新築住宅が減る時代に、外構屋はどう会社を続けていくのか|私が考える5つのこと
新築住宅が減っている。
その話を聞くと、
「これから外構工事の仕事も減っていくのではないか」
と不安に感じる方もいると思います。
確かに、
新築住宅の数が減れば、
外構の仕事にも影響はあります。
ですが、
外構の仕事がなくなるわけではありません。
私が考えているのは、
外構をやめることではありません。
外構を続けながら、
市場が変わっても会社を守れる準備をしておくことです。
今回は、
新築住宅の減少によって外構業界に何が起きるのか。
そして、
これから外構会社を続けていくために、
何を考えておく必要があるのか。
私自身の経験をもとに、
5つに分けてお話しします。
1つ目 新築住宅は、本当に減っているのか
国土交通省が発表した建築着工統計によると、
2025年の新設住宅着工戸数は、
74万667戸でした。
前年と比べて6.5%減少し、
3年連続の減少となっています。
外構工事との関係が深い持家は、
20万1,285戸。
こちらも前年から7.7%減少し、
4年連続の減少となりました。
月ごとの数字には増減があります。
地域によっても状況は違います。
しかし、
新築住宅全体の数が以前より減っていることは、
外構会社も無視できない流れだと思います。
住宅が一棟建てば、
そこには外構工事が生まれます。
反対に、
建てられる住宅の数が減れば、
外構が生まれる機会も少なくなります。
一つの工事を、
これまで以上に多くの会社で取り合う可能性もあります。
一方で、
住宅リフォーム市場は、
2025年に約7兆5,119億円。
2026年には約7.7兆円になると予測されています。
ただし、
この数字は外構だけではありません。
増改築や設備修繕、
家具・インテリアなどを含む、
住宅リフォーム市場全体の数字です。
また、
市場規模が増えているからといって、
工事件数や施工会社の利益も、
同じように増えているとは限りません。
資材費や人件費が上がり、
一件当たりの工事金額が大きくなったことも、
市場規模が増えている理由の一つです。
市場の金額だけを見て、
「リフォームなら簡単に仕事が増える」
と考えるべきではないと思っています。
大切なのは、
新築とリフォーム、
それぞれの市場で何が起きているのかを知り、
自社がどのような準備をするのかを考えることです。
参考:
矢野経済研究所「住宅リフォーム市場に関する調査(2026年)」
2つ目 新築外構の仕事がなくなるわけではない
新築住宅が減っているからといって、
新築外構から離れる必要はありません。
新築住宅が建つ以上、
外構工事は必要です。
ハウスメーカーや工務店との関係。
これまで積み重ねてきた施工実績。
現場で得てきた信用。
それらは、
これからも会社にとって大切な財産です。
任された現場を丁寧に納める。
工期を守る。
現場をきれいにする。
問題が起きたときには、
逃げずに対応する。
そうした積み重ねの重要性は、
市場が変わっても変わりません。
ただし、
新築住宅の数が減れば、
元請会社からいただく仕事量が減る可能性はあります。
外構予算が抑えられることもあります。
仕事を取りたい会社が増え、
価格競争が強くなることも考えられます。
そのとき、
仕事を確保するために、
利益が残らない金額まで値下げをしてしまえば、
会社は少しずつ苦しくなります。
新築外構は、
これからも大切にする。
しかし、
新築外構だけで会社の予定を埋め続けられることを、
当たり前だとは考えない。
その両方の視点が必要だと思っています。
3つ目 私がリフォーム外構に先に目を向けた理由
私がリフォーム外構を大切にしているのは、
新築住宅が減っているという話を聞いてからではありません。
外構工事を会社の仕事として始める段階から、
リフォーム外構に目を向けていました。
外構会社として仕事を増やしていくためには、
施工できることだけでなく、
「何を得意とする会社なのか」
を知ってもらう必要があります。
新築外構を行う会社が多い中で、
リフォーム外構に力を入れる会社の方が、
特徴を出しやすい。
外構で困っている方にも、
見つけてもらいやすいのではないか。
私は、そう考えました。
住宅は、
建てたら終わりではありません。
住み続ける中で、
家族構成や暮らし方は変わります。
車が増えれば、
駐車場を広げたいという相談が生まれます。
年齢を重ねれば、
階段を減らしたり、
手すりを付けたりする必要も出てきます。
古くなったブロック塀やフェンスを、
安全のために直す工事もあります。
庭の手入れが難しくなり、
管理しやすい外構へ変えたいという方もいます。
新築住宅の数が減っても、
すでに建っている住宅がなくなるわけではありません。
住宅が使われ続ける限り、
外構を直したり、
暮らしに合わせてつくり変えたりする仕事は生まれます。
そのため、
外構工事を始めた初期から、
既存の構造物を撤去するための道具も用意していました。
コンクリートやブロックを壊すための電動ハツリ機。
コンクリートを切断するためのエンジンカッター。
庭木を伐採するためのチェーンソー。
新しく外構をつくるための道具だけでなく、
今ある外構を壊し、
つくり変えるための道具も必要だと考えていたからです。
さらに、
リフォーム外構では、
既存のブロックやコンクリート、
フェンスやカーポートなどを撤去することがあります。
工事で発生した廃材を、
適正に運搬し、
処理できる体制も必要です。
そこで、
産業廃棄物収集運搬の許可も取得しました。
もちろん、
道具をそろえたり、
許可を取得したりしただけで、
リフォーム外構の仕事が増えるわけではありません。
ですが、
仕事を受けられる体制を先につくっておかなければ、
相談をいただいても対応できないことがあります。
私にとってリフォーム外構は、
新築外構の仕事が減ったときに始める仕事ではありません。
外構会社として特徴を持ち、
長く仕事を続けていくために、
最初から考えていた仕事の一つです。
当時の判断は、
新築住宅が減少している今、
より大切になっていると感じています。
4つ目 新築外構とリフォーム外構では、求められることが違う
リフォーム外構は、
新築外構の経験があれば、
そのまま同じように施工できるとは限りません。
新築外構では、
比較的、何もない状態から工事を始められることがあります。
しかしリフォーム外構では、
すでにあるものを確認し、
残すものと撤去するものを判断しながら、
工事を進めます。
地上から見える部分だけでは、
すべての状況が分からないこともあります。
コンクリートを壊したら、
想定していなかった基礎が出てくる。
地中から配管や配線が出てくる。
既存の構造物を撤去したことで、
別の部分に補修が必要になる。
そのようなこともあります。
そのため、
現場調査と見積もりの段階で、
起こる可能性のあることを考えなければなりません。
また、
お客様が生活している状態で、
工事を行うことも多くなります。
工事中も玄関を使えるようにする。
車を出し入れできるようにする。
騒音やほこりについて事前に説明する。
近隣の方にも配慮する。
施工技術だけではなく、
お客様への説明や工程の組み方も重要になります。
小規模な工事にも注意が必要です。
工事金額は小さくても、
現場調査。
見積もり。
材料の手配。
車両の移動。
廃材の処分。
工事後の確認。
こうした手間は発生します。
売上だけを見れば小さな工事でも、
必要な経費と時間を正しく見積もらなければ、
利益は残りません。
リフォーム外構を会社の仕事にするためには、
施工できることだけではなく、
調査、説明、見積もり、廃材処理まで含めた体制が必要です。
5つ目 仕事の入口を一つにしない
これからの外構経営で大切なのは、
何でもできる会社を目指すことではありません。
自分たちの会社に合った仕事を、
複数の選択肢の中から選べる状態をつくることです。
新築外構を大切にする。
リフォーム外構にも対応する。
必要であれば、
自社の人員や技術に合う別の工事も、
選択肢として持つ。
ただし、
仕事の種類を増やしすぎれば、
人も道具も設備も必要になります。
すべてを自社で抱えようとすれば、
かえって会社が苦しくなることもあります。
大切なのは、
仕事の種類を増やすことではありません。
一つの市場や一つの取引先だけに頼らず、
会社に入ってくる仕事の入口を、
自社で管理できる範囲で持つことです。
今の人数で、
どこまで対応できるのか。
どのような工事なら利益を残せるのか。
どの仕事を自社で施工し、
どの仕事を協力業者へお願いするのか。
新しい仕事を始めることで、
現在の取引先や現場に迷惑をかけないか。
そこまで考えたうえで、
会社の仕事を組み立てる必要があります。
市場の変化に合わせることは、
それまでの仕事を捨てることではありません。
今まで築いてきたものを大切にしながら、
次の変化に対応できる体制を整えることです。
新築外構とリフォーム外構の両方を大切にしながら、
会社が選べる仕事の入口を持っておく。
一つの取引先との関係を大切にしながら、
会社全体が依存しすぎない形も考える。
目の前の仕事を守りながら、
一年後、五年後の会社を考える。
それが、
これから外構会社を続けていくために必要な、
経営判断だと思っています。
最後に
新築住宅が減っても、
新築外構の仕事がなくなるわけではありません。
だからこそ、
今いただいている仕事を大切にする。
任された現場を丁寧に納め、
これまで築いてきた信用を守る。
その一方で、
市場が変わったときに、
会社を守れる選択肢も持っておく。
変化が起きてから慌てるのではなく、
今まで築いてきたものを大切にしながら、
会社の形を少しずつ整えていく。
これから必要なのは、
新築かリフォームか、
どちらか一つを選ぶことではありません。
市場が変わっても、
自分たちに合った仕事を選び、
責任を持って納められる会社をつくることです。
私も、
今日の現場を大切にしながら、
一年後、五年後の会社につながる準備を、
これからも続けていきたいと思っています。
経験は、最高の教科書。
一つひとつの経験を、次の誰かの力へ。
RooFraでは、これからも現場と経営のリアルを発信していきます。
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