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【AOE2DE】文明別メモ(23)インカ

苦手文明……というほど対戦した記憶はないし勝率も悪くないのだが、中南米文明を2つ取り上げたので続けてインカを紹介。アステカマヤに遅れること13年、フォーガトゥン拡張パックでイタリアや旧インド、スラヴ、マジャール等と同時に実装された。
基本戦術としては(重)石弓を主軸にしつつ、相手の編成にあわせて馬には長槍(矛)orカマヤック、射手にはチャンピやスリンガー、歩兵にもスリンガー……という感じで柔軟に切り替えていく対応が必要。


文明特性と基本戦術

「歩兵文明」。特に歩兵ユニットの食料コストが時代進化とともに安価になるボーナスを活かして数的優位を作りたい。ユニークユニットのカマヤックとスリンガーはそれぞれ唯一無二の特性を持つ。基本的に「アンチユニット文明(ただし金を消費する)」と考え、戦況に合わせて適切なユニットを投入することが勝利への道。また、石を使用する建物のコスト削減は強力で、序盤からTRで撹乱したり、安価な城からUU量産といった選択肢もある。鉄工所テクで農民を強化できるのも上記の戦術と組み合わせるのに相性が良かったが、領主の時代には適用外になった。

イーグルウォリアについて

*2026年2月のアップデート以降、南米の地域ユニットであるチャンピウォリア系統に置き換わった。マプチェトゥピムイスカと共通。

チャンピウォリア

南米4文明に共通の地域ユニット。3月アップデートでバランス調整が入り、やや弱体化した。生産コストは50F25G。前哨(25W5S)を建てることができる、移動速度の速い歩兵。偵察、荒らし、射手への攻撃に優れる。衝撃歩兵クラスへのダメージボーナス+1。
通常の開始時に「チャンピ斥候」として1体生成。領主でチャンピランナー、城主でチャンピウォリア、帝王で精鋭チャンピウォリアにそれぞれアップグレード。育成時間はチャンピ斥候42秒、ランナー34秒、チャンピウォリア26秒、精鋭チャンピは21秒になる。イーグルウォリアと違い転向耐性や聖職者へのダメージボーナスをもたないので聖遺物に張り付かせておくと転向される。転向させたチャンピウォリア系統も、前哨を建てることができる。

3月のバランス調整でアップグレードコストも大幅上昇。チャンピウォリア以降は建物への攻撃ボーナスそれぞれ+2/+3。下記は5月のアップデートを盛り込んだもの。
→チャンピランナー 90F60G (40秒)
チャンピウォリア 150F175G
ELチャンピウォリア 650F450G

ユニークユニットと天敵

城から出るカマヤック(基本70F30G*)は射程1をもつ歩兵。ステップランサーの下馬版と考えても良い。訓練時間は10秒と短め。EL化(900F500G)でHP、攻撃力、視界等が少しずつ上がる。
*城主 53F30G、帝王 49F30G
騎乗ユニットに対するボーナスダメージがあるので、騎士やラクダ、象等に対するアンチユニットとしても使用可能。
天敵は、多数のスコーピオンや数の溜まった(重)石弓、砲撃手等。

スリンガー

城主の時代以降に弓小屋から出せるスリンガー(基本生産コスト50F25W)は基本的には歩兵のアンチユニットだったが、2026年2月のアップデートで南米4文明の地域ユニットとなり、立ち位置がだいぶ変わる。歩兵へのダメージボーナスは従来の+10から+4に削減。槍、聖職者、兵器等へのダメージボーナスを得た。また、散兵属性を持つようになったので騎兵/ハサーや剣士系統に弱くなる。
射手へのアンチとしても引き続き使用可能? ELアップグレードは存在せずHPも40と低めなので、弓鎧や帝王ユニテク等でしっかり強化して使いたい。

セツルメント

セツルメント/集落」はサイズ3x3で、粉ひき所、伐採所、採掘所を兼ねる資源収集建物。建造コストは125W。暗黒で建てられるのはTCと家を除けば戦士小屋、セツルメントと港だけだが、セツルメントは領主進化に必要な建物2種類分としてカウントされる。内政テクもこれ一つで全て研究可能。この建物一つで森を伐り拓き、その後は畑地に転換していけるので便利。最高効率を考えるなら、森が3マス伐れた時点で追加で建て、3個並んだら間の1個を削除することになる。

他に、インカのセツルメントは人口サポート+5。

内政面

(2026年2月以降)セツルメント(125W)を建造可能
セツルメント・家の人口サポート+5。暗黒で木が25~50浮く他、ゲーム全体を通じて木500弱のリターンがある。
建物の石材コストが-15%。内政面でいうと、TCを建てる際に石85で済む。もちろん後述の塔や城、石壁等のコスト削減のほうがメイン。塔1本建ててもまだTCを建てられる石が残るのは、序盤には大きなメリット。

テクと出せないユニットのメモ

鉄工所テク

鉄工所テクは歩兵、射手とも3段階フルアップ。

文明ボーナス

建物の石材コストが-15%(再掲)。塔の石コスト106、城の石コスト552等、なかなかに有用。他に前哨や石壁も安価に建てられる。
軍事ユニットの食料コストが暗黒/領主/城主/帝国の時代でそれぞれ -15/20/25/30%(5月のアップデートで強化された)。一つ一つ細かくは見ないが、序盤から終盤のトラッシュ戦まで強力に働くボーナス。
城主の時代から歩兵の鍛冶場アップグレードが町の人にも適用される……中終盤の内政荒らしに対する抵抗力が高いし、前線に小屋や城を建てるときも妨害に強くなる。

チーム ボーナス: 開始時にラマ1頭を受け取る
遊牧マップではTCが建った時に出現。初期内政が安定するし、索敵にも使用可能。

ユニークテクノロジー

城主ユニテク: アンデススリング(200F300G)
散兵とスリンガーの最小射程がなくなり、スリンガーの攻撃力+1
帝王ユニテク: 布の盾(600F600G)
カマヤック、スリンガー、チャンピ戦士、ショロトルの戦士の防御力+1/+1
2026年2月のアップデートで、鉄工所テクより優先度は下がった。

出せないユニット・使用不可テクノロジー

戦士小屋……ギャンベゾンなし。それ以外は近衛剣士、矛ともフルアップかつ時代が進むほど安価に出せる。
弓小屋……重石弓・精鋭散兵ともフルアップで弓懸あり。弓騎兵がないのでパルティア戦術も無し。
馬小屋……そもそも建てることができないが、敵の馬小屋を転向させることでショロトルの戦士(60F75G)を生産可能。詳細はアステカのページを参照。なぜ南米のインカでアステカの神の名を冠した戦士が出るのかは謎。
兵器小屋……破城投石機、大砲がないが攻囲技術のアップグレードは可能。
聖職者……償い(敵の聖職者を転向させられる)、篤信(聖職者移動速度アップ)が研究不可。斥候/騎兵がない以上は相手の聖職者にやや手こずるリスクはある。
学問所……建築学(建物強化2)、砲台のみ研究不可。城や塔、壁の石コストが安いのもあって防衛力は高め。城壁強化も有り。
内政テク……両引きのこぎり(木こり3)が研究不可。
海軍……重爆破工作船アップグレード不可。長年、帝王終盤での長射程砲艦を持たなかったが投石ガレオン船(225W100G)を使用可能になった。カーヴェル船体、サイフォン・焼夷兵器が研究不可。詳細は割愛。

戦績・対策

キャンペーンシナリオ等

パチャクテク・インカ・ユパンキ(英語読みはパチャクティ)をモチーフにした全5戦のキャンペーンシナリオ(1410-1471)がある。2026年2月のアップデートでリニューアル予定。
他に、カルルセヴニ(1000)で北米原住民のスクレリング役が割り当てられている。

参考動画

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歴史のうんちく

アンデス文明は南米大陸西部、アンデス山脈地帯に長く栄えた。他文明と隔絶して発達したことから、メソポタミア、古代中国、メソアメリカ文明と並んで、「世界の四大一次文明」とも呼ばれる(インダス・エジプトの両文明はメソポタミアの影響を受けている)。インカ帝国はその掉尾を飾るもので、前身のクスコ王国から15世紀のパチャクテクによる再編を経て現代のペルー、エクアドル、ボリビアやチリ・アルゼンチンの一部にまたがる大帝国となった。

インカ帝国以前の歴史

アンデス文明の発祥は古く紀元前7500年ころとされる。気侯に応じて多様な品種のトウモロコシ、ジャガイモ、キヌアといった主食作物の他、トウガラシ、カボチャ、ヒョウタン、インゲンマメや後には綿花、カンナ(根を食用とする)などを盛んに栽培した。また、リャマ、アルパカ等のラクダ科の動物を家畜化したが、車輪を持たなかったため荷車が発達しなかった。紀元前3000~2500年ころになるとカラル遺跡に代表されるような石造または日干しレンガ造りの建築物が出現する。地上絵で有名なナスカ文化が興るのは紀元前後~800年頃にかけてのこと。山間部~高原地帯やチチカカ湖(ティティカカ湖)沿岸に諸文化、多数の王国が形成され覇を競う中、12世紀頃にクスコへ移住しケチュア族が、後にインカ族として成立する。マンコ・カパックは最初のインカ族の統治者(サパ・インカ)とされ、クスコに築いた都市国家を中心に後継者たちが勢力を拡大した。

インカ帝国の興亡

クスコ王国時代から「最上位の王」をサパ・インカと称していたが、1438年に至って9代目のパチャクテク・クシ・ユパンキの号令のもと、2世代にわたってアンデス山脈地域のほぼ全てを征服しインカ帝国が成立した。民族の象徴マチュ・ピチュの太陽神殿も彼の時代に築かれたと考えられている。2019年のAOE2DEリリース時に実装されたパチャクテクのキャンペーンシナリオは、この拡大期のインカ帝国を扱ったもの。歴史上は、彼以前の王たちは伝説上/神話上の存在に過ぎないとする説もある。

皮肉なことに大帝国の出現と整備された道路網(インカ道)が疫病の伝播を加速した。一説によればコロンビア地方から伝染したという天然痘により人口の60~94%が死亡。1526年にピサロらが到達した時には既に帝国は弱体化。内紛もあり、1532年には騙し討ちのようにして皇帝アタワルパを捕縛、翌年に処刑してしまう。インカ人の残存勢力はビルカバンバに移り抵抗を続けるが、1572年に最後の皇帝トゥパック・アマルが捕縛・処刑されてインカ帝国は完全に滅亡した。

なお、2013年のフォーガトゥン拡張パックでは当初「エル・ドラド」というキャンペーンシナリオがあり、ピサロ配下の一人であるフランシスコ・デ・オレリャーナを主人公としてアマゾン奥地の探検譚を扱っていた。現在でもMOD一覧からカスタムキャンペーンとして導入できるはず。こちらは新文明ムイスカのキャンペーンシナリオとしてリニューアル予定。

その後のアンデス地方

スペインの統治者たちは旧インカ帝国領域に苛政を敷き、鉱山などで過酷な労働に従事させた。度重なる疫病の流行は人口減少を加速させた。またスペイン人と原住民であるインディオとの混血が進み、それによって生まれた人々はメスティーソと呼ばれるようになったが、地域によってはその区別は血統によるよりも文化的な側面が強くなっている。「純血のインディオ」もごく少数ながら存在するようだ。南米各地のスペイン植民地は19世紀に相次いで独立した際にインカ帝国にアイデンティティを求める動きもあったが、具体的にインカ皇帝が復古したりケチュア語を公用語とするような政策は実現しなかった。

7/8追記: 2017年に新たに発見された都市遺跡「ベニコ」が一般公開されるようになった。


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