好きが人を動かした日
(※こちらは入院前の投稿です)
先日、運動不足解消も兼ねて、函館の街を歩いてきました。
目的の一つは、お世話になっている方の息子さんが開催している昆虫写真展。

一枚一枚の写真を見ながら、「好き」を続けるってすごいなあと感じました。
実は最初、少し不躾なことを考えてしまいました。
「お世話になっている方のお子さんだから、ご縁があって展示につながったのかな?」
でも、その考えはすぐに消えました。
きっかけは、世界に一冊だけの昆虫の本。
息子さんが自分で作ったその本を市立函館博物館郷土資料館(旧金森洋物店)の方が見て感銘を受け、「ぜひ展示を」と声を掛けたのだそうです。
その話を聞いて、心の中で「なるほど」と思いました。
コネではなく、「好き」が人を動かしたんだ。
「好きこそ物の上手なれ」
昔からある言葉ですが、この展示を見ていると、その意味を改めて実感しました。
好きだから調べる。
好きだから観察する。
好きだから作る。
その積み重ねが、「個展を開きませんか」という一言につながった。
「好き」は、自分が思っている以上に大きな力を持っているのかもしれません。

展示の一角には、「刺激の強い写真が含まれています」と書かれた冊子が置かれていました。
……そう書かれると、見たくなります(笑)。
恐る恐るページをめくると、クモやゲジの写真がずらり。
その中にゲジのページを見つけて、思わず笑ってしまいました。
「ついこの前、うちにも出たな……。」
実は我が家には、ゲジが時々現れます。
そのたびに家族全員で大騒ぎです。
「ギャー!」
「こっち来た!」
そして息子は少し離れたところから、
「窓開けたから!」
と叫ぶだけ。
結局、毎回最後は私がほうきとちりとりを持って、ゲジを外まで運ぶ係になります。
私だって怖いんです。
たぶん、一番騒いでいるのも私です(笑)。
でも、ゲジもクモも害虫を食べてくれる益虫だと知ってからは、なるべく殺さず外へ逃がしています。
私にとっては「ほうきで追い出す対象」でしかない生き物を、彼は慈しむように観察し、記録し、一冊の本にまで昇華させた。
その純粋な「好き」の熱量が、偶然目にした学芸員の心を動かし、この展示を手繰り寄せたのです。
同じものを見ても、見えている世界は人それぞれ。
「好き」を突き詰める力は本当にすごいのだと思いました。
そして、お世話になっている方が、
「親バカですみません(笑)」
と少し照れながら話していた姿も印象に残っています。
親ならきっと、自慢したくなる。
私も、その気持ちがよく分かりました。



展示を見たあとは、そのまま市立函館博物館郷土資料館(旧金森洋物店)も見学しました。
函館市民なのに、見学した記憶がほとんどありません。
しかも西部地区には16年ほど住んでいたはずなのに、「私はあの頃、何を見ていたんだろう」と少し苦笑い。
建物の歴史や当時の暮らしに触れながら、函館には「残す価値」を大切にしている場所がたくさんあることを改めて感じました。

展示の余韻に浸りながら、建物の外を歩いてみると……
隣にあるネギラーメンが有名な『ラーメン西園』にも惹かれましたが、残念ながらラストオーダーには間に合いませんでした😭
この日は、運動不足解消のための街歩きのつもりでした。
でも歩いてみると、出会ったのは景色だけではありません。
人の「好き」が生んだ展示に出会い、自分の思い込みに気づき、街の歴史にも触れることができました。
好きなことは、すぐに結果が出るとは限りません。
それでも、続けた「好き」は、思いがけず誰かの心を動かすことがある。
そんなことを教えてもらった一日でした。
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構造を言語化し、現場と制度をつなぐ
現在は療養中のため、無理のない範囲で地域活動やボランティアに関わりながら、日々感じたことを発信しています。
現場で感じた違和感や、制度との間にあることを、少しずつ言葉にしています。
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