🍫カフェカカオ|ベトナム食文化🇻🇳カフェ編 ẨmThựcViệtPedia|Cà Phê Ca Cao
🇻🇳 【ベトナム食文化コラム】コーヒーとカカオ、二つの特産品が織りなす濃厚なマリアージュ「カフェカカオ」 ◆
これまで「卵」「ヨーグルト」「アボカド」など、ベトナムカフェ文化のユニークで驚きに満ちたアレンジコーヒーの数々をご紹介してきました。しかし今回ご紹介するのは、世界中の誰もが「間違いない!」と頷く、王道中の王道の組み合わせです。
それが、コーヒーに濃厚なココア(カカオ)を合わせた「カフェカカオ(Cà Phê Ca Cao)」です。
欧米や日本のカフェで言うところの「カフェモカ」にあたりますが、ベトナムのカフェカカオには、他国にはない特別な魅力が詰まっています。なぜなら、ベトナムはコーヒーだけでなく、世界中から注目を集める「良質なカカオの産地」でもあるからです。
■ 語源:フランス語からそのまま定着した二つの言葉
名前の由来は、どちらもフランス植民地時代の影響を色濃く残す外来語の組み合わせです。
Cà Phê(カフェ): コーヒー(フランス語の「Café」に由来)
Ca Cao(カカオ): ココア、カカオ(フランス語の「Cacao」に由来)

非常にシンプルでわかりやすいネーミングですが、この二つの植物がどちらも19世紀後半にフランス人宣教師や入植者たちによってベトナムに持ち込まれた歴史を考えると、同じルーツを持つ言葉が組み合わさっていることに深いロマンを感じます。
■ 誕生の背景:世界が注目する「ベトナム産カカオ」の躍進
ベトナム中南部の高原地帯(ダラットなど)がコーヒーの一大産地であるのに対し、南部メコンデルタ地方(ベンチェ省やティエンザン省など)は、豊かな水と熱帯の気候を活かしたカカオ栽培が盛んです。

長らくベトナムのカカオは国際的な知名度が低かったのですが、近年、ベトナム産カカオ豆のみを使用した高級チョコレートブランド(「マルゥ(MAROU)」など)が世界的な品評会で数々の賞を受賞したことで、そのフルーティーで奥深い味わいが世界中から脚光を浴びるようになりました。
「自国で採れたパンチのあるロブスタ種コーヒー」と、「自国で採れた香り高い高品質なカカオ」。この二つの素晴らしい特産品を組み合わせたカフェカカオは、現代ベトナムの豊かな農業の恵みを一杯のグラスで味わえる、なんとも贅沢なドリンクなのです。
■ 味わいの魅力:強烈な「ダブルの苦味」を練乳がまとめる
カフェカカオの作り方はお店によって様々ですが、基本的には濃く抽出したベトナムコーヒーに、たっぷりのココアパウダー(またはチョコレートシロップ)と、ベトナムコーヒーに欠かせない「練乳(コンデンスミルク)」を混ぜ合わせて作られます。
コーヒーの「焙煎された苦味」と、カカオの「華やかな香りとほろ苦さ」。この性質の異なる二つの強い個性がぶつかり合いますが、そこに練乳の濃厚な甘さが加わることで、双方が見事に調和します。

日本の一般的なカフェモカよりもカカオの風味がダイレクトに感じられ、非常にどっしりとしたコクがあるのが特徴です。氷をたっぷり入れて「カフェカカオ・ダー(アイス)」として飲めば、南国の暑さを癒す濃厚なチョコレートドリンクのように楽しめますし、冬の北部では温かい「カフェカカオ・ノン(ホット)」が冷えた体を優しく温めてくれます。
■ 終わりに:ベトナムの大地が育んだ、もう一つの王道
アボカドやヨーグルトといった冒険的なメニューに少し勇気がいるという方でも、このカフェカカオなら安心して注文できるはずです。
しかし、一口飲めば「ただのカフェモカ」ではない、ベトナムの力強い大地が育んだ素材のエネルギーを感じることができるでしょう。コーヒー好きはもちろん、チョコレート好きの方にも絶対に試していただきたい一杯です。
カフェのメニューで「Ca Cao」の文字を見つけたら、ぜひベトナムのもう一つの誇りであるカカオの豊かな香りをご堪能ください。
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