メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(741)-(745)
皆様、こんにちは。
鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆
突然ですが、今回は小生の母の「推し活」について書きたいと思います。
つい先日、珍しく小生の母から電話がありました。
滅多に電話をしてこない人なので、「健康面でなにか問題でも...?(ちなみに母親は今年で79歳)」と心配したのですが、話を聞いてみると、なんと今度の参議院選挙の投票先についてのお願い...、つまり母が贔屓にしている候補者への"清き一票"の呼びかけでしたがな...😅(まさに推し活)
小生の母は若い頃から専業主婦で(就労経験わずか2年?)、政治等にはとくに興味がなかったのですが、なぜか60歳を過ぎたあたりから「選挙」の時期になると国政・地方を問わず"推し活"をする様になったのです... ...🙄
まぁ"暇な高齢者あるある"な流れではありますが、小生の母は一度ハマるとトコトンやるタイプ。
この政治的"推し活"を通して、有名議員や政治団体のフィクサー的人物らと交流を深め、今では選挙時に"応援"を頼まれることもあるそうです。
無駄に顔が広くなったせいか、小生の父が亡くなった際には元大臣や県議から弔電が届きましたが、これも偏に母の政治的"推し活"のお陰と言えるでしょう。
その時の母との会話をちょっと文字に起こしてみましょう。
鹿冶「もしもし、何かあったの?」
母「梟介...、私もこの先短いから最後のお願いがあるんだけど...🥹」
鹿冶「え?何?」
母「今度の選挙のことなんだけどね...」
鹿冶「なんだ...、まだ選挙に興味があるの?元気だね」
母「もうね...、今回で本当の本当に最後。2枚目(比例)では誰に投票するか決めてるの?」
鹿冶「まぁ、医師会からは頼まれてるけど、今回は多分投票に行かないかも...」
母「じゃぁ、○○先生(有名議員)に投票をお願い(土下座ムーブ🙇)!」
鹿冶「えぇ〜?その人、政治スキャンダルがあった人じゃない...」
母「だ・か・ら、○○先生への支援が必要なのよ🥺!」
鹿冶「あのさ...、この前の選挙の時も"最後のお願い"って言っていたよね?」
母「え?」
鹿冶「何かに熱中することは認知症予防にはいいけど... ...」
母「○○先生は本当の"国士"なのよ!彼がバッジをつけ続ければ...」
鹿冶「話聞いてる?今回は選挙に行かないし、行ったとしても○○には投票しないよ」
母「梟介!そういうところよ!?」
鹿冶「え?」
母「あなたの一票が選挙結果に影響するとは思わない。でもね、政治には関心をもって欲しいの。無関心がこの国をダメにしていると母さんは思うの... ...。投票しないことが一番いけないことだと思うわ... ...👹」
鹿冶「... ...まぁ、正論だね」
母「でしょ?だから... ...☺️」
鹿冶「だからといって、○○はないなぁ〜。まぁ...、でも、元気そうでなにより。血圧上げすぎないよう、ほどほどにやってね」
母「... ...うん、わかった🙄」
皆様、政治に関心を持つことは大切だと思います。
参議院選挙...、是非投票にいきましょう!
メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。
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↓「推し活」と聞くと、【推しの子】を思い出しますね。漫画【推しの子】を精神医学的に解説した記事です!
【今日の精神医学豆知識集!(その149)】
741.認知症患者さんの家族から「夜眠らせたいから睡眠薬を処方してください」と聞かれたら何て答える?初手で薬を処方するのではなく、①日中(特に午前)お日様を浴びる②昼寝は1時間以内③寝る前は水分をとらない、という生活を2週間続けても不眠を認めたら処方を考えるよ。
【メタルのおまけ】
高齢者の不眠治療のファーストチョイスは非薬物療法だよ。なぜなら睡眠薬の多くは、筋弛緩作用があって夜間トイレに行く時や目が覚めて立ち上がる時、フラフラして転倒するするリスクが高いからね。処方するにしても、筋弛緩作用のないレンボキサント(デエビゴ®)やスボレキサント(ベルソムラ®)のようなオレキシン受容体拮抗薬を使用することが多いよ。でも臨床経験的に言うと、デエビゴやベルソムラって、効果が弱いからすぐに「薬を変えてくれ」と言われることが多いね...。
↓睡眠薬を試す前に、こういったサプリを試してもよいかも知れませんね(使ったことはありませんが)
742.認知症患者さんの家族から「車の運転をやめなくて困っている」と相談されたらなんて答える?認知症と診断されたら運転免許の取り消し・停止となると伝え、まずは警察の安全運転相談窓口に相談するように助言するよ。でも結局、車を処分するしかないかもね...。
【メタルのおまけ】
これは超高齢化社会を迎えた日本のあるあるだね。TVニュースなんかで、高速道路を逆走して大事故を起こす人の大半が認知機能が低下した高齢者と言われているよ。「高齢者にも運転する自由を!」というのも分かるけど自由には責任を伴うんだよね。しかし、事故を起こす高齢者は認知症だから責任能力は限定的とみなされ無罪...、あるいは支払い能力がなければ泣き寝入り...なんてこともあるんだよ。一定の年齢に達したら免許を返納させ、もう一度運転免許証を取得させるということが大事だと思うよ。
↓逆走爺さんならぬ、逆走少女!
743.「物盗られ妄想のある認知症患者さんにどう対応したらよい?」と相談されたら何て答える?妄想を否定せず一緒になくなった物を探し、もし探し物が見つかったら一緒に喜びましょう(宝探しのように)...と僕は伝えるよ。
【メタルのおまけ】
これは物盗られ妄想への対応で一般的な方法だよ。大切なのは絶対妄想を否定しないこと。「自分が失くしたんでしょ!」と突っ込むんでも、認知症患者さんは落ち込むか逆ギレするかのどちらかだから、患者さん目線で一緒に探してあげよう!僕の場合、認知症患者さんが、「○○が盗られた」といったら、「それは大変だ!今から捜索開始します!(敬礼)」と小芝居をしながら対応すして落ち着かせるよ。
↓この二人に任せたら、失くし物もすぐみつかる!
744.認知症患者さんの家族から「徘徊して迷子になる」と相談されたら何て答える?最近はGPSを利用して位置確認が可能だけど、地域包括支援センターなどに相談したうえで、近所の人や近くの警察と情報共有することが大切だよ。患者さんを地域全体で見守れるといいね。
【メタルのおまけ】
GPSのタグは多くの高齢者支援関係者が使用しているけど、それでもなかなか見つからないことはあるよ。タグを身に付けてくれればまだいいけど、そのタグ自体を外して出かける...なんていう巧妙な高齢者もいるんだよね(こう言う点はしっかりしている不思議)。やはりご近所同士、どのような高齢者が住んでいるのか情報共有することが大事だね。
↓徘徊する高齢者には是非!
745.認知症患者さんの家族から「トイレに間に合わず漏らしてしまう」と相談されたら何て答える?着脱しやすい服にする、時間を決めてトイレに誘導する、夜間は寝室からトイレまで人感ライトを設置する等の工夫してみよう。それから失敗しても絶対しかっちゃだめだよ。
【メタルのおまけ】
認知症の患者さんは物忘れはあるけど、「プライド」は残っているから自分が失敗したことを申し訳なく思っちゃうよ。中には汚れた下着を自分で洗濯しようとトイレで洗ったり、そのままタンスに隠したりすることもあるよ。僕の見ていた患者さんは、どう言うわけか玄関の靴箱に下着を隠していた人がいたね。高齢者のお住まいで、「臭いな」と思う場所があったら、認知症患者さんには内緒で調べてみよう。
↓トイレに誘導するための足元ライト、おすすめです。
【メタル君の考察】
今回は「認知症患者さんへの対応」に関係する精神医学ネタをツイートしたよ!
初期の認知症患者さんは、自分でも「あれ?」と思うこともあって、自分の失敗や間違いを隠そうとする「取り繕い」が多いよ。
なぜ取り繕うかというと、やっぱり恥ずかしいし、申し訳ない気持ちでいっぱいなんだよ。
とくにトイレの失敗については、かなりショックを受ける患者さんもいるね。
認知症患者さんが様々な場面で失敗し、取り繕うのを見るて、イライラする介護者もいるけど、自分のことを振り返ってごらん?
皆さんも、幼少期のときにオネショをしてそれを隠そうとしなかった?(覚えていない?)
高齢者、とくに認知症患者さんの介護も、自分がかつてお母さんやお父さんからしてもらったお世話に「恩返ししている」と思えると一番いいね!
これからもマニアックな精神医学ネタをビシバシと紹介するぞ😆
↓スライムのポスターだそうです。これも芸術?
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— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) March 22, 2022
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