「払えません」から始まった人生が変わった話|#100(第5章)
この連載も、本日で100話目(最終回)になります。
毎日更新という形で続けてきたこの連載も、自分の中で伝えたかったことを一通り書き切れましたので、本日でひとまず一区切りにしたいと思います。
この連載を始める時、自分がこれまでやってきたことを一度すべて洗い出しました。
貯金、投資信託、不動産、債券、FIRE、そして人生観。
それらを整理していく中で、自分がやってきたことを大きなテーマごとに分け、そのテーマに沿ってエピソードを洗い出していくと、だいたい80〜100話くらいになる」と思い、この連載を始めました。
最初は、本当に最後まで書き切れるのか半信半疑でした。
でも気づけば、ここまで来ていました。
第1話↗で書いた通り、私の資産形成の原点は、2002年に新卒で入社した大手信販会社での経験でした。
札幌支社の債権管理部。そこで私は、「初期督促」という仕事を担当していました。
カードの引き落としができなかったお客様へ電話をし、支払いについて相談する仕事です。
社会人1年目だった当時の私は、まだクレジットカードもほとんど使ったことがなく、ローンも組んだことがありませんでした。
正直、「お金を払う」ということを、深く考えたことがなかったのです。
そんな自分が、電話越しに何度も聞くことになった言葉。
「今月はどうしても払えません」
この言葉が、自分の人生を大きく変えました。
督促業務をしていると、本当にさまざまな人がいました。
少しルーズなだけで、連絡するとすぐに払ってくださる方もいます。でもその一方で、少額のカード請求すら払えない人もいました。
高額なローン返済に追われている人もいました。債務整理をしたあとでも、さらに苦しくなってしまう人もいました。
電話越しに聞こえてくる声は、決して他人事ではありませんでした。
むしろ、「お金は、人生を本当に苦しくすることがある」という現実を、社会人1年目で初めて知った感覚でした。
そしてその時、自分は強く思いました。
「自分は、絶対にこうなってはいけない」と。
それは、「お金持ちになりたい」という話ではありませんでした。
ただ、「お金に追われる人生にはなりたくない」と思ったのです。
そこから、自分のお金との向き合い方が変わりました。
給料を管理する。生活費を把握する。先に貯金する。仕組み化する。
最初は本当に地味なことばかりです。でも今振り返ると、あの時に「お金との距離感」を変えたことが、すべての始まりだったと思います。
そこから、毎月5万円の貯金を始めました。
個別株。投資信託。不動産。債券。
途中で何度も考え方を変えながら、少しずつ積み上げていきました。
もちろん、順風満帆だったわけではありません。
不安になったこともあります。本当にこのままでいいのか迷った時期もありました。
でも、結局一番大きかったのは、「途中で辞めなかったこと」だったと思います。
そして気づけば、資産5.8億円、家賃収入と配当収入で生活できる状態になっていました。
でも、FIREして実感したのは、「お金がすべてではない」という、かなり当たり前のことでした。
もちろん、お金は重要です。実際、お金があることで人生の選択肢はかなり増えます。
自分が本当に欲しかったのは、「お金」そのものではなく、「人生を選べる状態」だったのだと思います。
働き方。時間の使い方。誰と会うか。どこへ行くか。何を大切にするか。
それを、自分で決められる状態。それが、自分にとっての「自由」でした。
最近は、昔から好きだった「水曜どうでしょう」のイベントにも行けるようになりました。
会社員時代なら、「翌日仕事だから」「平日は難しいから」と諦めていたかもしれません。でも今は、「行きたいから行く」を選べるようになっています。
昔、札幌の平岸に住んでいた頃、HTB(テレビ局)近くへの配達が入るたびに、「ディレクターの藤村さんや嬉野さんに会えないかな」と思いながら、アルバイトでピザを運んでいた自分がいました。
そんな自分が、20年以上経って、武蔵新城でお二人と直接お話しし(第97話)↗、一緒に写真を撮っていただき、さらにはイベントで自分の資産形成について話すことになるなんて、当時は想像もしていませんでした。
人生は、本当に分からないものです。
そして最近、自分は「書くこと」そのものが好きなんだ、ということにも気づきました。
最初は、資産形成の記録を残したいだけでした。でも、100話近く書き続ける中で、自分の考えが整理されていく感覚がありました。
コメントで、さまざまな人生や価値観に触れることもできました。
気づけば、自分の中で、「書く」という行為そのものが、かなり大きな存在になっていました。
また最近は、この資産形成の連載とは別に、昔から好きだったものについての文章も書きたくなり、この連載を始めた時のように、コンセプトや企画内容を考えながら、少しずつ連載の準備を進めています。
人生の後半になって、「好きなことを後回しにしなくていい」という感覚を持てるようになったのは、自分にとってかなり大きな変化でした。
そして、ここまで100話を書いてこられたのは、間違いなく読んでくださった皆さまのおかげです。
最初の頃は、1日10PV程度でした。それでも、自分としては十分嬉しかったのを覚えています。
でも、第4章、第5章あたりからは、1日1,000PVを超える日も出てきました。
正直、最初はここまで読んでいただけるとは思っていませんでした。
コメントも、本当に励みになりました。自分一人では、ここまで続けられなかったと思います。
この連載では、投資テクニックだけではなく、「人生」や「時間」についても、かなり書いてきました。
だからもし、この記事を読んでくださった方の中に、
「少しだけ家計を見直してみようかな」
「積立投資を始めてみようかな」
「好きなことを後回しにしない人生にしたいな」
そんな風に思ってくださった方がいたなら、自分はかなり嬉しいです。
特別な才能がなくてもいい。完璧じゃなくてもいい。
人生は、途中からでも、かなり変わります。
あの時、電話越しに聞いた、
「払えません」
という言葉から始まったのが、私が資産形成をはじめた原点、お金に向き合い始めた人生のはじまりでした。
でも今は、「好きなことを後回しにしなくていい人生」になりました。
そして、その過程をここまで一緒に読んでくださった皆さまには、本当に感謝しています。
本当にありがとうございました。
2026年5月28日
ユウナ
この連載は本日で完結となります。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
今後は、「あとがき」のような形で、このアカウントもたまにゆっくり更新していけたらと思っています。
📌この100話の中で、特に印象に残っている回や、共感した内容があれば、ぜひコメントで教えていただけると嬉しいです。(コメントにはできる限りご返信させていただきます)
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▶ 100話完結から1か月。最近の近況です|#101
■運営者(ユウナ)について
このnoteでは「資産形成」をテーマに執筆をしています。以下の別アカウントでは、『水曜どうでしょう』を通して、人や人生の面白さについて考える文章を書いています。
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