よそ者だから、むしろ歓迎される場所があった|鳥取で人脈を築いた方法①
「よそ者には閉鎖的だったら、住み続けるのは難しいかなぁ」
鳥取に来る前、一番心配していたのは、ここで人とのつながりを築いていけるかどうかということでした。
いわゆる「郷に入っては郷に従え」を強要してくる地元の方がいたらどうしよう。自分のペースで生きてきたIターンのわたしに、本当に居場所はできるのだろうか——。
移住前の頭の中は、そんな不安でいっぱいでした。
今、わたしは鳥取に暮らしはじめてから年数が経ち、きちんと地元の人とのつながりを築けています。ここで得た私の学びは、コミュニティの選び方次第で、人脈はできる。それもむしろ、よそ者であることが武器になる場所が、鳥取にはあったということ。
そのひとつが、国際交流団体でした。
国際交流団体は「外に開かれた人」の集まり
きっかけは、ふとした縁でした。
英語にずっと興味があったわたしは、鳥取に来てしばらくして、地域の国際交流団体に顔を出すようになりました。
行ってみると、想像していた「地元のサークル」的な雰囲気とは、少し違いました。
集まっているのは、外国から来た人たち。外国語が堪能な人たち。そして、外国の文化や言語に純粋な興味を持つ人たち。
共通しているのは、「外の世界に対して開かれている」ということでした。
生まれた土地にずっといる人というよりも、どこかから移動してきた人、あるいは「外」に向いている人が、自然と集まってくる場所。だから「郷に入っては郷に従え」の空気はほとんど感じられない。
固執しない。押しつけない。知的好奇心が軸にある。
鳥取の田舎の中でも、こういうコミュニティが存在するんだと気づいたとき、正直ちょっと驚きました。
(移住の心の準備ついては、こちらもご覧ください)
よそ者が「当たり前」の場所
国際交流団体のおもしろいところは、「よそから来た」ことがデフォルトになっているところです。
外国人のメンバーは、任期が終われば国に帰ります。研究者、語学教師、国際機関のスタッフ——肩書きも出身国も違う人たちが、入れ替わりながら参加します。
だから「新しく来た人」がいることが、この場では普通の状態なんです。
わたしのような地方Iターン者でも、「よそから来た」というラベルが、特別なものとして扱われない。むしろ、多様な背景を持つ人が新しく来ることを、ウェルカムとして受け取る文化がある。
「どこから来たんですか?」「なんで鳥取に?」
その問いには、排除の匂いがしませんでした。純粋な好奇心として受け取れた。
それだけで、ずいぶん息がしやすかった。
「Iターン×英語好き」が思わぬ武器になった
わたしの場合、鳥取に来る前から英語に関心がありました。
もともと英語がネイティブ並みに話せたわけじゃない。でも外国語に対してポジティブな気持ちを持っていたし、外国人の方と関わることへの抵抗感は薄かった。
国際交流団体に顔を出す中で、その「英語好き」が思わぬ形で役に立ち始めました。
外国語ボランティアとして、地域行事や県主催の国際交流事業に関わる機会が出てきたんです。
鳥取県では、県レベルの国際交流事業が定期的に行われています。通訳・翻訳のサポート、外国人との交流プログラムの運営、地域案内のガイド。動ける人材を求めている場が、地方にはある。
「でも実際、鳥取に外国人なんて来るの?」と思う方もいるかもしれません。
実は、鳥取を訪れる外国人は近年、急速に増えています。こちらの新聞記事によれば、観光庁の宿泊旅行統計調査(2026年3月)において、鳥取県内の外国人延べ宿泊者数は前年同期比78.5%増。伸び率は2カ月連続で全国1位という数字でした。米子鬼太郎空港から就航した米子―ソウル便・米子―台北便が好調で、アジアからの観光客が一気に増えています。
「鳥取は地方だから外国人に縁がない」ということは、まったくありません。
都市部なら「英語ができる人材が多すぎて、自分の出番がない」という状況もあるかもしれません。でも地方では、動ける人の絶対数が少ない。だから重宝される。
少し英語に関心がある、少し外国文化が好き、というだけで、わたしにも出番をいただけたことは本当にありがたいことです。
「地方での自分の価値」を実感したのは、このときが初めてだったかもしれません。
Iターンであることも、移住前に別の場所で積んだ経験も、すべてがここでは「個性」として扱われました。よそ者だから、面白い。そういう見方を、初めて実感として受け取れた気がします。
ロールモデルって、こうして生まれるのかもしれない
それから数年が経ちました。
気づけばわたしは今、鳥取に後から来たIターン者の「先輩」になっていました。
「どうやって鳥取に馴染んだんですか?」
「人間関係、どこから作りましたか?」
そう聞かれることが増えました。
かつてのわたしと同じ不安を、今は別の誰かが抱えている。その実感が、ひしひしと伝わってきます。
わたし自身はロールモデルになろうと思っていたわけじゃない。ただ、国際交流団体に飛び込んで、英語好きという個性を発揮して、少しずつ顔を知ってもらっていった。その積み重ねが、気づけばそういう立場を作っていました。
ロールモデルって、こうして自然に生まれるものなのかもしれない。
それは移住してきた自分への、一番の驚きでした。
コミュニティは選べる
地域には、さまざまなコミュニティがあります。
地元のつながりを大切にするコミュニティもあれば、よそ者に対して少し閉じているところも、正直あります。すべてが開かれているわけじゃない。
でも、開かれているコミュニティも、確かに存在します。
国際交流団体は、わたしにとってその入口でした。
よそ者であることが「弱点」ではなく「個性」として扱われる場所。知的好奇心でつながれる場所。そして、縁が縁を呼ぶように、気づいたら深く根が張っていた場所。
田舎の中にも、そういう場所はある。
鳥取で、よそ者であるわたしが、その経験から言えることです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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弱点ではなく個性。これも視点を変えるということですね♪
芝生広場「グリーンフィールド」を作ってくださったのも、ニュージーランド出身の方でした!
宇宙産業で国際交流なんて時代も来るかもしれません。
