【第525回】 Marketing Cloud Next : アクション可能なリストフロー
Marketing Cloud Next Growth & Advanced Editions の Summer ’26 新機能リリース で、従来の「セグメントトリガーフロー」の入り口が、新たに 「オーディエンスフロー(Audience Flow)」 という名称へ変更されました。

この「オーディエンスフロー」では、フロー作成時にユースケースに応じて、従来の「セグメントフロー(Segment)」に加え、
レコードクエリフロー(Record)
リストフロー(List)
キャンペーンフロー(Campaign)
といった、さまざまなデータソースを「開始」要素から選択できるようになっています。

これにより、オーディエンス起点のフローが「オーディエンスフロー」というカテゴリへ統合され、フローの作成・管理がよりシンプルで分かりやすいものになりました。
キャンペーンメンバー向けに送信を行う「キャンペーンフロー」については、これまでもキャンペーンフローからキャンペーンメンバーをセグメントして送信することは可能でしたが、今回のアップデートにより、より直感的かつワンクリックで利用できるようになっています。

レコードクエリフローに関しては以下の記事で解説しました。
それでは今回の記事では、この中でも注目したい 「リストフロー(List)」 について解説していきます。
リストフローとは
リストフローとは、「アクション可能リスト」(Actionable List)と呼ばれる静的なリストを使って、特定の既知の集団(例:展示会でマーケティングにサインアップした人など)にすばやくリーチすることができるようになります。

これまでの Marketing Cloud Next では Data 360 への連携を待って、さらにID 解決やデータグラフの更新を待ってから送信するなど、送信するまでに多くの時間を要しましたが、今回のアクション可能リストは、CSV でリードをインポートしたら、即時に Marketing Cloud Next 送信が可能 な点が特徴的です。アドホック(使い捨て)な使い方もできますが、リストメンバーの追加や削除など管理も可能です。
アクション可能リストの作成
1. アクション可能リスト(Actionable List)の設定の導線がやや分かりずらいのですが、送信対象が「取引先責任者」なのか「リード」なのかで、そのそれぞれのオブジェクトページを開きます。今回は「リード」です。その「インポート」ボタンをクリックします。

注意:「取引先責任者」と「リード」を混ぜて、アクション可能リストを作成することはできません。
2. 「ファイルからインポート」を選択します。

3. 以下の画面から取得できる CSV テンプレートを使って、例えば、展示会でマーケティングにサインアップしたばかりの 10 名のリストを作成し、アクション可能リストに追加を有効化します。

4. アクション可能リスト(Actionable List)を新規で作成するか、既存のリストに追加するかを決めます。

5. 新規の場合は、名前を決めて先に進めます。

6. インポートを実行します。

7. インポートが完了すると、自動的にメールが飛んできます。

アクション可能リストの管理
「アクション可能リスト」タブに移動すると、作成されたリストやリストメンバーを確認することができます。


リストを手動で更新する:必要に応じて、手動で個々のメンバーを追加または削除します。
リスト管理を自動化する:フィールド値の変更など、さまざまな基準に基づいてリストメンバーを追加または削除します。リストメンバーを削除できるのは、リストの作成者のみです。
また、標準のリストにボタンを配置することで、標準リストから一件ずつリストへのレコードを追加することが可能です。

データグラフの扱い
ここで皆さんが気になるのが、コンテンツやフローで使われる「データグラフはどう扱われるのか」という点だと思います。
このリストフローでは、メールコンテンツ内にデータグラフ由来の「差し込み項目」が含まれていても、その値は参照されません。
正確には、データグラフの値は取得されず、設定済みの「デフォルト値」が表示される動作 となります。これは仮に、そのオーディエンスがデータグラフに参照可能な値を持っていたとしても「デフォルト値」になります。



一方で、フロー上の「決定」要素では、データグラフの値を利用した条件評価が可能 です。


つまり、
コンテンツ差し込みではデータグラフは利用されない
ただし、フロー条件分岐ではデータグラフは利用される
という少し不思議な挙動になります。
パーソナライズには「コンテンツ変数」を使う
但し、どうしてもコンテンツをパーソナライズさせたい場合は「コンテンツ変数」によるパーソナライズを利用してください。
Summer '26 でリリースされたこの新機能により、フローからメールメッセージ上に直接変数を渡すことが可能になります。

クイックリソースから「アクション可能リストメンバー」の属性が利用可能です。

以下の通り、「コンテンツ変数」の機能により名前が差し込まれます。

いかがでしたでしょうか。
この仕組みを利用する場合でも、メール送信には同意(Consent)レコードが必要です。そのため、同意レコードの作成が自動化されていない場合は、まず同意レコードをインポートしたうえで、アクション可能リストを作成し、そのリストを利用してフローを作成・実行する必要があります。
同意レコードが存在しない場合は、リストに対象者が含まれていてもメールは送信されませんのでご注意ください。
この点を押さえておけば、Marketing Cloud Next を利用してリードに対するメール配信をスムーズに実施できるようになります。
今回は以上です。
