更して写真を追加しました)

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