「デア・クラシカー」プレビュー コンパニ・バイエルン対コバチ・ドルトムントの展望 FOKUS Bundesliga!!! #56
FCバイエルン・ミュンヘンの戦い方

今週末、日本時間では4月13日の1時30分から今季2度目の「デア・クラシカー」、FCバイエルン・ミュンヘンvsボルシア・ドルトムントの試合が行われる。両者のリーグ戦での現状は対極的だ。
ヴァンサン・コンパニ監督率いるバイエルンは、フルスロットルでシーズンを開始。新加入のオリーセが躍動し、トーマス・トゥヘル前監督に冷遇されたヨズア・キミッヒ、ダヨ・ウパメカノ、アルフォンソ・デイヴィスが復活してクラブを上位に押し上げた。
しかしここにきて怪我人が続出。チャンピオンズリーグのベスト8、インテル・ミラノとの試合に挟まれていることを考えれば、この試合にむけて陣容が十分とはいえない。
ボルシア・ドルトムントの現状

反対にドルトムントは、今季のスタートで失敗を犯した。就任時からポゼッション嗜好を口にしたヌリ・シャヒンを新監督に据えるも、プレークオリティが不足しており失速。昨季チャンピオンズリーグ決勝にまで進出したクラブがリーグ戦ですでに11敗と苦杯をなめている。
リーグ戦を客観的にみれば、より勝ち点を獲得しなければいけないのはドルトムントだろう。ヨーロッパのカップ戦の出場権獲得はもちろんだが、ドルトムントの勝ち点41まであと3ポイントの位置につけるクラブが5つあるのも気がかりだ。ドルトムントが敗北し、他クラブが勝利すればすぐに順位を奪われてしまう形となる。
予想される、両者の戦い方

今季不調のドルトムントだが、直近の2試合(マインツ戦、フライブルク戦)では2連勝を飾るなど、調子を取り戻しつつある。しかしコンパニ監督率いるバイエルンが戦い方を変える可能性は低い。理由は2つある。1つはバイエルンの陣容。FCバルセロナは素早い切り替えを武器にドルトムントから4得点を挙げて勝利したが、バイエルンであれほどのスピードで相手を切り裂けるのは、現状ザネのみだ。
もう1つはドルトムントの戦い方。FCバルセロナ戦の敗れ方を考えれば、ドルトムントが勇気を持って前線から守備をする可能性は限りなく低く、アウェーのアリアンツ・アレーナが舞台となれば尚更打って出るという選択は考えにくい。バイエルンはキミッヒを中心にビルドアップを行い、ゲームを支配しながら相手のカウンターを警戒することになるだろう。
警戒すべきドルトムントの選手

では、ドルトムント戦でバイエルンがもっとも警戒すべき相手選手は誰か。筆頭はカリム・アデイェミだろう。スプリント能力に優れた左利きのアタッカーである彼は、直近のリーグ戦で得点に絡むプレーを連発した。機動力を武器に敵を崩す動きにも長けており、快速FWマクシミリアン・バイアーとの関係性は抜群。現在のドルトムントでもっとも打開力のある選手だ。
もう1人名前を挙げるなら、ダニエル・スヴェンソン。今のバイエルンにとって、もっとも嫌なのがインターセプトされたボールを素早く縦に展開される動きだが、アデイェミと同サイドでプレーする彼はそれを狙ってくるだろう。左サイドバックでありながら、中央に入る動きで数的優位を形成できる点も特筆すべき点だ。
バイエルンにとってのキーマンは?

ではドルトムント戦で勝利するためのバイエルンのキーマンは誰か。もっとも重要なのはレロイ・ザネの存在だろう。単独での打開力でいえば、今バイエルンで1番優れている。ドルトムントがラインを押し上げた裏を狙うなら彼だろう。
引いた相手の崩しでいえば、本来ムシアラがもっとも重要な存在となる。しかし彼は負傷で欠場中。となると崩しのキーマンは、カットインする形で中央の崩しを担うであろうマイケル・オリーセということになる。ドルトムントは中盤の守備的人員が些か不足している。そこでチャンスをつくり、DFが飛び出してくるようになれば、得点を狙えるだろう。
伝統の「デア・クラシカー」

今シーズンのデア・クラシカーは、確かに首位攻防戦ではない。バイエルンと覇を競っているのはバイエル・レヴァークーゼンだ。だが、この試合の重要性が下がることはあり得ない。バイエルンと対戦する際のドルトムントほど恐ろしいチームはないのだ。リーグ戦前半のデア・クラシカーを見れば、誰もがそのことを理解できるだろう。
バイエルンがドルトムント相手に勝利してきたのは、「恐怖心」があるからだ。彼らが、自分たちに牙を突き立てるだけの能力ある選手たちを擁していると知っているからだ。もし本当にライバルでないと思っているなら、ヘーネスがわざわざ「彼らはライバルではない」などと言及する必要はない。
両クラブとも、チャンピオンズリーグ第2戦で逆転が必要な状況。この試合を制して勢いをもって来週を迎えたいはずだ。コンパニのバイエルンとコバチのドルトムント、どちらが勝利を飾ることになるのか、注目したい。
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