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「小さなCEO」のお金の流れ──エンジニアの年収は、どう増えるのか

天井のない働き方 ④

第4回 お金の流れ


前回「作る側になる」で、「小さなCEO」の仕組みを話しました。

案件も、人材も、事務も、はじめはリツアンが支える。
あなたは、チームのリーダーとして、仕事の成功に集中する。

そこで、こう思ったはずです。

「で、実際、いくら儲かるの?」と。

今日は、その数字を、開けます。

登場するのは、4人

わかりやすく、こうします。

  • クライアント(仕事を出す会社。たとえば、大手メーカー)

  • リツアン

  • Aさん(フリーランスから、小さなCEOになった人。自分の会社「A社」を持っている)

  • Bさん・Cさん(Aさんのチームで働く、若手エンジニア)

3人チームの案件を、例にします。

先に、これだけ。

Aさんは、2つの顔を持っています。
自分も現場で手を動かす"プレイヤー"であり、Bさん・Cさんを率いる"社長"でもある。
そして、3人チームの1人は、Aさん自身です。

それと、もうひとつ。
この記事では、話をシンプルにするために、3人とも単価を月100万円で揃えています。
実際は、経験によって単価は変わります。若手が、いきなり100万は、非現実的です。
あくまで、お金の"流れ"を見るための、設定だと思ってください。

まず、Aさん自身の分から

クライアントは、3人チームを、月300万円でリツアンに発注します。
ひとり100万円 × 3人、ということです。

まず、Aさん自身の、100万円分。

ここは、第1回「元単価を、見せる」で話した、リツアンのフリーランスの仕組みと、同じです。
リツアンが、仲介料として6.5万円をもらい、残りの93.5万円が、Aさんのプレイヤー分になります。

ここまでは、フリーランスと、変わりません。

次が、小さなCEOの、本番です

残りの2人分(Bさん・Cさん)を、見ます。

ここが、フリーランスと、決定的に違うところです。

まず、Bさん・Cさんの200万円分(100万 × 2人)は——
この200万円分について、リツアンは、仲介料をもらいません。 まるごと、A社へ渡します。

そして、A社が、この2人を、リツアンから受け入れます(派遣)。
そのとき、A社は、ひとりにつき6.5万円を、自分の取り分として受け取ります。

この、A社が受け取る6.5万円が、Bさん・Cさんを育てることへの、対価です。「育成費」と呼びます。

ひとつ、大事なこと。
この育成費は、Bさん・Cさんの給料から引くものじゃ、ありません。
2人の給料は、雇用主であるリツアンから、きちんと支払われます。
育成費は、若手が負担するお金じゃなくて、A社が商流の中で受け取る分なんです。

ここが、いちばん間違えやすいところ

6.5万円が、2回、出てきました。

でも、この2つは、まったくの別ものです。

Aさん自身の6.5万円は、リツアンがもらう「仲介料」。
Bさん・Cさんの6.5万円は、Aさんがもらう「育成費」。

同じ6.5万円でも、もらう人が、違うんです。

Aさんの分は、リツアンの取り分。
Bさん・Cさんの分は、Aさんの取り分。

ここだけ、間違えないでください。

(それと、この育成費は、いつも6.5万円と決まっているわけじゃありません。
 育てる手間で、変わります。そこは、第6回「よくある質問」で、くわしく話します。)

では、A社に、いくら残るか

計算します。

A社に入るお金:

  • Aさん本人の分 …………… 93.5万円

  • Bさん・Cさんの分 ……… 200万円

  • 合計 ……………………… 293.5万円

A社から出るお金:

  • Bさん・Cさんの派遣依頼 … 187万円

差し引き:293.5万 − 187万 = 106.5万円。

これが、A社の手元に残る、月のお金です。

106.5万円の、中身

106.5万円は、こう分かれています。

93.5万円 … Aさん自身が、プレイヤーとして働いた分。
13万円 … Bさん・Cさんを育てる、社長としての分(育成費 6.5万 × 2人)。

Aさんがフリーランスだったら、稼ぎは、上の93.5万円まで。
それが、天井でした。

でも、小さなCEOになると——
そこに、育成費の13万円が、乗る。

フリーランスのAさん … 月 93.5万円
小さなCEOのA社 … 月 106.5万円

月13万円。
年にすると、156万円です。

自分の現場の時間だけで、稼ぎが決まらなくなる。その、はじめの一歩です。

そして、ここが天井の「外」です

もし、育てる若手が、3人、4人と増えたら。

育成費は、19.5万、26万……と、積み上がっていきます。

Aさん自身が現場で働く93.5万円は、そのまま。
時間を、1分も増やさなくていい、という話じゃありません。
人が増えれば、育てる責任も、まとめる手間も、増えます。

でも——
稼ぎが、自分の働いた時間"だけ"で決まる状態からは、抜けられる。

これが、第2回「時間の天井」で話した、天井の「外」の正体です。

ひとつ、正直に

ここまで、いい話が続きました。
だから、その裏も、正直に話します。

この「小さなCEO」を考えたとき、僕たちも、こう自問しました。
——これ、Aさんにとって、どんなリスクがあるんだろう、と。

それで、考えつくかぎり、洗い出してみたんです。
若手が育たなかったら。案件が切れたら。会社をたたむことになったら。

ひとつずつ、突き詰めました。
そのうえで——ふつうにSES企業を立ち上げるのに比べて、リスクは、うんと小さい。

大きな設備も、元手も、いらない。
人を雇うリスクは、リツアンが持つ。
お金は、入ってから、払う。だから、資金繰りの心配も、いらない。

ただ、正直に。
会社を持てば、案件がなくても、かかるものはあります。
法人の税金。税理士さんへの費用。
こういった費用は、かかります。

「会社にすれば、税金で得をする」とも、聞くかもしれません。
でも、僕は税理士じゃないので、その損得を、断言はできません。
(資格のない人間が税務の助言をするのは、法律で禁じられています)
僕なりに調べて、メリットはあると思ったから、こうして提案しています。

もちろん、税金の最終的なところは、税理士さんの領域です。
でも、「どこに相談すればいいか」も含めて、いっしょに考えます。
ひとりで、調べ尽くさなきゃ、というものじゃありません。

そして、もうひとつ。
「損しにくい」のと、「必ずうまくいく」のは、別の話です。
いいチームを作れるかどうかは、あなた次第。
そこだけは、保証できません。

選ぶのは、あなたです

数字を、ぜんぶ開けました。

派手な一発逆転じゃない。
でも、自分の時間だけで決まっていた天井の、外に出る道が、たしかにある。

やるかどうかは、もちろん、あなた次第。
ただ、ひとりで決めなくていい。まず、話を聞きにくるだけでも、いいんです。

——そして、こうも思うはずです。
「そもそも、なんでリツアンは、こんなことをするんだ?」と。

その話は、次回「なぜ、やるのか」で。


【この記事について】

  • ここで用いた金額は、仕組みを説明するためのモデルケースの一例です。実際の金額は、案件やクライアントとの契約によって変わります。特定の金額・年収を保証するものではありません。

  • 「A社に残るお金」と「Aさん個人の手取り」は異なります。会社に残る額から、役員報酬・経費・税・社会保険料等を差し引いた後が、個人の手取りになります。

  • 法人を運営するには、案件の有無にかかわらず、法人住民税・税務会計費用・契約管理などの負担が生じます。

  • 個人の年収の目安は、年収診断(https://ritsuan.com/real_salary_sim/)で確認できます。

  • 労働者派遣・再委託を組み合わせる場合、指揮命令の所在を含む契約の設計が必要です。個別の適法性は、専門家の確認を前提とします。


連載「天井のない働き方」全6回
リツアンのフリーランス事業と、その先にある「小さなCEO」——

エンジニアが、中抜きの外で正当に稼ぎ、時間の天井を越えていくための考え方を、全6回にまとめました。
気になる回から、どうぞ。


キャリアリターンのこと

フリーランスは、自由です。でも、ずっとこのまま、とも限らない。
——「そろそろ、会社員に戻ろうかな」。そう思う日が、来るかもしれません。

そのときのために、キャリアリターンがあります。

今すぐ動かなくて、いい。
フリーランスを続けながら、登録だけしておく。
それだけで、"戻れる場所"と"次の選択肢"を、先に確保しておけます。

登録は、無料。入社の義務も、ありません。
フリーランスのままでも、他社で働きながらでも、登録できる。
まなびBASE(無料eラーニング)やハンズオン研修で腕を磨きながら、自分のタイミングを、計れる。

正社員に戻る。またフリーランスに出る。あるいは、小さなCEOとして、作る側にまわる。
——どの道を選んでも、リツアンは、その入口でいます。

※ 将来の採用・年収を約束する制度ではありません。募集枠・期間は変わることがあるので、最新は下のページでご確認ください。

▶ キャリアリターン https://ritsuan.com/career_return2026/

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