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【プレビュー】第16節 北海道コンサドーレ札幌 VS RB大宮アルディージャ


前回の対戦


第2節
2026/2/14
大宮VS札幌 3-2
大宮得点: 28'サンデー、83'山本、90+5’カプリーニ
札幌得点: 3'家泉、58’スパチョーク
@NACK5スタジアム大宮
*現地観戦*

開幕直後の第2節に対戦。
第1節、ショートパスによる中央突破にこだわるビルドアップを行ったが、相手のいわきFCのプレスに全く歯が立たなかった札幌。第2節の大宮相手にも似たようにビルドアップを図ると思われたが、やり方を変えて、サイド攻撃に焦点を合わせた戦い方をしてきた。
特に左サイドのスパチョークの個人技と、パク・ミンギュのフォローでチャンスを作り出す札幌。トップ下の荒木も含め、開幕戦でスタメン落ちした選手の奮起が目についた。

札幌に2度リードを許す試合展開の中、後半から攻撃時の可変を変え、また交代選手として入った聖と茂木により札幌のサイドのスペースを攻略し、山本のヘッドで同点に追いつく。

そのまま同点終了かと思われたが、ATに中山のシュートを、松井がお尻で狙いすましたパス(?)し、最後はカプが押し込んで大宮が逆転決着した。

互いが相手のやり方を見て、次から次へと自らのやり方を変えていく、中々面白い後出しジャンケン勝負となった試合であった。


札幌の主なデータ


4位 7勝2分6敗
19得点 18失点

得点数:18位
ゴール期待値:5位
チャンスクリエイト数:14位
シュート数:18位
シュート決定率:24位
パス数:5位
ドリブル数:27位
クロス数:28位
ボール支配率:7位

失点数:26位
被ゴール期待値:30位
被シュート数:26位
被枠内シュート数:29位
タックル数:7位
インターセプト数:5位
空中戦勝利数:31位
こぼれ球奪取数:25位

*第節終了時のデータ
*順位はいい方から J2J3の40チーム中

開幕5戦を、1分4敗という最悪のスタートを切った札幌。
だがそこから川井監督が徐々に内容を向上させ、前節長野戦を含め直近5連勝と好調を維持している。順位もあれよあれよと4位まで上昇させ、3位の大宮と勝ち点差2につけている。
個人的には第7節までの札幌の試合の内、5試合を見ていて、傍目にも内容が改善しているのはわかってたんだけど、ここまで復調させてくるとは…!

基本的にパスを繋ぐポゼッションスタイルではあるため、パス数及びボール支配率は高め。ドリブルとクロスが少ないのはちょっと意外だった。
チャンスクリエイト数(14位)のわりに、ゴール期待値(5位)が高いのはなんでなんだろ?

得失点差は+1だが、失点数・被ゴール期待値・被シュート数・被枠内シュート数はいずれも26-30位と、守備スタッツはあまりよくはない感じ。
ただタックルとインターセプトが多く、中盤の網は機能している感じかな?



前節の札幌 やりかた (VS AC長野パルセイロ戦)


基本陣形

陣形は大宮と同じ4-2-3-1
札幌も前々節のFC岐阜戦からターンオーバーを実施し、FW大森以外10人が交代している。ただ、今までの札幌の試合を見ても、この長野戦のメンバーの方が主力スタメンと思われる。

ただし怪我人も何人か出ており、前回対戦時に躍動していたSHスパチョーク、FWマリオ・セルジオ、左足の魔術師DF福森などが現在離脱中とのこと。
シーズン途中、1トップの人選に困っていたように見受けられたが、バカヨコが怪我から帰ってきたのと、大森がハマってくれたってので、現状大きな問題はなさそう。181 cmの大森は体が強く、相手を背負ってのレイオフのみならず、結構裏抜けもやれるストライカー。長野戦の直近3試合で連続ゴール中とのこと。

人材豊かな札幌の2列目の中でも、やはりトップ下の荒野が札幌のキーマンかと。ピッチを広く動き回ったり落ちてボールを受けたり、札幌の攻撃の潤滑油的存在。昨年のH札幌戦でも、後半から荒野が入ってきて札幌の攻撃が活性化してたってか…。
試合ごとにSHの人選は結構変わっているんだけど、この試合では強烈なプレスが記憶に新しい長谷川と、久しぶりのスタメンの田中宏が抜擢されていた。

SBにはどちらも効果的な持ち上がりと、正確なクロスを持ち合わせたパク・ミンギュと高尾。後述の通り、今日はビルドアップ時にパクが後ろに残る右肩上がりだったんだけど、それでも機を見て一気に左サイドを駆け上がったり、前線をうまく補佐するパクの献身性は流石だった。

CBは家泉と西野。特に家泉は空中戦にも裏抜け対応にも強く、札幌ゴール前の高い壁となる。家泉はセットプレーのターゲットとしてもチームの第一選択で、ここまで4得点と今シーズンの札幌の大きな得点源にもなっている。なんか札幌のハイライトを見ると、いつも家泉が活躍している印象。

GKには田川。カターレ富山から移籍(正確にはマリノスからレンタル)してきて、シーズン当初は足元の技術を活かして積極的にビルドアップに関わっていたが、この長野戦ではあまりビルド参加はしていなかった。チーム戦術を多少変えてきたのかな?



右肩上がりのビルド

この試合、ビルドアップ時によく見られたのが、左SBパクを残して右SB高尾を上がらせるこんな形。前半は極力後ろに3枚残してカウンターなどに備えるようなビルドアップをしていた。
上がっていった右SB高尾はサイドに張るだけでなく、内側にも入ってったり、前の田中とレーンの内外のポジションチェンジをすることも多かった。
またこの時、ボランチの片方がアンカーみたいに最終ラインのビルドを補佐しに行く感じ。トップ下の荒野は相変わらず変幻自在に動いて、ボールをよく引き出していた。

試合開始序盤はこの形でのビルドアップが多く、中盤を過ぎた辺りから基本陣形の4-2-3-1ビルドが増えていった印象。

また終盤DMFに川原を入れてからは、川原をアンカーにした4-1-3-2ビルドなんてのもやっていた。
川原のアンカー化に関しては、以前見たヴァンフォーレ甲府戦ジュビロ磐田戦なんかでもやってたんで、とにかく札幌は色んなビルドアップを持っているって感じ。

そんな札幌の今日の試合の狙いは、長野の左SB裏。大森・田中・荒野の動き出しで長野の左SBを前や横に釣り出し、その空けたスペースに別の選手を走り込ませ、そこにロングボールを放っていた
また、最終ラインでの横パス交換で相手を引き込んでおいてからの疑似カウンターでも、同じくSB裏を狙うロングボールを有効活用していた。

右肩上がりのビルドも、この左SB裏を突く狙いのためだったんじゃあないかな?


ハイプレス時

首尾に関してはミドルブロックが基本であるが、ハイプレス時は荒野・大森・田中の三人が最前線になる4-3-3。前線の3枚で4-4-2の長野の2CBに数的優位性で規制をかける狙い。真ん中の3はボールサイドに寄る感じ。
今日の長野に対しミドルブロックは有効で、特に前半は長野の前進を完璧にシャットアウトしていた。




前節の札幌 試合展開 (VS AC長野パルセイロ戦)


前半は圧倒的な札幌ペース
先述の通り、長野の左SB裏を利用してバンバンチャンスを作り出す。序盤はどんどんこのSB裏にボールを放り込むやり方をしていた。

そして徐々にロングボール主体から、4-2-3-1による後ろからのショートパスによるビルドアップにシフトチェンジ。今日の長野に対しビルドアップも有効で、横幅を大きく使ったビルドアップにより、長野の4-4-2ブロックのズレを作り、ドンドン前へと前進していく。

守備においてもミドルブロックの網で長野の前進を許さない。(長野は左SB残しの3バック可変ビルドアップなんてのもやってた?)
たまに2トップに入ってくる縦パスに対しても、家泉と西野の両CBが相手に体を強く当てて自由を許さず都度対処。長野はちょっとFWが孤立してしまっていた印象。

そんなで一方的にボールを握って押し込んでいた札幌。40分にはパス回しで長野のブロックのズレを誘発し、高尾が右からアーリーを入れると、これを中央で荒野がドンピシャヘッドで先制点を挙げる。

前半のシュート数は「札幌: 10 VS 長野: 0」支配率は70%と、まさに札幌が圧倒した内容であった。


後半も基本的には札幌がボールを握ってビルドアップから押し込む展開に。ただ何本もシュートを撃つも、ゴールには繋がらない。

前半と比較して、長野もサイドから攻撃ができるようにはなっていたが、クロスを上げても中々中央で合わせられない。

札幌は64分、堀米→田中克の交代。田中克がボランチに。73分には長谷川・大森・荒野→サフォ・バカヨコ・川原の交代。川原が攻撃時アンカー化するDMFに入り、トップのバカヨコの下の2列目は左から、田中宏・田中克・サフォの並びに。
(札幌は田中と堀米が2人ずついて、いつもどっちがどっちだったっけってなる…)

長野も前線に長身の大崎を入れ、彼のポスト&ヘッドで惜しいシーンを作るもゴールが遠い。

札幌は最後に木戸→ティラパットの交代で、4-4-2 (4-1-3-2)のようにして逃げ切りを図る。

84分には中盤でサフォのボール奪取からのカウンターで、ティラパットがペナ内を縦突破。折り返しをバカヨコが決めて、交代選手3人で貴重な追加点をあげ、最終的に2-0で札幌が勝利した。

これで札幌は5連勝


試合通してのシュート数は「札幌: 17 VS 長野: 6」支配率は62%ゴール期待値は「札幌: 1.40 VS 長野: 0.19」という、今の札幌の強さが際立ったような内容の試合だった。



大宮 展望

前節、仇敵いわきFCに対し、相手のお株を奪うプレスなど、素晴らしい内容で勝利した大宮。あのいわきに勝った事で、自分達のやりたいサッカーのベクトルへの信頼も強くなったと思えるような試合であった。

そして今節の相手は、今5連勝中と波に乗り、勝ち点2差に詰めている4位の札幌。
裏で甲府Vsいわきの首位攻防戦が行われているため、結果次第では首位に立つ事もできる大事な試合。勿論負ければ札幌に順位を入れ替われるという意味でも、大事な試合である。

そしてGW連戦の最終戦という事で、いわき戦からターンオーバーで、またメンバーが変わる可能性が高いと思われ。
特に福島ユナイテッド戦いわき戦で連続スタメンとなった、泉とカプの先発は難しいかな…。大宮の大きな得点源のみならず、中盤の組み立てにおいての貢献が大き過ぎる二人がいなくなるのは素直に痛い。代わりと言っては何だけど、トップ下に入るであろう山本の躍動に大期待!
SHには甲府戦の神田&松井が入るか、それとも…。

ボランチ&DFラインも福島戦のメンバーが占めるのかな?
札幌は長野戦の序盤、徹底的にSB裏をついてきてたんで、大宮がやられがちなSB裏に対する対策は練っておいてほしいところ。

対する札幌もターンオーバーはある程度してくるはずなんで、前々節のFC岐阜戦のメンバーが主流になってくるのかな?
ちなみに前々節の大宮・札幌それぞれのメンバーは下のような感じ。

前々節の大宮スタメン
前々節の札幌スタメン



札幌は基本的に後ろから繋いでくるとは思うんだけど、それと同じくらいサイド攻撃が得意なチーム。ショートパスとロングパスをどれくらいの塩梅で使い分けてくるかはわからないけど、札幌の土俵に無理矢理上がらずに前から狩っていってほしいっすね。

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