見出し画像

【プレビュー】第38節 レノファ山口 VS RB大宮アルディージャ


前回の対戦

第4節
2025/3/8
大宮 VS 山口 2-1
50:横山 53:小島 79:シルバ
@NACK5スタジアム
*現地観戦*

開幕3連勝を飾った大宮が、ホームで山口を迎え撃った一戦。
ロングボールで早めにFWに当ててくる山口に対し、豊川とシルバで相手を迎撃し、小島と健勇の左サイドでビルドアップして攻撃して行く大宮。

優位に試合を進めていた大宮だったが、山口のアバウトなロングボールに対し、吏音をうまく出し抜いたFW有田がボールキープし、最後は中央の横山が決めて先制を許される。

しかし高い位置で奪ってからの綺麗なポジトラカウンターから、小島が決めてすぐさま同点に(*個人的前半戦ベストゴール!)
そしてCKからシルバがこぼれ球を押し込んで逆転。

山口のロングボールに最後まで手こずるも、最後まで守りきり、2-1で勝利。大宮は開幕四連勝を果たした試合だった。


山口の主なデータ

19位 6勝15分16敗
33得点 45失点

得点数:18位
ゴール期待値:8位
チャンスクリエイト数:16位
シュート数:11位
シュート決定率:20位
パス数:17位
ボール支配率:15位
スルーパス数:19位
空中戦勝利数:4位
クロス数:3位
ドリブル数:4位

失点数:11位
被ゴール期待値:11位
被シュート数:10位
ブロック数:6位
インターセプト数:17位
1VS1勝利数:8位
こぼれ球奪取数:7位
*順位はいい方から

最終戦を残し、現在19位と降格圏に沈む山口。
しかし最終戦の大宮に勝てば、17位ロアッソ熊本、18位カターレ富山の結果次第では残留する目も残っている状況。そのため、最終戦は是が非でも勝ちに来る事が予想される。

順位は19位ながら、失点数は平均並(11位)と、守備はそこまで悪くない。

一方で得点数は伸び悩み(18位)、1点/試合取れていなく、得点力不足は否めない。ゴール期待値やシュート数の値に対し、得点数が下振れてしまっているのは、やはりシュート決定率の悪さ(20位)が足を引っ張ってしまっている。

山口はショートパスで繋ぐのではなく、ロングボールを多用する攻め方が特徴。そのためパス数、及びボール支配率は低め。ロングボールを多用するため、必然、空中戦勝利数とこぼれ球奪取数が多くなる。

もう一つの特徴はクロスの多さ
ロングボールでFWに当ててこぼれ球を奪取し、サイドに広げてクロスまで持ってき、中央でFWが合わせる形が得意。
そしてこのクロス戦術を担っているのが、WBのオカニー(岡庭)。大宮時代も右サイドからバンバンアーリークロスを上げてくれていたけど、山口では左サイドからクロスを上げまくっている。現在J2で個人2位のクロス数を誇り、リーグを代表するクロッサーに!

*ちなみにクロス数1位はジュビロ磐田のクルークス。今夏マリノスに引き抜かれて、J2では半分くらいの出場試合数なのに、今だに1位って。。。

チームとして、あとはドリブルが多い。あまりチームのやり方的にも印象がなかったので、これは意外なデータ。ちなみに山口でドリブルが1番多かったのは、リーグ10位のオカニーだった。オカニーは縦突破ドリブルが鋭いんだよなー。

オカニーはクロスとドリブルからチャンスを作りまくり、チャンスクリエイト数はリーグ5位という事で、山口で活躍しているのが本当に嬉しい♪



前節の山口のやり方 (VS いわきFC)


山口 陣形

陣形は3-1-4-2
前回対戦では4-4-2であったが、現在は3バックになっている。調べたら、6月の監督交代から3バックを採用してるっぽい。
また前回対戦時のスタメンで残ってるのは、マルスマン、オカニー、松田、有田の4人だけで、ガラッとメンバーが変わった印象。

トップの有田は185 cmと長身で、山口のロングボール戦術において、前線のターゲットとなる役割。コンビを組む河野も177 cmはあるが、ロングボールを競るのは殆どが有田であった。

CB3人はいずれも180 cm超えで空中戦も強い。特に松田は190 cmを誇る。

ビルドアップ時に可変はあまりせず、基本的にこの形のまま攻めてくる感じ。
ただ山口は基本的に後ろから繋いでくることはなく、GKやCBからロングボールを有田目がけて放り込んでくる
上でも書いたけど、有田の競ったボールをFW河野と2IHで回収し、サイドに預けてオカニーや小澤にクロスを上げさせ、もう一度中央でFWが競ってゴールに迫るのが基本的な山口の攻め方。

山口の陣形の意図としては、アンカー置いてビルドアップを安定化させたいというか、中盤の高い位置にIHを2枚置いて、こぼれ球を拾いたいってことなのかな?



前節の山口 (VS いわきFC) 試合展開

しかしこの試合の前半、山口の狙いはうまく行かない。

対するはいわきFCということで、こちらも後ろからのビルドアップよりか、ロングボールで前線に当ててから、サイドに送ってクロスで攻める、山口と同じベクトルの攻め方をしてくる相手。

お互いの攻めの狙いがわかっているため、いわきはロングボールを競るFW有田に対し、屈強なCB堂鼻 (大宮も苦労させられた…)を当てて、制空権を握らせない。
たとえ有田がロングボールを落とせても、セカンドボール争いに抜群の強さを誇るいわきの中盤に、いいように回収されてしまう。特に前半は山口の最終ラインと前線の距離が間延びしていて、ロングボール回収部隊が有田の近くに陣取れず、セカンドボール争いにいわきに負けまくってしまっていた。

また山口のストロングであるWBも、対面するWBのマンマークによって徹底封鎖。そのため山口はクロスを上げるまでも行けない感じ。

ということで山口は前半全く得点の匂いはせず、シュートは1本のみに終わる。
ちょっとこのまま有田へのロングボール一辺倒のやり方だと、厳しいだろうなーって印象の前半だった。
IHの山本はテクニックがあり、彼がボールを持って1枚剥がせればチャンスになってた。


一方の前半の山口の守備。
こちらもいわきの攻めの方はわかっていて、サイドはWBでケアし、いわきにクロスを絶対上げさせない感じ。
だので、互いにサイドを絶対やらせない対決みたいな試合に。

ただ、いわきは高い位置でスローイングを獲得するようにし、五十嵐の強力ロングスローからゴール前に迫ったり、石渡が前に上がる3-4-3可変(詳しくは大宮戦の観戦記で)で山口を押し込むが、山口もラインを下げて中央を固めて、シュートまでは持ってかせない。

ということで前半は0-0で終了。
支配率は「いわき:51% VS 山口:49%」ってことだったけど、ロングボールを互いにヘディングで打ち返し合う応酬が多く、「いわき:40% VS 山口:40% VS 空中:20%」みたいな印象の前半だった。


後半開始から、前半攻撃面でいいところがなかった山口は、FWの河野に代えて高さのある古川(180 cm)を投入。前線で起点をもう一つ作る。

またいわきにやられていたセカンドボール争いにも手を加える。
攻撃時のWBの高さを上げていわきのWBを下げさせると共に、中盤にスペースを作り、こぼれ球を拾いやすく修正

また攻撃時、その上がっていたWBがボールを貰いに下がる事で、マンマークのいわきのWBを引き連れて作ったサイドのスペースに、IHを走らせて起点を作らせるって狙いも見せてきた。

とのことで後半からセカンドボール回収も増え、また、サイドも攻略できるようになり、オカニーのアーリークロスも増えていき、前半とは打って変わって山口のペースに。
ただ、ゴール前までは行ける山口であったが、決定的なシュートまではほとんど行けない。57分のオカニーのクロスからの古川の打点の高いヘディングシュートが最大の決定機だったが、ここも決めきれなかった。

試合はそのまま最後まで得点が動かず、0-0のスコアレスドローで試合終了。

シュート数「いわき:9 VS 山口: 4」、ゴール期待値「いわき: 0.76 VS 山口:0.26」という事で、後半ペースを握った山口だったが、シュートやチャンスまで繋げることができなかった。

無得点だった一方で、無類の攻撃力を誇るいわきを無失点に押さえきった守備は最後までほころびを見せなかった。特に後半開始~後半中盤まではいわきに全くチャンスを作らせていなかった。

あとこの試合を表すデータとしては、ボール奪取数が「いわき: 65 VS 山口: 69」っていうちょっと見たこと無いぐらいおかしい数字に(普通は25~35くらい?)。
互いにロングボールを撃ちまくって、セカンドボール争いでボールホルダーが行き来する試合だった事が読み取れる。




大宮展望

前節、徳島ヴォルティスに敗れた事で、自動昇格権が完全に消滅し、順位は5位に後退。
最終節、山口戦に負けて、裏で仙台と磐田が共に勝った場合のみ、POに進めなくなる状況である (*それ以外の結果だと、得失点差的にPO進出できる)。

同点でもPOには(ほぼ)行けるため、試合展開によっては負けない戦い方を選ぶ、冷静なマネジメントも必要となってくる。
ただやはり、POを有利に戦うためにも、なんとしても勝利して、一つでも上の順位でPOに備えたい。

一方の山口が残留するためには、大宮戦での勝利が絶対条件。その上で、ロアッソ熊本が負けて、更にカターレ富山が引き分けか負ける事が必要な状況。得失点差的に、大量得点が必要なわけでなく、1点差の勝利でもいいのは山口にとっては不幸中の幸い。
ただ自力で残留を決められない立場なのは、中々に苦しい。

大宮としては、山口がガチガチに守ってくるよりも、勝つためにある程度前掛かりにきてくれた方が戦いやすいのかなとも思われる。

山口はここ5試合、先発メンバーを変えてきてないので、大宮戦でもスタメンは変わらず、やり方も大きく変えてこないかと思われる。というかむしろ、大宮のハイプレス&ショートカウンターを嫌って、ロングボールをより第一選択として戦ってくるハズ。

山口の攻撃の起点となるのは、やはりロングボールのターゲットとなる有田
対峙するのは累積明けの吏音となるので、空中戦で負けたくはないところ。吏音が勝てれば、セカンドボール争いでも優位に立てるはず。
ブラウブリッツ秋田戦みたいに、セカンドボール争いのところで密集&狩りを成功させてほしい。

山口のストロングである左WBオカニーに対峙するのは、右SBの関口。オカニーは縦突破も得意だけど、抜ききる前に切り替えして、アーリークロスを積極的に撃ってくるため、両方を頭に入れつつ対応し、特に右足からのクロスは上げさせたくない。

山口のCBはいずれも180 cm以上で空中戦も強く、球際も強い(いわき戦では左CBの磯谷のブロックがチームを何度も救ってた)。ラインはある程度低めなので、裏抜け狙いよりか、ラッソや健勇で押し込んで行くことも有効そう。だけど、まずはサンデーから入ってくるかな。

大宮は攻撃時、徳島戦の3-4-2-1ではなく、3-4-1-2で来るんじゃあないかな?中盤で優位性を作りつつ、2トップでCBとWBの間を突っついていってほしい。

とにかくPOを優位に戦うためにも、最終戦に勝って、一つでも順位を上げていきたい、大事な一戦。
RB大宮アルディージャの2025年シーズンを終わらせてはいけないっ!


いいなと思ったら応援しよう!