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利益率20%の壁を越える。本屋を始めたい夫婦のカフェメニュー試行錯誤

〜ストーリー〜
突如「本屋を始めたい」と言い出し、妻に無断でnoteを立ち上げた夫。縁あって妻が書店員として働き始め、修行中。夫(僕)は書店業界に関する本を読んだり、資金調達や支援施策、不動産情報を調査。本屋の利益率の低さからカフェ併設は必須だと考え…

(このnoteでは僕たちの試行錯誤の軌跡を残しておきたいので、お金の話も裏側までそのまま書いておく。ただ、原価や粗利の話はお客さんに見せるものではないので、本格的に本屋をやると決めた時には消すかも)

こんにちは、本屋を始めたい夫婦の夫です。

本屋をやりたいと言い出して本屋業界について色々調べていて、やっぱり最初に愕然としたのが利益率。本の粗利率は20%くらいしかない。低いとは聞いていたけどあまりに低いし、どの本を読んでも本屋は粗利率の低さに苦しんでいる。

1日50人お客さんが来て、1人平均2000円使ったとして10万円。でも利益は2万円ほど。僕と妻、2人に日当1万円渡したらお店に利益は残せない。
家賃や光熱費、決済手数料、その他諸々のコストを考えると、本だけを売ってお店を成り立たせるなら、1日平均100人くらいお客さんが来ないといけない。
それで1日の粗利が4万円。人件費を除いて2万円残る。月に25日営業して50万円。そこから家賃や光熱費などを引いて…ギリギリなんとかなるか。。。。というレベル。

僕たち2人で回せる規模のお店で1日100人はかなりハードルが高い(50人でもかなり楽観的)。

となると、本以外で売上を立てる必要がある。それもできるだけ粗利が高いもので…

もちろん、本自体にも工夫のしようはある。直接取引や買い切り契約、ZINEなど粗利率を高める方法もあるし、ギャラリーイベントや雑貨もやりたい。

あとは読書会やトークイベントなどもやりたい。

読書会って参加費1000円だとそんなに高く感じないけど、ほぼ粗利100%なので、本の売上5000円分の価値がある。コンセプトやコンテンツがしっかりしたイベントだと参加費3000円とかの例も珍しくないけど、10人集めれば本75冊分の利益に匹敵する(本で利益3万円作ろうと思うと、2000円の本を75冊売らないといけない)。

そう考えるとやらない手はない。

というか、むしろやりたい。これからの時代の本屋は単に「本を売る場所」じゃなく、「本を読む体験」や「本を読んだ先の行動、結果」「本を通して繋がるコミュニティ」などが大事な役割になると思う。

と、話がそれてきたけど今日話題にしたいのはカフェについて。本屋にカフェを併設するイメージは最初の頃からあった。

僕は本を読むベストなタイミングは、本を買った瞬間だと思っているので、本を買って、そのままカフェでコーヒーを飲みながら本を読める場所を作りたい。

コーヒーは粗利率がめちゃくちゃいい。よく行く焙煎所の豆はちょっといいものでも400gで3000円ほど。コーヒー1杯12〜15gくらいなので、原価100円前後。1杯400円〜500円で提供すると、粗利率は8割程度になる。
生豆を家で焙煎したりもするけどその場合400g1000円程度でも仕入れられる。すると粗利率はさらに高くなる。注文焙煎をしても8割以上の粗利率は出せる。

2000円の本と400円のコーヒー。たったこれだけで、お店の利益は本だけの場合の400円から、コーヒーが加わると700円以上に増加する。

最近はエスプレッソメーカーでアメリカーノかカプチーノで飲むことが多い。たまにゲイシャとかいい豆(普通の豆の数倍する)を買ってきて水出しにすることもあるけど、お店では出しにくいな…

以前、妻が記事でも書いたように、フードメニューも出したい。

粗利率7割のフードメニュー600円が加わると、

  • 本:2000円 - 粗利400円(粗利率20%)

  • コーヒー:400円 - 粗利320円(粗利率80%)

  • フード:600円 - 粗利420円(粗利率70%)

  • 合計:3000円 - 粗利1140円(粗利率38%)

もちろん全員がフードまで頼むわけではないけど、1日50人お客さんが来て、1人平均2000円の本を買う。3分の1の人がコーヒーを買い、そのうち半分がフードも頼むとすると、1日の売り上げは、

  • 本:2000円×50人=100,000円 粗利20,000円

  • コーヒー:400円×16人=6800円 粗利5,120円

  • フード:600円×8人=4800円 粗利3,360円

  • 合計:売上111,600円 粗利28,480円

25日営業すれば、粗利が約70万円。家賃やその他諸々のコストを抜いても、僕たち2人が生きていくのにギリギリくらいは残りそう。ここに雑貨やギャラリー、イベント系の利益が乗れば、最低限、目先の生活に苦労しないくらいは残せそう。

皮算用だけど(1日50人が本を買うというのもかなり楽観的。ただ単価に関しては僕自身がそうだけど、独立書店に行って本1冊しか買わないことは滅多にないのでもう少し伸びる気もしている)、本だけだと皮算用でも成り立たないところ、カフェ併設なら、成り立つビジョンが見えてきた。

という計算を頭の中でいろんなパターンで繰り返しながら、妻が以前の記事で考案したメニューで、僕の中でも一番ピンときたのがホットサンドだったので、ホットサンドメーカーを購入。

一度普通のフライパンでホットサンドを作ってみたけど、うまくいかなかった。数千円のガスコンロ用のものだけど使い勝手はすごくいい。

以前、妻がパウンドケーキやホットサンドを作ってくれて、その後も何度か試行錯誤するうちに、一旦、ホットサンドメインで考えていこう、となりました。

この記事では、このホットサンドメーカーを使って考案したメニューのレシピを公開。こういうのいいよ!というのあればコメントでどんどん教えてください。

カフェで提供するホットサンドに求める条件は以下の4つ。

  • 600〜700円で提供し、粗利率7割程度(原価200円ほど)

  • 調理時間は10分程度

  • できるだけ廃棄が少なく、調達が容易な材料

  • 僕たち自身が毎日食べても飽きないラインナップ

1つ目は本の利益率の低さをカバーするものじゃないといけないので、マスト。メニューによって多少オーバーするものがあってもいいけど、全体平均で粗利7割は欲しい。

調理時間も重要。飲食店では粗利と別に、人件費も加えた「FL比率」を見る必要がある。自分たちで経営するお店なので人件費にはそこまでシビアになる必要がないけど、最低賃金で計算しても利益が残らないなら商売として成立していない。時給1200円で計算した時、調理時間10分なら人件費は200円。当然、調理時間以外にも注文を聞いたり、片付けたりする時間が発生するので、これを超えると原価3割に押さえてもFL比率、人件費を加味した利益率が5割を下回ってしまう。

あと単純に、カフェでちょっとしたフードを頼んで10分以上かかるのは待たせすぎ。

廃棄はそのまま原価に乗っかってくるわけだから、廃棄が出にくい食材を中心にすることも重要。保存が効くものや、事前調理の後に冷凍できたり、他メニューに横テンできる材料を中心にしたい。

最後は、美味しいものを届けたいという理由ともう一つ、現実的なところ廃棄をゼロにすることはできず、多分店を閉めた後に自分たちで食べることになると思うから、という理由。栄養バランスとかもその視点で考えたい。

試作の中でも有望な3つのメニュー

ということでここしばらく、いろんなホットサンドを作ってみて、4つの条件を満たしそう=もうちょっと改善・工夫は必要だけど、カフェのフードメニューとして出せそうなものが3種見つかりました。

ソーセージエッグ

材料:8枚切りのパン2切れ、卵2個、ソーセージ4本、スライスチーズ2枚
手順:とき卵とソーセージを焼いて、スライスチーズとパンで挟む。味付けはマヨネーズとケチャップ、ブラックペッパー

ホットサンドならまずはこれ!という代表的なメニュー。調理時間は卵とソーセージを焼くところからで10分くらい。ソーセージと卵を事前に焼いて小分けにしておけるなら一食あたり5分程度で提供できるか。

コストは

  • パン2切れ60円ほど

  • ソーセージ4本80円ほど

  • スライスチーズ2枚50円ほど

  • 卵2個60円ほど

合計250円でオーバー気味

ただ、味は美味しいんだけど、毎日食べるとなるとちょっと重たい。卵を1個、スライスチーズを1枚に減らして、その分、キャベツなど野菜を入れたい。キャベツの量にもよるけど、栄養バランスや食べやすさを改善した上で、原価200円に近づけられそう。

ほうれん草ベーコン

材料:8枚切りのパン2切れ、卵1個、ベーコン3枚、ほうれん草1束
手順:とき卵とベーコンを焼いて、塩茹でしたほうれん草を載せてパンで挟む。味付けは塩胡椒。

これもホットサンドをやるとき、パッと思い浮かんだメニュー。ソーセージエッグがどっしり重たい感じなのに対し、軽い味わい。

断面だとよくわからないけど中身はこんな感じ。6枚切りでも試したけど、中身が薄い分、6枚切りの方が満足感があるかもしれない。

茹でるところからやると、当たり前だけど、調理時間は10分をゆうに超える。茹でて小分けにしたものを冷凍にできないか検討中。どの程度味が落ちるのか、賞味期限はどの程度なのか、色々考えないといけない。とはいえ、冷凍ほうれん草を使うのはちょっとな、、という感じ(冷凍でも結構な値段するから、原価率が劇的によくなるわけでもない)。

コストは

  • パン2切れ60円ほど

  • ベーコン3枚100円ほど

  • 卵1個30円ほど

  • ほうれん草1束40円ほど

合計230円でこちらもオーバー気味

ほうれん草は日によって値段が倍くらい違うこともある(普段は1パック128円以下でしか買わないけど、200円を超えていることもある)。値段が安定しないほうれん草を使うのは難しいか…冷凍ほうれん草にすべきなのか…

なかなか一食200円に原価を抑えるのが難しい。無理に抑えて材料をケチるよりは、売値を700円〜800円にした方が現実的か。インフレ時代、安売りマインドは通用しない。微妙なものを安く売るよりは、いいものを高く売った方が、自分もお客さんも満足度が高いと思う。

他の野菜を使うことを考えてもいいかもしれない。ソーセージエッグにもキャベツを入れるつもりなので、キャベツにしたらどうだろう。トマトも合いそう。トマトは缶でも美味しいので、廃棄を少なくできる。この辺は色々試してみる。

りんごクリームチーズ

ちょっとコゲた

材料:8枚切りのパン2切れ、リンゴ3分の1、クリームチーズ40g
手順:カットしたリンゴをレンジで3分ほど温め、クリームチーズを塗ってシナモンパウダーと三温糖を振って挟んで焼く

一番好き。これは絶対やりたい。毎日食べたい。甘いメニューも絶対一つ(できれば2つ)は定番にしたいと考えているけど、これはGo。多少原価率が悪くてもGo。廃棄が出たら全部自分で食べる。

調理時間はリンゴを剥くところから始めたら10分を大幅に超える。けど、朝お店を開ける前にリンゴを剥いて切り分けて、レンチンしたものを冷蔵庫で保管しておけば、6分くらいで作れる。
他のものも挟んで焼くだけなら5,6分だから、中身の具材を作り置きして置けるのかどうかがキモ。原価には含めていないけど、ガス代なんかも作り置きした方が断然安く済む。問題は、需要予測の精度と廃棄リスクとのバランス。ま、この辺はお店を開いてみないとなんともいえない。

中身はこんな感じ。りんごは惜しまず入るだけ入れる

コストは

  • パン2切れ60円ほど

  • リンゴ3分の1で70円ほど

  • クリームチーズ100円ほど

合計230円でこちらもオーバー気味

う〜ん。

ホットサンドを600円で提供するのは無理があるか。パン2枚使っているのでどれもそれなりにお腹いっぱいになると考えたら、700円をベースに考えてもいいかもしれない。700円で粗利7割なら210円。それでも収まらないけど、今のメニューでも粗利6割以上は出ている。

原価はスーパーの値段をベースに考えているけど、業務用仕入れだともう少し抑えられるはず。ただ今イメージしている店の規模で業務用仕入れが使えるのかなどがよくわからない。この辺は要調査。

インフレ時代の価格設定

ということで今回は本屋を成り立たせるためにほとんど不可欠な、カフェメニューについて考えてみました。

本屋をやっていく上で、カフェ併設はほとんど必須。本屋としての価値(本を読む空間、場所の提供)はもちろん、現実的に、僕たち夫婦がちゃんと生活していくだけの利益を得るには欠かせない。

しかし、改めて一食あたりのコストを考えると、インフレって怖い。卵の値段が上がってもあんまり気にしていなかったけど(ほうれん草は値段の差が激しいのでめちゃくちゃ気にしてましたが)、粗利率への影響を考えると、数円単位で結構変わってくる。それが数百食分となると、シビアな問題。

ちなみに今回取り上げませんでしたが、チョコバナナのホットサンドも考案中。何度か作ってみたけど、イマイチ、自分たちの納得のいくものが出来上がらない。他のものは700円でも十分その価値があるように思うんだけど、チョコバナナのホットサンドを試作してみて「自分がこれに700円払うか?」と考えたとき「せいぜい500円じゃない?400円だとアリだな」となる。とはいえ400円だと出す意味があまりない(原価がめちゃくちゃ低いわけでもないので利益は小さい)。

今回、カフェメニューを考えてみて、世の中に飲食店は星の数ほどあるけど、その一つ一つ、いろんな苦労と工夫があるんだなと痛感。ホットサンド一つでもこんなに難しい(飲食は原価3割が目安って聞くけど、めちゃくちゃ難しい)。

僕が前回&前々回に書いた記事が200いいね突破しました。いつも読んでくださりありがとうございます。

こんな感じでちょっとずつですが、「本と出会い、体験できる場所」の実現に向けて進んでいきます。

追伸:

ホットサンドのメニュー案や、飲食店の原価管理や仕入れ、保存方法など、アイデアあればどんどん教えてください!
僕は大学時代、飲食チェーンでアルバイトをしていて、妻は昔パン屋でアルバイトをして食品衛生責任者の資格も持っていますが、現場経験は10年以上前で止まっています😅


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