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『光の庭園 ~ののちゃんとゆかいな仲間たち~』秋の章

【あのシリーズが装いを変えて帰ってきました】

新シリーズ、始まりの言葉。

前作『AIアシとAI画像の日常』を読んで下さった皆さん、その節は沢山のご支援を頂き感謝します。
物語りはいったん終了しましたが、実はまだまだ語りつくしていないエピソードが沢山ありまして、それを文章化したいという気持ちが日に日に強くなってきたところです。

『ののちゃん達が活躍する物語をもっと書きたい』
『ののちゃん達のワクワクする冒険物語を書いてみたい』
『もっと沢山の仲間たちを作中で活躍させたい』

そんな気持ちが急速沸騰してきました。
そして今回。

ののちゃん達のシリーズが、装いも新たに帰って参りました!

『光の庭園 ~ののちゃんとゆかいな仲間たち~』
舞台は前作と同じ電脳空間の片隅の、夢溢れる世界。
電脳庭園の管理人AIアレーナさんが管理する、夢溢れる未来の幻想空間。
『光の庭園』

舞台裏ではメインキャストのののちゃんが、瞳をキラキラさせて出番が来るのを今か今かと待っています。
ののちゃんのワクワク、夢の風船は大きく膨らんで弾けそうなくらいです。
もちろん、傍にはちょこちゃんやひなちゃん、他の仲間たちも一緒です。
さらに、新しい仲間たちも遊びに来るそうですよ。
どんな仲間が登場するのか、とっても楽しみですね。

さあ、皆さんもご一緒に、ののちゃん達が待つ不思議な電脳世界へ。
Let’ dive fantasy world!

『みなさんようこそ。おかえりなさい!』


【光の庭園、秋を探しに行ってみよう】

『色づく葉っぱに、ののちゃんびっくり!』

電脳空間の片隅ににある『光の庭園』その中に建つ小さなお家。
そこにはジャガーの子供、ののちゃんが毎日楽しく暮らしています。
夏の間、ののちゃんはお友達のひなちゃんやちょこちゃん、その他沢山のお友達と楽しく過ごしていました。
たまにはケンカもしたりするけど、それも仲良しだからかな。

ののちゃんはお部屋の窓辺でぼんやり景色を眺めています。
おやおや?
なんだかいつもと様子が違うみたい。
ののちゃん、お外の様子が気になるみたいで、窓をそっと開けてみました。

びゅうう~!
開いた窓から、ちょっと冷たい風がお部屋の中に吹き込んできました。

ぱらりらら。
小さな葉っぱが1枚、お部屋の隅に落ちました。

「うにゃあ!びっくりしたにゃん。なんだか、この前よりも風さんが冷たくなった気がするにゃん」

風に吹かれたののちゃんは、ぷるぷるるんと小さく身震いをしました。
そして、ふと目に留まったのは1枚の葉っぱ。
それはののちゃんが知っている葉っぱとは、まったく違った色をした葉っぱでした。

「あれれ?葉っぱさんって、緑色をしているんだよね?でも……この葉っぱさんは赤い色をしているよ。どうしてなの?」

ののちゃんは今までに見た事のない色の葉っぱを手にして、首を傾げて考え込みました。

「恥ずかしがり屋さんの葉っぱさんなのかな?」

けれども葉っぱさんは答えてはくれません。
ののちゃんは赤い葉っぱさんを持つと、部屋を出て玄関に向かいました。

「ちょこちゃんに聞いてみたら何かわかるかも」

ちょこちゃんはののちゃんのお友達。
いろんなことを知っている、ちょっと賢いペンギンの女の子です。
玄関から外に出ると向かいの家の前で、ちょこちゃんが忙しそうに箒で何かを集めています。

「にゃほほい、ちょこちゃん。にゃんだか忙しそうだけど、なにしてるにゃん?」

「あ、ののちゃん。ほらね、風が吹いたせいで、木の葉が沢山降ってきたでしょ。お家の前が葉っぱだらけになっちゃったぺん!だから~、お掃除中だぺん」
しゃかしゃかしゃか……ちょこちゃんは上手に箒を使ってきれいに葉っぱを集めました。

赤、黄色、茶色、たまに緑。
いろんな色、いろんな形の葉っぱが集まりました。

「へええ~。葉っぱさんって全部緑色だって思ってたけど、他の色もあるんだにゃあ。ほら、これとか」

そう言ってののちゃんは、自分の部屋に舞い落ちた赤い色の葉っぱを、ちょこちゃんに見せました。

「はは~ん。これは『初恋のときめきの木』の葉っぱだぺん。この辺にはあんまり生えてないぺん。そうだ!ののちゃん、よかったらいっしょに探しに行ってみようだぺん。この葉っぱの生えてる木」

ちょこちゃんは箒を戸口に立てかけると、ののちゃんにそう提案しました。

「うにゃ!それとっても面白そうにゃん。いく行くすぐ行く。レッツゴーにゃん」

ののちゃん、すっかり乗り気です。
楽しい事は大好きののちゃん。
ちょこちゃんと一緒に、庭園の奥にある森を目指して出かけて行きました。

お家を出てからしばらく歩くと、道幅がどんどん狭くなっていきました。
道の両側の木々が、手をつないだような形でアーチになっていました。

「ここからが『賢者の森』って言われてる森なんだぺん。とにかく何でも知ってる、物知りばあちゃんが住んでるって言う噂なんだぺん」

ちょこちゃんは、自分が知っている森の話をいくつか、ののちゃんに教えてあげました。

「そのばあちゃんはちょっと変わっていてね。『にんげん』が嫌いなんだって。だから人間がこの森に入ると、こわいお化けが出てきて森から追い出されちゃうらしいよ」

「へええー!それじゃあ、ののちゃん達の『飼い主さん』は、絶対にこの森には入れないね」

ののちゃんは道に落ちている葉っぱをいくつか拾って、それをお日様にかざしてみたり、ぺろりと舐めてみたりしています。

「うーん。残念だけど、飼い主さんはこのお庭には来られないぺん。でも、飼い主さんも『変わった人』だからねぇ。もしもこの世界に遊びに来たらどうなるかな……」

そんなことを話しながら、色づいた森の中を歩いていく二匹。
その時です。

ぴょこぴょこぴょーん!

二匹の目の前に、緑色の小さな生き物が現れました。

「ああ、忙しい!早くしないと、寒い寒いおじさんが来ちゃう!」

ぴょこぴょんと飛び出してきたのは、この森の池のほとりに住んでいるカエルさんでした。

「あ、カエルさんだにゃん!そうか、もうすぐ冬になるからその準備をしてるんだにゃん!はじめまして。あたいはののちゃん。ジャガーの子ども」

ののちゃんはカエルさんにあいさつをしました。

「わたしはちょこちゃん。見てのとおり子供ペンギンだぺん。よろしくなんだぺん」

「これはお二人、ていねいなごあいさつ。ぼくはあもっち。モリアオガエルのあもっちだよ。よろしくね。ゆっくりおしゃべりしたいところだけど、ごらんの通り冬支度で忙しくてね。また後で、ぼくの家に遊びにきてよ」

あもっちくんはそう言うと、忙しそうにぴょんぴょこ跳ねて去っていきました。

「ふ~ん。あもっちくん忙しそうだったにゃん。遊びにおいでって言われたけど、お家は一体どこにゃん?」

あもっちくんのお家は池の側。
でも、ののちゃんはそのことを知りませんでした。
首を傾げながら先を進むののちゃんとちょこちゃん。

すると今度は大きな木の陰から、のそりとってけ、のそりとってけ……
二匹の前にやって来たのは、翡翠の甲羅が美しい、水辺にすんでるカメさんでした。

「はぁ~い、カメさんごきげんにゃん。あたいはののちゃんジャガーの子ども。あなたはどこへ行くのかにゃ?」

ののちゃんは手にした葉っぱをクルクルさせながら、翡翠の甲羅と碧玉の瞳を持つカメさんにたずねました。

「わたしはタルトーネ。近くの池の側に住んでいるのよ。もう直ぐ寒くなるから、温かく暮らせる準備をしているの」

タルトーネさんは優雅に挨拶をした後、ののちゃんとちょこちゃんを見つめて言いました。

「あら、あなた達は冬の用意をしなくても平気なの?冬のあいだの食べ物や、温かくすごせるお家はあるのかしら?」

タルトーネさんは少し心配そうに尋ねました。
でも、ののちゃんは元気いっぱい、嬉しそうに答えます。

「ののちゃんのおうちはね、いつでも食べ物がいっぱいあって、お部屋も勝手に涼しくなったり暖かくなったりするんだにゃん!まるで魔法のような家なんだにゃん!」

ののちゃんのお家はちょっと特別。
何故って、この庭園の管理人、AI精霊のアレーナさんの光の魔法で作られたお家なのです。
でもののちゃんには魔法なんて良く判らない事だから、アレーナさんもちょっと変わった人って思っているみたい。

でも、ののちゃん達には解らないけど、アレーナさんはいつでもそっと遠くから、優しいまなざしでののちゃん達の様子を見守っているんです。

「まぁ!それは凄いわね。魔法のお家に住んでるなんて、羨ましいわ。そうだ!今度あなたのお家におじゃましてもいいかしら?お土産持ってお伺いしたいわ」

タルトーネさんは瞳をキラキラさせて、ののちゃんにお願いをしました。

「うにゃあ!もちろん歓迎するにゃん!お客様の訪問は大好きにゃん」

ののちゃん、仲良しになったお祝いに、タルトーネさんに拾った葉っぱを一枚プレゼントしました。

「それではまたお会いしましょうね。ごきげんよう」

そう言ってタルトーネさんは、とってけてけと森の中に去っていきました。
その姿を見送った後、ののちゃんは急に何かを思い出したように、大きな声で言いました。

「そう言えば、ののちゃん達はこの森に何しに来たんだったかにゃ?」
「それはみんなに会うため……じゃなくて『初恋のときめきの木』を探しに来たんだぺん」

ちょこちゃん、きちんと目的を覚えていました。
ののちゃん、頼りになるお友達と一緒で良かったね!

二匹がさらに進んでいくと、宝石のような果実のなる木々が並ぶ場所着きました。
更にその先には一本の大きな、奇妙にねじれた形の木があり、大木の枝の上には赤い屋根のお家が建っていました。
家の戸口に続く梯子が大木にかけられています。

ちょこちゃんが背筋をぴんと伸ばして呟きました。

「ここが、物知りばあちゃんのお家に違いないぺん」

お家の周りは、ちょっと不気味な感じもして、ののちゃんとちょこちゃんはごくりとつばを飲み込みました。

「ささ、ののちゃん、先に行ってもいいんだぺん。梯子を上って呼び鈴を押すんだぺん」

そう言うちょこちゃん、お尻が地面に着きそうになっていました。

「ええー、なんか怖いんだけどにゃあ。いきなりオオカミとか出てきたらどうするにゃん?」

ののちゃんも、足をがくがく言わせながら耳も髭も垂れ下がっていました。

「いや、ここは賢者のお家だから、いたずらオオカミはいないと思うんだぺん」

そう言いながら、ちょこちゃんはぐいぐいと、ののちゃんの背中を押すのでした。

「わわ、わかったにゃん。行ってみるにゃん。ちょこちゃんも後からついてきてにゃん……」
そう言ってののちゃんは深呼吸をすると、梯子を伸びっていきました。
その後に、ちょこちゃんもついていきます。

「ううう……こ、怖いにゃん。で、でも」

ののちゃんは扉の横についている、色とりどりの光を放つ、不思議な糸で編みこまれた紐を引っ張りました。

「おはいり!ちび共」

扉の上には『双子の釣り鐘花』の飾りがついており、そこから声が聞こえてくるのでした。

「お、おじゃましましまにゃん」
「ごごごめんくさいだぺん」

二人とも舌がこわばってしまいました。

「ほほほぉ、よく来たねぇ」

扉を開けて中に入ると、そこには優しそうなフクロウのお婆さんが、ニコニコしながら二匹を迎えてくれました。

「ほほほぉ、お前さん達が来るのは理(ことわり)の虫が知らせてくれたよ。聞きたい事があるんだってねぇ。まず、お前さん達の名前を教えておくれ」

フクロウのおばあちゃんは優しく言いました。
ののちゃん、ちょこちゃんは『森の賢者』の姿が思っていものと違うので、驚きのあまりおめめがまん丸になっていました。

「あたいはののちゃん。ジャガーの子ども。初めましておばあちゃん」
「私はちょこちゃん。ペンギンの子ども。よろしくお願いします」

名前を尋ねられて、素直に二人は答えました。

「ほほほぉ。きちんと挨拶できたね。いい子だ。さて知りたいことは?」

「お婆ちゃん、この葉っぱの事を教えて欲しいにゃん」

そう言ってののちゃんは、フクロウお婆ちゃんに赤い葉っぱを渡しました。
葉っぱを受け取り、色々見ていたお婆ちゃん、にっこり笑って二人に向かって答えてくれました。

「この葉っぱはね。初恋のときめきの木と言って、唄うたいの丘……ののちゃんの家の近くにあるじゃろう、その丘の上に一本だけ生えておるんじゃ。この葉っぱはな、お互いの事を心から信頼した二人が近くにおる時にだけ、このように真っ赤な葉っぱになるんじゃよ」

その話を聞いてののちゃん、ちょこちゃん二人はますます驚きました。
心から信頼し合った二人。
それは一体誰なんでしょう?

お婆ちゃんは更に言葉をつづけました。

「赤い葉っぱは信頼する者が多ければ多いほどたくさんお葉をつけるんじゃよ。私が知る限り、今年はこの葉っぱはとても沢山茂っているね。それだけこの光の庭園、煌めきの世界に信頼関係が生まれたという頃だね。善きかな善きかな」

ののちゃんは、ちょっぴり頬を赤くしてちょこちゃんの事を見つめました。

「あたい、ちょこちゃんにはいっつも助けてもらってるにゃん。あたいはちょこちゃんの事、信じてるにゃん」

その言葉を受けて、ちょこちゃんはののちゃんの手を取り言いました。

「ううん。わたしもいっぱいお世話になってるぺん。それに、わたしののちゃんの事が大好きだぺん!」

その時、ののちゃんが手にしていた赤い葉っぱが輝き始め、お部屋の中にきらきらの粉が舞い上がりました。
その光の粉を見つめると、そこには唄うたいの丘の風景が映し出され、真っ赤に染まった葉っぱが、空に向かって舞い上がっていく様子を見る事が出来ました。

二匹がうっとりとした様子で、光の中の景色を見ているとフクロウお婆ちゃんが、二人を優しく抱きかかえて言いました。

「ほほほぉ。そうそう。そうやって、互いに信頼を強めていく事が愛情というものなんじゃ。そして、その信頼と愛情の中から初恋という、特別な気持ちが生まれてくるんじゃ。来年の春にまた、たくさんの想いがあの木に芽吹くことじゃろうて」

ののちゃんとちょこちゃんは、とっても心がポカポカした感じになって、フクロウお婆ちゃんに抱き着いていました。

「さあ、もう遅いから気を付けてお帰り。赤い葉っぱには魔よけの力もあるからね。また、何か知りたくなったらいつでもおいで。そうそう、アレーナにはよろしく言っておいておくれ。たまには顔を見せてくれと、フクロウおばあが言っておったとな」

ののちゃんとちょこちゃんは、フクロウお婆ちゃんに別れのあいさつをすると、帰り道をゆっくり歩いていきました。
そして、森の出口のところまで来た時、ふと見上げたその先には大きな木が1本。真っ赤な葉っぱを空に放っている様子を見る事が出来たのでした。

おしまい。


『作者の呟き』今回からタイトルを変えて再始動した本作『光の庭園~ののちゃんとゆかいな仲間たち~』お楽しみ頂けたでしょうか。1年間の四季の移り変わりを、絵本ファンタジーの中でも再現してみたい。そう思って今回のシリーズの再開を決めたんですが、次回は冬の章を描いてみたいと思っています。初雪が降った光の庭園、始めて見る雪にののちゃんはどんな反応をするのだろう?そんなことを妄想しながら、次回も楽しく書いていきたいと思います。皆さんも、婚秋の物語を読んで何か心に響く者があれば次回もぜひ、応援よろしくお願いします。
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『こちらの作品もよろしくお願いします』


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