ヌープ(3)ある娼婦の死
◆(3)9月10日 20時51分 ある娼婦の死
「ひでえな」とライリー・グズマンが言うと「まったく」とセシリア・チェンは答えた。
セシリアはその凄惨な現場に顔をしかめていた。被害者は、娼婦。リリー・ベアズリ―。個人的に客を取っていたようだ。アパートメントには、ほかにも警察官が出入りしていて、鑑識も写真を撮っている。
悲惨な現場は、慣れっこにはなっていたが、これは酷い。
アパートメントの付近の住人が悲鳴を聞き、通報。男が逃げていったという。運悪く異常者を客に取ってしまったのだろうか。
鑑識のドナルド・メンデスも考え込んでいた。どんな事をすれば、こんな殺し方になるんだろうか。体中に傷ができていた。刃物じゃなくて、尖ったもので、刺したような……いや、違うか? それにしては、傷周りの損傷が激しいような、トゲトゲしたもので突き刺して無理やり引き抜いたような…… 拷問? でも縛られていた様子もないし、この遺体はわからない事だらけだ。
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■第1部 ノイズ
(1)石板/(2)あるひき逃げ/(3)ある娼婦の死/(4)通信障害/(5)アンティークショップ/(6)襲撃/(7)遺跡/(8)石/(9)遺跡の異変/(10)石板のメッセージ
