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建物は時代を超えて今に建つ

空間の形に沿うように進む


街に引かれた線と形たどり、立ち上がる空間に身
を置いては、建築家が描いた思考をなぞる。閉じ
られては、積み上げられるように構成された建物
は、開かれては組み立てられた建物と対極にある。



やわらかな質感に包まれた空間は



ゆるやかに連続し



古代から今へと時をつなぐ



静かな空間に浮遊する壁と



壁の間を間接光がつたう



空間は効率的なもの、均質なものから



時代の変化に合わせ、場所と文脈を帯びていく



建物は古代の記憶を刻むように



素材を重ね、層をなす



流動的な空間には



確かな質感が散りばめられ



視点を部分から全体へ



また部分へと転じるほどに



素材と質感が重なり合う



レリーフの向こうに光が抜ける



床から立ち上がるトラバーチン



空間は質を求めるように



上部へと連続し



壁面はやわらかな質を帯びる



立体的な空間に



視点を交差させる



奥へと続く質感と


建築家により、時代を隔てて

引かれた線をたどる


街に並ぶ二つの建物が



まとう空間を



測るように通り抜ける



限られた平面は



立体的に奥行きを持ち


時代を超えて立ち上がり



引かれた線は連続し



古代の質を形に変え



積み上げられるように今に建つ



1979年と1987年。建築家が時を隔てて設計した
二つの美術館に引かれた異なる線。閉じた空間は
開かれた空間へと移行する。機能から表現へと
加速していく時代の中で、文脈に合わせて空間を
変質させる。時を刻む線と重ねる線に描かれた質
の異なる建築は、時代を超えて今に建ち続ける。



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