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テニス上達メモ586.強くなってから、ではない。──上達の「順序」

強くなってから海外へ出るのではない。
海外へ出るから強くなる。
英語も、メンタルも、フォームも同じ。
整えてから挑むのではなく、挑むから整う。
上達は「順番」で決まります


▶強くなってから、ではない


参考になる記事でした。

強くなってから海外へ出るのではなく、海外へ出るから強くなります。

錦織圭の言。

「メンタルが一番強くなったと思います。この環境で生きていかないといけないという、砂漠に一人で放り出されたような感じでした」

https://mainichi.jp/articles/20260210/k00/00m/050/205000c

もちろん、生まれ持った才能もあるでしょう。

けれども、その「メンタル」を育てたのは、やはり環境です。

その前提として、自分が勝てるフィールドを選ぶ。

錦織にとってはテニス。

GACKTガクトや為末大も語っていますが、まずは自分が戦える場所を見極める(関連記事「GACKTと為末大が説く『場所』の重要性」)。

それがひとつの「勝ち方」なのでしょう。

▶「オレはこれだ」を持てるか


「あまり周りは気にしていないです」という飄々としたところが錦織のスルー力

いわく「コーチに何を言われても『オレはこれだ』というのがありました」という本物の素直です(関連記事「『その教え方ではできません!』と声を上げる」)

大人の言うことを「はい!」「分かりました!」と聞くことが、素直なのではありません。

そう言い聞かせる教育・しつけは、才能を歪めます。

自己肯定できていないと、コーチ・親・周りの人に何か言われたら「オレのこれではだめなんだ」という感じ方になる。

ありのままの自分でいられたからこそ、錦織はあの環境で戦えたのでしょう。

「何を言われても」――(関連記事「『本物の素直』と『偽物の素直』。テニス上達のためにどちらを選ぶ?」)

▶テニスにもいろいろな道がある


国枝慎吾は記事でこう語ります。

「人生にはいろいろな道があって、テニスだけが正解じゃないかもしれない。一概には言えないところもあります」

https://mainichi.jp/articles/20260210/k00/00m/050/205000c

テニスだけが正解ではない(関連記事「『テニスぐらいで』落ち込めなくなった理由」)。

その人にとって、道はひとつではないということ。

ならば――打ち方やフォームだけが、テニス上達の正解ということもないはずです。

▶世界は広い


国枝はさらに、こうも語ります。

「コミュニケーションや(日本とは違う)文化に触れることで見識も広がると思うので、世界は広いということを感じてもらいたい」

https://mainichi.jp/articles/20260210/k00/00m/050/205000c

これは、実際に体験してみなければ絶対に分からない領域。

「へぇ、いろんな文化があるんだ」と頭で理解することと、五感を通じてその音や匂いや空気を体験してみることの間には、雲泥の差があります。

体験をとおして多様性に触れたとき、人は環境の中で少しずつ変わっていく。

自分のメンタルが環境により変わる。

それが、錦織の言った「この環境で生きていかないといけない」覚悟――。

「変えるのと変わるのでは全然違うと思います」

そう語ったのは、イチローでした(関連記事「イチローの法則『変えのではなく変わる』」)。

▶通訳がいない世界で


記事では「英語を話さなければいけないこと」にも錦織は言及しています。

テニスは、インプレー中は言葉を発しない競技です。

しかし、たとえばファーストとセカンドサービスの間に相手選手の発言が問題になった場合、アンパイアとのやり取りは基本的に英語です。

自分の主張を伝えられなければ、不利になることもある。

試合中に通訳を求めることすらできないのも、テニスの孤独さでしょう。

英語ができてから海外に出るのではない。

出川イングリッシュでもいい。

まずは、ぶつかることです(関連記事「片言でも、伝わる人は強い」)。

▶誰が言ったかではなく


とはいえ、私が厳しく語るほどの資格はないのですけれども、錦織が言っているからといって、それがそのまま正解になるわけではない。

彼のテニス指導も、表向きには常識的に見える部分があります(関連記事「ラケットの持ち方を教える錦織圭、あかーん」)。

それでも、ふとした言葉の中に本質がにじむことがある(関連記事「テキトーに打ってればコートに入る(一同・笑)」)。

テニスゼロが言っているからといって、正しいわけでもありません。

結局は、自分の心身を使って確かめるしかない。

どんな変化が起きるのか。

それを試す、実験です(関連記事「効果を確かめる間違えのない方法」)。

▶回り道しないために


改めて「世界は広いということを感じてもらいたい」という国枝の言葉を噛みしめる。

改めて「砂漠に一人で放り出されたような感じ」という錦織の言葉を思い出す。

一般の人に「海外へ行け」と言いたいわけではありません。

言いたいのは、順序のこと。

英語を話せるようになってから海外に行くのではない。

海外に行くから、英語を使うようになる。

この順序には、普遍性があります(関連記事「パスタソースをかけてから茹で始めると……」)。

テニスも同じです。

先にフォーム矯正を入れたら、あとから苦労します。

とはいえ、取り返しがつかないわけでもありません。

あとから「ベース」を整え直す道は、きちんと用意されています。

ただ、本来は回り道をしなくていいはずの道です。

プロセスを、誤りませんように。

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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テニスゼロ代表
吉田無型(よしだ・むけい)

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即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO(テニスゼロ) スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero