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猛暑下の建設業【第2部】縦割り構造は弱点だけではない

みなさま、おはようございます。東城です。
【1,615字】


安全・教育・定着を現場へ流し込む仕組みに変えられるか

建設業の縦割り構造には、たしかに弱点があります。指示は上から降りる一方で、費用や負担は下へ沈みやすい。猛暑対策、外国人材への教育、体調確認、搬送判断、生活支援まで考えると、現場末端ほど余裕がないのに、受注金額が安い単価で、最も重い管理を担わされやすいという問題があります。

特に外国人材の受入れでは、この構造がはっきり表れます。制度上の管理体制や受入れ方針は上にあっても、実際に毎日仕事を教え、体調を見て、危険を伝えるのは、現場の職長や下請企業であることが多いからです。

日本の夏に慣れていない新規入国者を屋外現場に配置するなら、ヘルメットや空調服を渡すだけでは足りません。作業を止める状態、異変の申告方法、誰に伝えるか、睡眠や食事、住居の暑さまで含めて初めて安全配慮になります。

しかし、縦割り構造を単純に悪者として終わらせるべきではありません。建設業には、他産業にはない強みもあります。

朝礼、KY活動、新規入場者教育、職長会議、安全書類、施工体系図、指揮命令系統。これらは形式的に見えることもありますが、本来はルールを上から下へ一気に浸透させる強いパイプです。

問題は、そのパイプが猛暑対応や外国人材の定着支援に十分使われていないことです。元請が暑熱指数に応じた休憩基準や作業停止基準を明文化し、全下請共通ルールとして徹底する。

新規入場者教育に母語説明を入れる。職長教育に「止める判断」を組み込む。搬送時の責任分担と連絡ルートを現場ごとに決める。

これができれば、縦割り構造は責任が流れ落ちる仕組みではなく、安全文化を現場まで届ける仕組みに変わります。

ただし、最後に避けられないのは費用の問題です。休憩が増えれば工程は伸びます。教育時間を取れば生産時間は減ります。通訳や母語資料には費用がかかります。これを「大事だからやれ」と言うだけでは、結局、末端が我慢で吸収するだけです。

これからの建設業は、単なる人手不足対応産業ではありません。安全コスト、教育コスト、暑熱対応コストを価格、工程、契約に織り込める企業だけが残る再設計産業です。

一歩も引かない責任の現場、やり遂げることは絶対に揺るがない。その中で、人を採れるかではなく、採った人が安全に定着できるか。安全を語るかではなく、安全を守る費用と権限を現場まで流せるか。報われるか、大事にされるか、再設計こそが、これからの分岐点になります。


本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます!

今日も一日、良い一日になりますように!



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